鴨頭の掲示板

日本史学関係の個人的な備忘録として使用します。

【備忘】 鴨頭俊宏《予稿資料》「北海道内の自治体史誌と近世史用語『異国船』」一覧表

2024年03月23日 21時57分18秒 | いち研究者としての日記

https://researchmap.jp/kamoga4ra/published_works?frame_id=842673

 

専門の研究テーマとは別途、趣味で取り組み平成30年(2018)よりデータ分析の成果を順次公表していく仕事について、あらかじめresearchmapの資料公開コーナーへ投稿してみました。学術誌上では、6年ほどかけ中国四国地方9県と三重県との計10県につき対象資料を分析した成果を公表していますが、このペースだと全47都道府県の分析成果を公表しおえるまであと30年ぐらいもかかってしまいます。調査自体は平成28年度(2016)にすでにおこなっており、調査の成果をこのまま温存しておくのはもったいないので、一部のデータを《予稿資料》として別途公表してみることにしました。ひとまず、北海道内で刊行された自治体史誌につき、近世史用語「異国船」を検索のキーワードに設定して読んだ成果を、一覧表に整理しました。実験の具体的な条件や整理方法は、資料の註に書いております。

北海道の場合は、当初の計画では、在北海道の学会・研究会などで分析内容を口頭発表したうえで学術誌上で論文化することを考えておりました。しかし「平成の大合併」直前に存立していた基礎自治体のうち“海に面するもの”に限定したため、北海道の全体像を正確に説明できるものとまではいえず、断念しました。

researchmapでは公開資料の利用者数をチェックできるので、もし利用者数が予想以上に多ければ、江戸時代に重要な外国船対応の歴史を有するほかの都道府県のものも投稿していこうと思います。

なお、投稿した《予稿資料》はあくまで正式発表の準備段階のものなので、転載は禁止としております。

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【業績】 鴨頭俊宏「香川県域の自治体史誌と近世史用語『異国船』」『中国四国歴史学地理学協会年報』第19号(2024年3月)

2024年03月21日 19時47分37秒 | いち研究者としての日記

中国四国歴史学地理学協会に投稿していた標記の論説を掲載する『年報』第19号(査読なし)が完成し東広島市の自宅に配達されました。掲載は21~36ページで、奥付に刻まれた発行の日付は2024年3月31日です。

この《論説》は、専門の研究テーマとは別途、趣味で取り組み平成30年(2018)より論文発表を始めているテーマ「自治体史論」につき、蓄積中のデータを順次公表していく仕事の一環です。具体的には、香川県をフィールドとしつつ近世史用語「異国船」を検索のキーワードに定めながら、県域で発行された自治体史誌のうち近世通史編を含む冊すべてを読んだ成果を一覧表にまとめました。そうして、当該県域における史誌近世編の編さん傾向を見とおす道筋をつけようとしています。

ただ、本稿の場合は、テーマ設定の段階から問題点がありました。香川が、海に面する県であるにもかかわらず「鎖国」期に外国船ないし外国人と直接応接した記録は見られず、専門家が県域の史誌で論じたくてもなかなか論じようがないからです。すなわち、そもそもキーワードの設定自体が適当といえません。ゆえに、昨秋協会に投稿を申し込むときは、徳島も併せて東四国2県域を分析対象とし、一気に四国4県の史誌編さん傾向を総括するタイトルにしておりました。

ところが、実際に執筆してみれば香川は、県の規模の割に発行件数が多く、また特徴的な編さん傾向を認めたため、この分析を述べるだけで規定の原稿用紙枚数に達してしまいます。よって、四国4県の総括は徳島県域の史誌を分析する次回作でおこなうとして先送りにし、今回は香川県域の分析まででとどめました。

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