JUNSKY blog 2015

私の時事評論等です
文化関係の記事は、
【観劇レビュー&旅行記】(ブックマークのTOP)
で書いています

取調べは難航 秋田幼児殺害事件

2006-06-15 09:47:32 | 事件・事故
きょうも 『朝ズバッ』を見ていたら、
「被疑者が証言を変えた」と言っている。

 そして、『被疑者が証言を二転三転させており、取調べは難航』と伝えた。
難航する原因を作り出したのは、他ならぬ【警察の捜査手法】そのものであることは棚上げにして・・・

 くだんの弁護士達が、再び記者会見し、被疑者との接見での話として、
「首を絞めたのは(水死した女児の)、部屋の前ではなく、玄関であったことを思い出した」 「仕草が(水死した娘と)似ていたので、たまらなくなって殺した」との要旨。

 そういう、決定的なことを、「被害者(の遺体)が、靴を履いていた」ことの矛盾を捜査員に突かれて、「思い出す」ことはなかろうと思う。

 また、亡くなった自分の子どもと「靴を脱ぐ仕草が似ていたから殺した」など、ちょっと話がおかしいのではないか?
 『部屋の前で殺害したのに、遺体が靴を履いていたのは矛盾がある』と言われて「玄関で殺した」と(警察の誘導のままに)訂正したすれば、「靴を脱ぐ仕草が似ていたので殺した」と言うのは、新たな矛盾であろう。

 弁護士も弁護士で、警察の都合のいいように被疑者が『証言を変えた』と、記者会見で述べるなど、警察の捜査方法の問題点や矛盾を突くのではなく、被疑者に不利になるように・不利になるように・ことを運んでいる。
 弁護戦術だと言う人もいるが、とてもそうは思えない。稚拙極まりないと思う。

 この、弁護士達は、警察の取調べや、決め付け捜査などの偏ったやり方を殆ど批判しない。記者会見での話しぶりも、法律家とはとても思えない『素人はだし』の表現方法である。(『素人はだし』という慣用句はありません。普通『玄人はだし』という使い方をします。)

 殺害に使ったヒモも、女児の(子ども用の)ヒモでは、絞められないのではないかという疑問が出たためか、今度は「仲居をしていた時の着物のヒモ」と勝手に訂正した。
 これまで垂れ流してきた情報が、ガセネタであったことを反省することすらなく。

 ここまで、捜査の矛盾が広がりを持ってくると、被疑者が弁護人に述べたとする『証言』も、本当なのか?という疑いを持たざるを得ない。

 昨日も書いた、『証拠らしき“事実”』の証拠能力が次々と崩れた上に、証言も『信頼性が無い』となると、ますます被疑者の『殺害の疑い』に“疑い”を持たざるを得ない。


 なお、これら疑問点については、以前TBしていただいた、
【どん底あるいは青い鳥。】 さんのブログ(6/14)で
詳細に論証されていますので、訪問してみてください。

 もう一度、日本国憲法第38条を掲げて、今回は終わりとします。
**************************
日本国憲法
第38条【自己に不利益な供述、自白の証拠能力】
1 何人も、自己に不利益な供述を強要されない。
2 強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない。
3 何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない。

**************************

秋田小1児童殺害事件-18   【連載第1回目から読む】
前のページ(17)へ    次のページ(19)へ