加藤僚さんより標記の新刊(四六判並製、228頁、本体1,900円+税)を1冊、私にも贈ってくださりました。ありがとうございます。
江戸幕府の誕生: 関ヶ原合戦後の国家戦略 | 渡邊 大門 |本 | 通販 | Amazon
新刊のなかで加藤さんは、第9章「近世初期の交通政策―参勤交代・関所・宿駅制―」の執筆を担当されています。史料の残存状況により江戸時代の半ば以降に研究が偏りがちな近世交通史につき、古代から江戸幕府成立初期に至る連続性を、一般的な歴史ファンも読みやすいよう平易な文章で記述されました。
私自身の研究テーマと関係する部分につき気になったのは、194ページの後ろから3行目~195ページ6行目までです。山陽道の場合「秀吉による行軍路と近世の街道は必ずしも一致していなかった」のが、全国統一後に一致させるようにした主体とは、豊臣秀吉なのか毛利氏なのか、近世非直轄交通路における宿駅制の評価にも関わって興味深いところです。