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秋田県藤里町の連続児童殺害事件 控訴審
【河北新報】 より 引用
畠山被告の新供述焦点 あす控訴審初公判
秋田県藤里町の連続児童殺害事件で、殺人などの罪に問われ、一審で無期懲役の判決を受けた同町粕毛、無職畠山鈴香被告(35)の控訴審初公判が25日、仙台高裁秋田支部で開かれる。事実認定や量刑をめぐり、ともに控訴した検察側、弁護側が再び激しく争う。高裁は被告人質問の実施を決めており、畠山被告の新たな供述が注目される。
秋田地裁は3月、最大の争点となった畠山被告の長女彩香さん=当時(9つ)=への殺意を認め、米山豪憲君=当時(7つ)=殺害時の畠山被告に「完全責任能力があった」と判断。ほぼ検察側の主張通りに事実認定する一方、計画性を否定し、情状面を最大限くみ取って、極刑を回避した。
死刑を求刑していた検察側は、厳しい遺族感情などを理由に量刑不当を訴える。畠山被告が彩香さん殺害の記憶を明確に認識できない状態で、豪憲君を殺害したという地裁の認定に対して、事実誤認を主張する。
有期の懲役刑を求めていた弁護側は、あらためて彩香さん事件を偶発的な事故と反論し、過失致死罪の適用を求める見込み。豪憲君殺害時の責任能力についても争い、精神鑑定を再度請求する方針とみられる。
畠山被告の公判供述は控訴審での新証拠となるため、被告人質問が焦点になりそうだ。一審で畠山被告は弁護側質問に詳細に供述する一方、矛盾を突く検察側質問には黙秘を繰り返した。検察側、弁護側が双方の主張に沿うような供述を引き出せるか、激しい応酬が予想される。
一審判決によると、畠山被告は2006年4月9日、藤里町内の橋で、彩香さんを欄干に座らせ、押して藤琴川に落とし水死させた。同年5月17日には、自宅玄関で豪憲君を腰ひもで絞殺し、遺体を能代市内の市道脇に捨てた。
[秋田県藤里町連続児童殺害事件] 能代市の藤琴川で2006年4月、秋田県藤里町粕毛、藤里小4年畠山彩香さん=当時(9つ)=が水死体で見つかり、5月には同市の米代川沿い市道脇で同小1年米山豪憲君=当時(7つ)=の遺体が発見された。県警は6月、豪憲君の死体遺棄容疑で、彩香さんの母親の無職畠山鈴香被告(35)を逮捕し、同月、殺人容疑で再逮捕。7月、彩香さんへの殺人容疑で再逮捕した。秋田地裁は08年3月、畠山被告に無期懲役の判決を言い渡し、検察側と弁護側がともに控訴した。
2008年09月24日水曜日
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