吉田智史先生より、標記の論考(『七隈史学』16号、2014年3月)と、併せて私自身が研究ですでに参考にさせていただいている
「朝鮮通信使接待をめぐる西国諸藩の動向―萩藩大坂留守居の活動を中心として―」(『七隈史学』4号、2003年3月)
計2冊の抜刷を贈っていただきました。ありがとうございます。
前者は、松山藩での幕府公用通行者迎接で藩が地域社会に支給した経費を研究している私の立場からすれば、大いに参考となります。
すなわち、私が研究対象とする平時の幕府公用通行の場合だと考えられないことですが、萩藩(長州藩)における朝鮮通信使迎接の場合だと、藩の特別会計のみならず地域社会の公金まで巻き込むほど大きな経済的負担があり、大雑把にいえば藩のなかで会計面のやりくりをしながら幕藩体制を支えていた(ただし、通信使通行と関係しない行政区域の会計との関わりは今後の課題)、という実相を提起されています。