釣船 開進丸(鯛ラバ、ジギング、一つテンヤ)

釣れる日もあれば、釣れない日もある。楽しかったり、悔しかったり「船釣り」の一時を過ごしてみませんか。

7月6日 兄弟奮戦記

2016年07月06日 | 日記
「まるで瀬掛かりしたようだった」

超大物と対峙した古田兄さんの言葉だ。


昨日より、少しウネリはあるけれど、釣りに支障を感じるほどではない。

大島の東沖の70メートルのポイントに入り、まずは潮行きを見る。

「0.5ノット前後の、緩い上り潮ですね」

「昨日からすると、釣りやすい流れですよ」

最初のアタリをとらえたのは、古田弟さんだった。



「グッと来たよ」

初鯛ラバの初釣果。



上がってきたのは、ウッカリカサゴ。

古田兄さんも、アタリをとらえる。



これも、ウッカリカサゴで兄弟同じスタート。



船を戻して、二流し目に入り、又しても古田兄さんにアタリが来た。



「ただ重いだけですね」

上がってきたのは、チカメキントキ。



これを見た古田弟さんが、ペースをあげる。

「来た。なんかググッと来た」



強くて重い引きを、楽しみながら巻き上げていく。

上がってきたのは、マハタ。



「初めてこんな大きな魚を釣った」と、笑顔。

古田兄さんも、弟さんの釣果に嬉しそうな笑顔。

「引いたやろ。青物とか来たらもっと凄いよ」

兄弟お二人の、楽しそうな会話が続く。

お兄さんにアドバイスをもらい、古田弟さんが仕掛けを落としていく。

すると、竿先にアタリが出て、軽くあわせを入れた瞬間、獲物が急に走り出した。



「おっ、凄い。糸がどんどん出ていく」

「ゆっくり出良いですよ。時間はたっぷりありますよ」

ラインを巻き取ったり、思い切り引き出されたりの楽しい攻防の時間。



上がってきたのは、62センチの見事な真鯛。

「嬉しいです」「おめでとうございます」と、がっちり握手する。

「古田さん、100に行ってみますか」

「はい、行きます」

移動したポイントには、魚探が水深を間違えるくらいのベイトが居る。

最初にアタリをとらえたのは、古田弟さん。



上がってきたのは、ウッカリカサゴだった。

「今日はカサゴが多いですね」

「そうですね。美味しい魚ですよ」

こんな話をしていたら、古田兄さんに大当たりが来た。



ジギング用の竿が、何度も海面に突き刺さるように曲がっている。

気迫溢れる攻防が続く。

見ている方も、自然と力が入る。

しかし、次の瞬間、獲物の鋭い突っ込みに針が外れた。

「あっ…」

言葉が続かない。

私も、悔しい。

その後暫くアタリが来ないこともあり、「ポイントを変えましょう」と移動する。

ここで、冒頭の言葉になってくる。

「ベイトは海底から30メートルくらいの幅で写ってますよ」

兄弟で一斉に仕掛けを落としていく。

古田兄さんは、スロージギングで、丁寧にベイトの中を探っていく。

すると、軽いあわせが入った。

次の瞬間、針掛かりした獲物が急激に走り出した。

「おおっ」

必死で、竿を溜めようとした瞬間、バキッと金属音が船上に響いた。

獲物の急激な走りに耐えかねて、竿が折れた。

「逃げられました。ジグは着いています」

ジグを回収すると、獲物の歯形が綺麗に着いている。



「まるで瀬掛かりしたようだった」

「軽く会わせたら、いきなりの走りに対応が間に合わなかった」

悔しさが、ジグを握りしめる手に溢れている。

「次、なんとかリベンジしよう」

そうとしか、言えなかった。

悔しい気持ちを残して帰港した。