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事故時の管制塔も建つ見込みがないのに「事故想定の総合的対応策」だって!

2012-04-10 18:58:25 | 政治
2012年4月10日(火)

 トンデモナイ再稼働シナリオが進行中のようである。

昨日発表された関電の大飯原発『安全』工程表について、政府はオオムネ妥当と言いながらも

枝野経産大臣は、見落としが無いか引続き検討すると言って、「再稼働」の判断について

あいまいな態度を取った。

 どうも、再稼働推進の野田総理と慎重派の枝野経産大臣の間で綱引きが行われているように

見える。

 昨日の政府の発表の際に、ピーク時の電力不足を大袈裟に公表し、さも電力危機でも起こる

かのように誘導し、マスメディアも無批判にその数字を報道した。

 しかし、、これらの『ピーク時電力』は、例えば丸一日『それだけの』電力が不足する

訳では全くなくて、極一瞬足りなくなるという話である。 

 震災後の昨年も猛暑だったが、企業の時間調整と家庭での汗を流す協力の結果「電力不足」

は、起こらなかった。 遊休火力発電所の再開や、ガスタービン・コージェネ等も含めて

発電能力の増強が行われたことも「電力不足」を起こさなかったことに貢献しただろう。

 今年も、電力利用者の努力と定着した節電意識によって、充分賄えるはずだ。

 それにも拘らず、震災前で、今ほどは節電意識や照明の減光が定着していなかった一昨年の

データを元に、「20%も足りなくなる」と誇大広告しているのである。

関電管内、夏は最大20%電力不足 経産省が需給見通し
 (朝日新聞) - 2012年4月10日(火)03:15


 先だって、「電力受給状況によっては原発を再稼働させるには及ばない」との趣旨を

発言した枝野経産大臣を牽制するかのような『電力不足宣伝』である。

 こういう虚偽とも言える誇大広告で国民を誘導して(脅迫して)「再稼働」世論を

作り上げようとしているのである。

 そして、今週中に「再稼働」を周辺自治体に要請するつもりらしい。

 今日の読売新聞によれば、あらぬことか(きのうのこちらの記事で私も書いた)

玄海原発を引き合いに出して、大飯原発の安全確認の妥当性を主張しているようだ。

 枝野経産大臣は、
【関係閣僚会合が、約1週間で「(安全性が)おおむね確認できた」と結論づけたことについて、「本来なら昨年7月に(九州電力)玄海原発が動き、大飯原発もその流れで動いていた。政治判断で(ストレステストを導入して)再稼働を止め、丁寧なプロセスを踏んできた」と述べた。】
  とのこと。

 トンデモナイことである。

 一方で、きのうの記事でも紹介したように事故発生時の『管制塔』ができるのが2015年度

と3-4年も先になるのにも拘らず、「事故想定の総合的対応策」を近日中に発表するらしい。

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大飯原発再稼働、事故想定の総合的対応策公表へ
 (読売新聞) - 2012年4月10日(火)18:04
 

 枝野経済産業相は10日の閣議後の記者会見で、関西電力大飯原子力発電所3、4号機(福井県おおい町)の再稼働に関連し、万が一の事故時を想定し、政府と関電の情報伝達や周辺住民の避難態勢など、総合的な対応策を近く公表する方針を示した。

 枝野経産相は、「(東京電力)福島第一原発事故時の問題点を把握し、解決する対策を取っている。混乱が生じない対応策を整理して示したい」と述べた。

 また、大飯原発の再稼働を巡り、関係閣僚会合が、約1週間で「(安全性が)おおむね確認できた」と結論づけたことについて、「本来なら昨年7月に(九州電力)玄海原発が動き、大飯原発もその流れで動いていた。政治判断で(ストレステストを導入して)再稼働を止め、丁寧なプロセスを踏んできた」と述べた。 



関電管内、夏は最大20%電力不足 経産省が需給見通し
 (朝日新聞) - 2012年4月10日(火)03:15

 経済産業省は9日、関西電力管内で原発がすべて動かない場合、今夏の電力はピーク時に最大19.6%不足するなど3通りの試算を示した。関電の大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働を判断する関係閣僚会合で示した。

 試算では、原発が1基も動かないと仮定し、一昨年夏並みの猛暑の場合はピーク時の需要に対して供給力が19.6%不足▽2006~10年の平均的な需要ではピーク時に17.2%不足▽家庭の節電や企業の土日操業などで電力使用を昨夏と同じくらい抑えた場合は7.6%不足、になった。

 このため、経産省は関電に対し、電力使用を抑えたら料金を割引する「需給調整契約」の顧客を増やしたり、ほかの電力会社からの融通を増やしたりするよう指示した。



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