じゅんなおひと

スポーツジャーナリストもどき

大商大堺 大阪偕星 大阪桐蔭 履正社

2018-10-14 20:52:24 | 高校野球

✳防御力

大商大堺:背番号10の細身のスリークォーター右腕中島くんなかなか切れのあるストレート投げてました。守備も内外野鍛えられてました。日頃の練習は他のクラブと共用かと推察され、例年外野守備に課題を感じるイメージのある同校ですが、今期はこの日見る限り、外野の動きもよく、推察通りなら、恵まれてるとは言い切れない練習環境のなかで、よく鍛えられてるということかと思われます。

大阪偕星:坪井君この日も切れと力強さを感じる球を投げてました。もっと緩急も使えるようになれば、そして守備力が上がれば、大阪桐蔭、履正社クラスの打線も抑えられるようになるかと思われます。

大阪桐蔭:この日も背番号9の新井くんが先発も3回5失点。初回から打ち込まれるも金光大阪戦のようにすぐさまシンカー系の緩い球を使おうとせずストレートとスライダーの組み合わせでの勝負に終始した事が、試合に致命的な影響を与える失点につながったかと思われます。長いイニング投げることに固執して切り替えることが出来なかったようにも見えました。前日の初完投の功罪が出たかも知れません。コントロールの良い投手でゲームメイクに適した先発型の投手ですが、ボール球でも勝負できるストレートの強さと変化球の切れが今後求められるかと思われます。4回から登板のエース中田が4イニング無失点。危なっかしい球もありましたが、球の力強さは日に日に戻ってきて見え、感じられる雰囲気のままに、今後の覚醒に期待かと思われます。過去2回の登板はいずれもリードが広がった場面で当番し炎上。この日はひとつの失敗も許されぬなかでゲームをつなぎ止める。エースとしての気質がありすぎる投手なのかもですね😃最後2イニングは左腕高野が締めました。守備は初回一死三塁のピンチで打ち取ったレフトへのフライがショートとレフトの間に飛んでしまいポテンヒットになってしまい嫌な形で先制点を献上してしまう。広いシティ信金での対応力が、課題として残ったかと思われます。

履正社:背番号10の小柄なオーバーハンド右腕植木君の緩急をつけた投球がとにかく光りました。守備は抜けそうなのが外野の正面つく場面が何度かあり、深読みすれば飛ぶコースが分かっていていいとこ守っていたのかもですね😃偶然か必然か分かりませんが、ポジショニングの良さが光りました。

 

✳得点力

大商大堺:ここまでは得点力が目立つ戦績を残してましたが、この日は坪井君の力強い球に回を追うにつれ、押されて見えました。

大阪偕星:こちらもここまでは得点力が目立つ戦績を残してましたが、この日は中島くんの切れのあるストレートを最後まで攻略はできず。高いレベルの投手への対応力には課題が残るかと思われます。

大阪桐蔭:緩急を巧みに使う投手への対応という課題が出た試合でした。打った瞬間は長打に見えた打球がすぐさま失速し外野手のグラブに収まってしまうのは相手の緩急の前に自分のスイングをさせてもらえてないから。例えば近大付属の梅元君や大阪偕星の坪井君のような変化球も含めて力を前面に押し出してくる投手には自分達も強く打ち返す事ができますが、この日のような投手の球を強く弾き返す事ができないということは、足で踏ん張る力と振る力そのものがまだまだ足らないということかと思われます。そのためには、下半身強化と素振りという、地道な日々の練習が必要かと思われます。この日はヒットの本数はそこそこ出てましたが、すべてが強く打ったヒットではなく、うまく打ったヒットだったように思います。4回だったか西野くんに植木投手が投じた抜き球がスッポ抜けて頭部に死球でピンチが広がり投手がストレート系しか投げづらくなったところで迎えた船曳君、ここで誰でも?読める通りにストレートが投じられ、船曳君も待ってましたとばかりに打ちにいくも結果は併殺。あまりに読みやすい場面でその通りの球がきて、読みやす過ぎて力んでしまったように見えました。ここが勝負の大きな分岐点になったように思います。ここぞの場面でいかにそれを感じ、結果を出すか、これもまた、課題として残ったかと思われます。

履正社:東海大仰星戦を境に別の打線になったように思います。それまでは打てる打線でありながらそれが得点力に繋がってませんでしたが、仰星戦での小深田君のサヨナラ満塁弾を皮切りに、特に中軸の打力がそのままチームの得点力につながって見えました。前回見た阪南大学高校戦での中軸の打撃成績まで覚えてませんが😅

 

大商大堺:惜しくも近畿を逃す。攻守に良い面も目立ちますが、大阪を制するには特に投手を含めたディフェンス面で、履正や大阪桐蔭をも抑えるだけの、もうワンランクレベルアップも必要かと思われます。

 

大阪偕星:先日はどちらかと言えば打線のチームと書きましたが以降の結果を見ればそれは間違い。評価する人が多い坪井投手を中心としたチームかと思われます。近畿大会を突破して初のセンバツゲットを果たす力はあるかと思われますが、大阪の他上位二校がさらに強いだけに、同一県三校出場原則禁止に基づくと、くじに左右される側面も強いかと思われます。

 

大阪桐蔭:ここまでは得点力に期待がもてたチームに見えましたが、この日の結果を受け、力はあるが決め手はないというのが現状かと思われます。センバツ優勝旗を全員で返しにいく力は十分あり、天理や近江あたりと早い段階で当たらなければ十分可能と思われますが、センバツ三連覇を果たすには中田くんの覚醒、仲三河君の復活が必要不可欠かと思われます。

 

履正社:得点力という決め手を現状感じさせセンバツは有力。優勝する力があるかどうかは、近畿代表の明治神宮での戦いで見えてくるかと思われます。それは履正に限った話ではないですね🎵

 


大商学園 大阪学芸 大阪桐蔭 追手門学院

2018-10-14 19:08:00 | 高校サッカー

✳守備

大商学園:前半はポジション毎の連携が非常に良かったです。ゴール前に攻め込まれれば最終ラインの選手がシュートコースを一択状態に限定、GKもその一択のところに立って危なげなく防ぐ。敵陣では前線の選手がクリアコースを限定、二列目の選手もその限定されたコースに立ってことごとくボール奪取し相手になかなか自陣に侵入させず攻撃を継続することができてました。後半は前の選手を下げて後ろの選手を投入して見えた分、自陣での戦いを強いられる場面が目立ったように思います。

大阪学芸:やや相手を詰めきれてない場面もありましたが、1失点に抑えたのですから、よく守ったと言えるかと思われます。

大阪桐蔭:激しく向かってくる相手に思いの外手を焼き、特に後半は逆転されててもおかしくない決定的な場面もありましたが、なんとか1失点に抑えたといったところかと思われます。この日も大商戦同様、右サイドの守備に課題が残って見えました。ストロングポイントイコールウイークポイントになりがちなのはサッカーの特性かと思われます。前に激しく攻め立てた後のリスクマネジメントが必要かと思われます。

追手門学院:相手がPKを外したこともあり1失点に抑える。最後まで激しくあたっていった泥臭いディフェンスが光りました。

 

✳攻撃

大商学園:決勝ゴールとなった前半の先制点はFW11の選手の個人技が光って見えました。もっと点が獲れる展開に見えましたが、後半、前の選手を下げて後ろの選手を投入したように見えたこともあり、一点止まりに終わりました。

大阪学芸:過去2試合は11をトップ下においての9、10の2トップに見えたのがこの日は11を右FWに据え9,10,11を前に3人並べた、より前がかりな布陣に変えて見えました。もし間違ってなければ、関西大会に進むためにはただ勝つだけでなく、得失点差も考えて大量点をリスクを承知で奪いにいって見えました。ですが見る限りでは、これは裏目にでて見えました。11がより前にポジションをとることにより前線での球のおさまりが悪くなり、攻撃が単発で終わる場面が、特に前半目立ちました。後半は敵陣に襲いかかる時間帯が継続し、相手に怖さを与えてましたが、得点には至りませんでした。

大阪桐蔭:前半早々に先制。さらにPKのチャンスでしたがこれを外してリズムが狂ったか、複数得点が見込める相手に、一点しか奪えませんでした。流れが悪い時にいかに打開するかという点で、課題が残ったかと思われます。

追手門学院:一点しかとれませんでしたが攻めの激しさは感じさせられたかと思われます。FW13の強さが目立ちました。

 

✳大商学園:ベンチワークにやや課題が残ったように思います。前半1-0でリード、点差以上に自分たちのリズムで試合が出来ていたように見えましたが、後半前の選手を下げて後ろの選手を投入していくタイミングが早すぎて見え、ミスミスリズムを崩し勝つのが危なっかしい展開になったように思います。点をたくさんとらねばならない相手がより激しく前がかりに攻め込むことを思っての事だったことも考えられますが、それを割り引いて考えても、やや守りに入るのが早すぎて見えました。とはいえ4チームのなかで最も日々の練習を感じさせ、その戦いぶりは安定してました。関西大会がまだありますが、全国で上位も狙える力かと推察されます。

 

✳大阪学芸

インターハイに続いての冬の全国出場は残念ながらならず。力は十分あっただけに、ここで消すには惜しいチームでした。追手門戦でもっと大勝でき、少なくともロースコアに抑えることはできる相手だった大阪桐蔭にスコアメイクされずに最終節を前に得失点差で優位に立てていれば、それも可能だっただけに、大商相手に戦い方を変えて見えた、その戦い方を変える?必要もなかったかも知れず、違った結果もあったかも知れません。

 

✳大阪桐蔭

関西大会に進出、全国への展望が大きく開けたとはいえ、最終節の試合内容はそれまでと違い今一つでした。それだけまだまだチーム力が不安定ということかと思われます。全国で上位に進むには、いかに戦いぶりを安定させるかかと思われます。

 

✳追手門学院

リーグ戦では最下位に終わりましたが、関西大会に進出した大阪桐蔭相手に勝てた試合と思わせる内容で引き分けに持ち込む。大阪学芸戦でもすんなりとは負けぬしぶとさしつこさは感じただけに、二位以内に入る争いにもっと絡む力、可能性もあったかと思われます。