![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/b2/877c577a414b43dcb214ac0389c37f92.jpg)
思わぬ処で、鯛が連続ヒットした。
「おはようございます」
「ここに来る途中の道路が雨でぬれていました」
東の空には雨雲が掛かり、風は東風が吹いていた。
「今日の予定しているポイントには、行けないかもしれません」
「別なポイントで、風と波の様子を見ようと思います」
今日のお客様の塩田さんと右田さんに一通りの説明をする。
裸バエ付近に来ると、南東からのウネリと東風で、波が高くなり始めていた。
「此処は、いつも波が立ちますね」
本格的に時化始める前に、少しでも可能性のあるところで竿を出したい。
東風に向かって、船を走らせる。
ポイントに入り、直ぐにベイトを確認する。
「普段のようなベイトがいないですね。でも、時々は写りますので暫くやってみましょう」
潮は、緩い下り潮が流れている。
仕掛けも、ほぼ真っ直ぐに落ちていく。
最初のアタリは塩田さんに来た。
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良型の鰺が来た。
右田さんにもアタリが来た。
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これも良型の鰺が来た。
出足は、40センチ近い鰺が来て、まずますのスタートになった。
塩田さんには、イトヨリ鯛が、右田さんには鰺が続けてきた。
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「んっ…今度のは少し引きが違う」
右田さんが、釣り上げたのは良型のイサキ。
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「美味しいイサキが釣れた。楽しいね」
と、笑顔が続く。
しかし、この頃から潮が動かなくなり、時に0.1ノットと表示されることも多くなった。
それに呼応するかのように、ベイトが殆ど映し出されなくなり、アタリも段々と遠のいてきた。
おまけに、あろう事か船の周りをハンマーヘッドが背鰭を見せて、泳ぎ回りだした。
「嬉しくない客が来ましたね。他にも居るかもしれませんね。移動しましょう」
ポイントを移動するが、どのポイントに行くにも、高くなった波とウネリを越えるので、白波が被って来る。
なかなか、ベイトの姿も見つからない。
「少し、ベイトを探します」
これまで行っていない、海域に船首を向けて、魚探で海底の様子を見ながらあっちへ行ったり、こっちへ来たりする。
すると、海底のわずかに変化したところに、漸くベイト柱が表れた。
「余り長い時間は此処にいられないと思います。北東からの白波が大きくなってきました」
1流しか、良くて2流しくらいしか出来ない、と思い竿を出す。
この頃から、下潮の流れに変化が出始めた。
「少し、下潮が行きだしました」
その下潮の変化が、直ぐに釣果に結びついた。
塩田さんにガンゾウヒラメ、大きなアラカブ、右田さんに良型の鰺が連続した。
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「後は、鯛が来ないかな」
その呟きが、形となって表れた。
塩田さんが小さなアタリを捕らえた。
「アラカブか、もしかしたらエソかな…」
そう言いながら、ラインを巻き上げようとした時、針掛かりした獲物が走り出した。
北に向かって流れ始めた下潮に乗って走る獲物は、なかなか止まらない。
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「ゆっくりと時間をかけて取りましょう」
少しずつラインを巻き上げていくと、大きな真鯛が姿を見せた。
「デカイ!」
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75センチ、4.5キロの見事な真鯛だ。
「良かった。こんな大きな真鯛が来るとは思わなかった」
塩田さんの飛び切りの笑顔が、すばらしい。
それを見て、元気の出てきた右田さんにもアタリが来た。
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竿先を叩くアタリだ。
「多分、鯛です」
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ゆっくりとラインを巻き上げると、真鯛の姿が見えてきた。
上がってきたのは2キロクラスの真鯛。
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塩田さん、右田さんと連続ヒットになった。
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魚探でベイト探しをして、初めて流したポイントで真鯛が連続する。
にんなに嬉しいことはない。
「厳しい波ですけど、最後にもう一流ししましょう」
塩田さんに良型の鰺、右田さんに良型の鯖が来た。
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この頃には、船が大きく上下するくらいの波になっていた。
「移動します」
後ろからの波に気を付けて、波が少しでも静かなところに移動する。
その途中で、最近気になっているポイントの傍を通った。
「ベイトがいますよ。やってみませんか」
お二人が、竿を出して海底付近を探っているが、下潮が速くなっているようだ。
「下潮が速くなってますね。上はそんなに早くないのに、着底が取りづらくなってます」
そんな状況の中、塩田さんにアタリが来た。
「鯛だと思います」
上がってきたのは、2キロクラスの真鯛。
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「此処で、釣果が出てくれば、これからが楽しみです」
ベイトも増えてきているし、夏本番に向けて楽しみが増えそうだ。
そんな嬉しさを感じながらも、一方で強い東風と高くなってきた波に今日の釣りは切り上げることにした。
「鯛が釣れて良かったですね」
お二人の笑顔も嬉しい。
波に揺られながら、帰港した。