東京五輪の一部種目の競技が始まりました。「しんぶん赤旗」日曜版7月18日付に新書「カード師」でギャンブルや権力にのめり込む人間心理を描き出した意欲作を刊行した作家・中村文則さんのインタビュー記事が掲載されました。 東京五輪に関する部分を紹介します。
「これほどの規模のパンデミック(大規模感染)での五輪開催は、人類史上経験はありません。いくら感染対策をしても、この規模ならどうしても”イチカバチカ”の要素だ出てくる。つまり”賭け”であって、賭けられるのは国民の命です。五輪をどうしてもやるなら来年に延期し、かつ1年をかけて各競技ごとに小出ししてやるべきです」
「さらに海外の関係者もマスコミも入れない形でやれば、1度に日本に来る人数を制限でき、何とかやれるかもしれない。でもそうしないのは、海外での放映権の問題などがあるからで、利権のためとしか思えない。つまり、これは五輪利権のために国民の命を賭けた大ギャンブルで、人類史上初の愚行です」
「もう五輪関係者は大勢来日している。『五輪をやるなら自粛なんてしない』という人も多い。それらの要素による感染増も既に五輪の影響で、全てはひどい政治の結果です。でも、どんなひどい状況でも僕はそれに染まりたくない」
「『カード師』でも、何とか前向きな言葉を選んでラストには自分なりの(祈り)や(光)を書きました。絶望的な状況ではあるけれども絶望せず、自分を鼓舞して発信し続けようと思っています」
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