鴨頭の掲示板

日本史学関係の個人的な備忘録として使用します。

【受贈】 佐藤隆一「アヘン戦争情報と塩谷宕陰『通商利害論』」『青山史学』第41号(2023年3月)

2023年04月23日 15時44分37秒 | いち研究者としての日記

佐藤隆一先生より、標記論文の抜刷を1冊、私にも贈ってくださりました。ありがとうございます。

佐藤先生は、9年前に出版された単著『幕末期の老中と情報―水野忠精による風聞探索活動を中心に―』(思文閣出版、2014年)において、有名な江戸幕府老中水野忠邦の息子で同じく老中を務めた水野忠精(みずのただきよ)をめぐる情報の歴史をまとめられています。今回の論文では、これら2人の老中に侍講として仕えた儒者、塩谷宕陰(しおのやとういん)に着目し、彼がオランダ国王の開国勧告書に対して著す意見書を解説しました。ただ、比較対象となりうる他の識者が書き残した意見書は少ないため、今後さらなる史料の発掘が求められる旨も説いています。

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【受贈】 常民文化研究会『コロス』第172号(2023年2月)

2023年04月23日 15時07分16秒 | いち研究者としての日記

西海賢二(にしがい けんじ)先生より、標記の会報を1冊、私にも贈ってくださりました。ありがとうございます。

この会報には、

西海賢二「三遠信美流れの結節点―限界の山村暮らしから(14)~147年ぶりに復活した豊田市小田木人形座によせて~」

と題する論考が掲載されています。その論考は、諸般の事情から現愛知県豊田市稲武町域の歴史編さん事業において自治体史『稲武町史』民俗資料編(稲武町役場、1999年)で写真の紹介のみにとどめた「小田木人形座」につき、150年近く途絶えていたものが令和4年(2022)に復活する経緯を論述しています。

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【業績】 鴨頭俊宏「愛媛県域の自治体史誌と近世史用語『異国船』―小藩分立タイプの県における編さん傾向―」『中国四国歴史学地理学協会年報』第18号(2023年3月)

2023年04月12日 05時48分13秒 | いち研究者としての日記

中国四国歴史学地理学協会へ投稿していた標記の査読なし論説を掲載する『年報』第18号が、3月31日付で完成し発行されておりました。昨日、東広島市の自宅にも届いております。

この論説は、専門に取り組むものとは別途、趣味で取り組んでいる研究テーマにつき、平成30年(2018)から蓄積させているデータを順次公表する仕事の一環です。ここでは、私の出身地愛媛県をフィールドとしつつ、近世史用語「異国船」をキーワードに定めながら、県域で発行された自治体史誌のうち近世通史編を含む冊すべてを読んだ成果を一覧表にまとめました。そして、江戸時代いわゆる〝小藩分立〟だった県のタイプにおける史誌編さん傾向を見とおす道筋をつけようとしています。

なお、掲載表について1ヶ所、修正点が残りました。掲載誌16~17頁掲載表1の№7・8いずれも『松山市誌』(1962年)ですが、2冊あるのは、正本と異なる別刷の冊もカウントに入れたためです。正式な『松山市誌』は№8の1冊を指します。ゆえに、掲載誌24頁などに記す、分析対象とし読んだ県史を含む史誌の冊数は104でなく103となります。

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