福井県・大飯原発の再稼働に関して、
福井県に隣接する京都府の山田啓二知事と滋賀県の嘉田由紀子知事が
7項目の提言をまとめ合同会見を開き、詳細な内容を明らかにした。
【両府県を事故発生時に大きな被害を受ける「被害地元」と規定。
「福島第1原発事故の原因究明とその対策が示されていない段階で、
再稼働への国民的理解が得られているとは言い難い」と指摘した。】
(産経新聞 2012年4月17日 15:41) と云う。
また、電力需給状況を電力事業者の提出資料だけでなく第三者委員会を
設けて明らかにすることを求めた。
原発マネー漬けで腰が引けている“いわゆる立地自治体”に代わって
周辺自治体が踏ん張って欲しいものだ。
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大飯再稼働 京都・滋賀、7項目提言
一部30キロ圏内「被害地元」強調
(産経新聞) - 2012年4月17日(火)15:41
関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働問題で、福井県に隣接する京都府の山田啓二知事と滋賀県の嘉田由紀子知事がまとめた原子力発電政策への提言について、両知事は17日、京都市上京区の府公館で合同会見を開き、詳細な内容を明らかにした。提言は7項目で、原発の規制機関設立や電力の需給状況を判断する第三者委員会の創設などを求めており、同日政府に申し入れる。
共同提案することで、原発周辺自治体としての立場を強調するねらいで、再稼働をめぐる政府の取り組みにも影響を与えそうだ。
提言は「国民的理解のための原発政策への提言」と名付けられ、両府県の一部が大飯原発から30キロ圏内で、避難計画など原子力防災上の対策が義務付けられる「緊急防護措置区域」(UPZ)に含まれることから、両府県を事故発生時に大きな被害を受ける「被害地元」と規定。「福島第1原発事故の原因究明とその対策が示されていない段階で、再稼働への国民的理解が得られているとは言い難い」と指摘した。
また、今夏の電力需給状況を電力事業者の提出資料だけでなく第三者委員会を設けて明らかにすることや、老朽化した原発、地震・津波の危険性が高い原発の廃炉計画の提示、福島第1原発事故被害者の徹底救済なども盛り込んでいる。
会見で、山田知事は「原発近隣府県が同じ意見で政府や電力事業者に臨むことが大事。(提言は)原発事故と電力不足の二重の不安を抱える府県民への説明責任を果たすことになる」と強調。嘉田知事は「節電は家庭では電気代の節約になり企業では環境産業への投資のチャンスとなる。前向きな気持ちで危機を乗り越えていきたい」と述べた。
「脱原発」工程表提示を=政府に提言、17日発表―滋賀、京都知事
(時事通信) - 2012年4月17日(火)04:03
関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働をめぐり、滋賀県の嘉田由紀子知事と京都府の山田啓二知事が原発政策に関して政府に申し入れる提言の原案が16日、分かった。老朽化した原発の廃炉計画など「脱原発依存」へ向けた行程表を提示することを盛り込んだ。両知事は17日に合同記者会見を開き、正式に発表する。
両知事は野田佳彦首相と枝野幸男経済産業相に提言し、実行を迫る。
京都府と滋賀県は、大飯原発から半径30キロ圏の「緊急時防護措置準備区域(UPZ)」に一部が含まれ、万一の際には防災対策に取り組む必要があり、政府に提言することにした。
提言によると、廃炉計画など「脱原発依存」の行程表のほか、「使用済み核燃料の最終処理体制の確立」についても行程表を示すべきだとした。今夏の電力需給状況については、電力事業者側の情報だけで判断せず、第三者委員会を設置し、検証するよう求めている。
また、中長期的なエネルギー計画の作成や、発送電分離など電力供給体制の自由化を図ることも要請。再生可能エネルギーへの転換に向け、環境産業の育成、推進も促している。
大飯原発再稼働をめぐる政府の対応については、「国民への説明が不十分で極めて遺憾」と政府に引き続き説明責任を果たすよう訴えた。
「脱原発依存の工程表を」 滋賀・京都両知事が共同提言
(朝日新聞) - 2012年4月17日(火)18:25
滋賀県の嘉田由紀子知事と京都府の山田啓二知事は17日、政府に対し「脱原発依存」の工程表を示すことなどを求める共同提言を発表した。両知事は関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働に慎重な姿勢を示しており、「国民的理解のための原発政策への提言」と題して7項目を掲げた。
提言では、政府が再稼働を判断するにあたって必要なこととして、老朽化した原発や、地震・津波の危険性が高い地域の原発の廃炉計画を中長期的な見通しとして示すよう求めた。
このほか「原子力規制庁」の早期設置や、今夏の電力需給状況を検証する第三者委員会の設置など中立性の確保▽東京電力福島第一原発の事故原因の解明と公表▽防潮堤のかさ上げや免震棟設置といった恒久的な対策ができていない段階での安全性の担保▽電力確保対策▽事故の場合の対応の確立▽福島原発事故の被害者の徹底救済と福井県の安全対策への配慮――を盛り込んだ。
大飯再稼働 手続き先行を批判 京都・滋賀両知事「安全真剣に」
(産経新聞) - 2012年4月17日(火)15:41
原発政策について共同提言した
京都府の山田啓二知事(左)と滋賀県の嘉田由紀子知事
=17日、京都市上京区(安元雄太撮影)
ひとたび原発事故が起きれば、立地地域と変わらない影響を受ける「被害地元」だ-。関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働問題で、京都府と滋賀県が17日に打ち出した原発政策をめぐる7項目の共同提言は、原発周辺自治体の立場を強調する内容となった。一方の政府は「地元」の範囲も明確に示しておらず、再稼働に慎重な両府県の提言に国がどう対応するかが今後の焦点になる。
「原発事故で被害を受ける可能性がある自治体の責任として、安全の担保を真剣に考えた」
京都市内で会見した滋賀県の嘉田由紀子知事はこう述べた。共同提言は京都府の山田啓二知事と12日に大飯原発を視察した際、安全性に疑問を感じたのがきっかけだったという。
原案を作成した嘉田知事がこだわったのが「被害地元」というキーワード。立地自治体だけでなく滋賀、京都も原発の「地元」であると強調することで、政府に真剣な対応を迫った。
山田知事は大飯原発が立地する福井県に対し、「急に京都府と滋賀県が議論に割り込んだとの印象を持っているかもしれないが、被害地元として理解をいただきたい」と説明。政府には「説明責任を果たしていないのに、いつ同意をとるかの手続き論ばかりが先行している」と厳しく批判した。
大阪府も16日、原発再稼働の8条件について表現を緩和した「提言」とし、大阪市と調整して政府に提出する方針を決めたが、嘉田知事は「大阪府市は政治的メッセージが強い。こちらは『被害地元』として政策提言している」と立場の違いを強調した。
一方、藤村修官房長官は17日午前の記者会見で、共同提言をまとめたことについて「真摯に受け止め、必要に応じて(政府の立場を)説明する」と述べた。
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