鴨頭の掲示板

日本史学関係の個人的な備忘録として使用します。

【記事】 鴨頭俊宏《史跡をあるく》「愛媛県伯方島禅興寺第十東予丸慰霊塔」『芸備地方史研究』第315・316合併号(2020年6月)

2020年08月24日 23時14分11秒 | いち研究者としての日記

標記の記事を掲載する芸備地方史研究会『芸備地方史研究』第315・316合併号が完成して発行されました。本四架橋のきっかけとなった海難事故といえば、昭和30年(1955)5月11日における宇高連絡船「紫雲丸事故」が著名ですけど、ほかにもきっかけに位置づけられよう事故は複数ありました。標記の記事は、その1つを取材した成果を簡潔にまとめたものです。

昭和20年(1945)11月6日、芸予諸島域伯方島の木浦沖で、今治行き民間連絡船の第十東予丸が転覆して沈没しました。乗客のほとんどが愛媛県を故郷とする復員軍人だったことから、これまでは、愛媛県における終戦悲話の1つとして語られてきた感が大きいです。しかしながら、この事故は広島県にも関係しました。
そこで、広島県で交通史を学ぶ人たちへの紹介を念頭に置きつつ、この事故の慰霊塔をめぐる概要を述べてみたのです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【記事】 鴨頭俊宏《新刊案内》「清水紘一編『江戸幕府と長崎政事』」『地方史研究』第406号(2020年8月)

2020年08月14日 00時25分04秒 | いち研究者としての日記

標記の記事を掲載する地方史研究協議会『地方史研究』第406号が完成して発行されました。

江戸幕府の直轄地長崎をめぐっては、対外関係の政策的変化を切り口に近世国家が支えられた要因を探りうる「四つの口」の1つとして、さまざまな分析視角から研究論著が積み重ねられてきました。しかしながら、今なお個別事例研究の面では基礎的な問題点が残るとして、改めて本格的な史料集を編さんする動きも起こっているのです。そのなかで〝法制〟をテーマに年次別に取り組む標記新刊の概要を、簡潔な作文で説明してみました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【受贈】 佐藤隆一「地理歴史科・公民科の将来像―社会科の設置と解体を回顧・展望する―」(青山学院高等部『研究報告』第41号、2020年3月)

2020年08月14日 00時05分12秒 | いち研究者としての日記

青山学院高等部で30年以上教員を務められている佐藤隆一先生より、標記論文を掲載する完成誌を1冊、私にも贈ってくださりました。ありがとうございます。

わが国の高校「社会科」が有する課題点につき「総合社会科」時代の到来を見据えつつ、その歴史の整理とその解決を目ざす授業の実践とをつうじて得た展望を示されました。

私自身が、高校入学時にちょうど社会科から地理歴史教科へ切り替わった学年の一人ゆえ、当時のことを思い出しながら興味深く読ませていただきました。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【受贈】 佐藤隆一「儒者塩谷宕陰の海防論」(片桐一男編『洋学史研究別冊 対外関係と医学・医療』、洋学史研究会、2020年6月)

2020年08月13日 23時43分01秒 | いち研究者としての日記

青山学院高等部で教諭を務められている佐藤隆一先生より標記論文の抜刷を1冊、私にも贈ってくださりました。ありがとうございます。

佐藤先生は、平成26年(2014)に思文閣出版より『幕末期の老中と情報―水野忠精による風聞探索活動を中心に―』と題する単著を出版されています。ここでおこなう研究の延長として、老中水野忠邦・忠精のブレーンを務めた儒者塩谷宕陰(しおのやとういん、1809~1867年)による、西洋式軍艦の配備を急ぐ大胆な海防論に着目し、その評価をおこなうとともに当時の幕閣事情を見とおしています。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする