家具の学校

『家具の学校』から始まったモノづくり
現在は、ダニエル元町本店にてワークショップ体験をご案内

上級便り、4月23日

2011年04月27日 | Weblog
上級特派員便り

2011年4月23日 @伊勢原校  雨

前回習った鉋刃の研ぎ。今回も引き続き刃研ぎ、さらに刃研ぎの後の仕込みである鉋台の調整。
鉋は、一見何の変哲もない組み込みに難易度の高い調整箇所が幾つもあります。
鉋刃、裏金の刃研ぎの要点は前回述べた通りですが、しのぎ面を平にして更に刃先を真っ直ぐにするのはなんと難しいことやら。
まあ、鉋刃も裏金もうまく研げ、裏すきも適度にあるとしましょう。次は鉋台の調整です。
ホームセンターで鉋を買って、家に持ち帰ってそのまま使えばよいと思っていたら、大間違いです。
切れ味は鉋身ばかりでなく、鉋台の調整にも掛かっています。

鉋台上端の周囲を面取りしておく。鉋身や裏金を抜く時にハンマで叩く部分で、面取りしておくと台頭の割れ防止になる。(写真1参照)
表馴染みの調整:鉋身の刃表と台の表馴染みの面が全体的に当っているか確認します。また、歯の出し入れが固い場合は表馴染みを削り、
ゆるい場合は表馴染みに紙を貼って調整します。(写真1参照)
下端調整:台の下端面を調整します。鉋刃、裏金を入れた状態で、長手方向は下端の刃口後方3~6mm、台尻から前方9mm程度が材に接するよう、
これらの部分以外を極薄く(髪の毛の太さ位・・・個人差はありますが)削ります。
妻手方向は平となるよう膨らんでいる部分を削ります。台直し鉋を使って横摺りします。(写真XX参照)
といった具合で鉋台の仕込をします。この他にも押溝の調整、裏金留めの調整、木端面の調整などもあって、まるで鉋は調整の塊のようなもの。
いろいろと手をかけてやると、最初は無骨な角材と見える鉋台がなんともいとおしくなって来るから不思議です。
ノミの刃研ぎも習いました。更に困難。(写真5参照)
今週も時間があっという間に過ぎました。
来週はGWで休講です。その次(5月7日)は新しい小鉋を使って仕込みの全てをおさらいします。

堀江 記

写真1:鉋身の刃表と台の表馴染みの面の確認 歯の出し入れがゆるい場合は表馴染みに紙を貼って調整します

写真2: 佐宗講師の丁寧な個人指導
 
写真3: 表馴染みと刃表の面あわせ

写真4: 台直し例 台直し鉋と上部はステンレス製下端定規

写真5: ノミ研ぎ (持ち方の例)
コメント
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