鴨頭の掲示板

日本史学関係の個人的な備忘録として使用します。

【業績】 鴨頭俊宏 presentation“ The World of Circular Letters by Warriors of the Clan in the Edo Period”

2022年07月29日 06時06分43秒 | いち研究者としての日記

7月27日(水)、東広島市内の自宅からZoomでThe 15th“ Research Showcase”(2022.07.27-28)に参加して、標記のプレゼンテーションをおこないました。私にとれば、この年齢にして初めての、英語での研究発表です。

日本近世史の、しかも国内のローカル交通をテーマにしていると、英語で研究発表する機会がなかなかありません。しかしこのままではダメだと考えているところに、歴史家ワークショップという団体が英語でプレゼンと質疑応答をおこなう機会を提供してくれていることを知りました。本来ならば、将来を担う二十歳代の若手研究者に経験させるべく設けた企画なのでしょうが、明らかに場違いな私にも発表の機会を与えてくださったことに感謝申しあげます。

なお、プレゼンの内容は、新規の史料実証でなく、私が大学院生時代に取り組んだ研究の意義を文字どおり英語でプレゼンテーションするものです。また、本番で用いた資料は(記念に?)researchmapで公開しています。

https://researchmap.jp/kamoga4ra/published_works

 

以下は参加して感じたことの【備忘】

1.英語プレゼンでの単語数:初めての発表前には、もちろんネットなどをつうじコツを予習したのですが、そこにはおおむね、1分間あたり100~120単語を目安に作文をするのが適当と書いてありました。今回の企画では、与えられた発表時間は8分なので、平均110単語×8分=880単語(最初と最後の挨拶を含む)で作文しています。緊張しない一人での練習だと、この単語数でギリギリ8分間で収まったのですけど、本番ではタイムオーバー…。英語を専門的に用いている研究者ならばそのペースで問題ないのでしょうけど、私みたいに普段英語を使わない人間ならば、本番では緊張により話すスピードが落ちることを想定しつつ1分間あたり80単語ぐらいで、少々大げさに余裕をもたせるぐらいで作文するのが望ましかったと思いますね。実際、ほかの発表者のなかに、思わぬアクシデントが生じてしまうことを想定してか7分35秒ぐらいでまとめたかたもいらっしゃいました。

2.PowerPointでのスライドの作り方:発表前の予習では、YouTubeにいくつも投稿されている、高校生・大学生の英語プレゼン大会、ビジネスマン向けの英語プレゼン講座を片っ端から視たのですが、そこでは、とにかくスライドに映す英単語は必要最小限にすることが説かれています。私自身も、日本史学の研究会でほかの研究者によるPowerPointを用いた日本語での研究発表をいくつも聴き、スライド一面を文字で覆いつくすような構図はわかりにくいと実感していたので、本番用のスライドは、素直に動画で学ぶとおりにしてみました。しかし、本番でほかのプレゼンを視ると、結論以外のスライドでも1面につき40~45単語ほど挿入したものが多く、これが学界の標準なのかと感じます。確かに日本語の文字数が多いスライドならば読みづらさがあるものの、なるほど、英語で40~45単語ぐらいならば十分頭に入るなと思いました。ただ、全プレゼン終了後の久野愛先生(東京大学)による講評では、

Don’t make the audience“ read” your slide.(聴衆にあなたのスライドを読ませるな)

と助言され、やはり最初に視たYouTubeの動画に従って正解やったなと、この1点だけは胸をなでおろしています。

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【備忘】 史学会『史学雑誌』第131-5号「2021年の歴史学界―回顧と展望―」(2022年5月)

2022年07月19日 12時26分59秒 | いち研究者としての日記

標記の雑誌で特集された「回顧と展望」を読みました。

令和3年(2021)は計算社会科学研究会(現在は「計算社会科学会」へと改組)で論文を1本発表しましたが、残念ながらそれでなくて、山口県地方史学会『山口県地方史研究』第126号に掲載された小論文《歴史教育》「近世史用語『異国船』をいかに教えるか」 のほうが139頁下段で紹介されています……。

論文のほうはそもそも歴史学の研究会に投稿したものでないゆえ妥当と思いつつ、小論文については「回顧と展望」で紹介されるほどの評価ならば、社会科教育学系の査読がつく学術誌に本格的な論文として投稿すべきやったなと、少し後悔。

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