ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

今はまさに〝秋黴雨〟

2019年08月28日 | 俳句

 昨日も今日も雨、雨、雨…何が困るかって、もちろんそれは洗濯ですよ!部屋干しは余り好きではありませんので、最低限の薄手のものを洗って、浴室乾燥器を回しています。もちろん深夜料金で…ね。

 まあ、夏ですから厚手のものは少ないのですが、でもジーパンなどになると…ああ、太陽がほしい!

 今日は午後から健康体操へ行って来ました。ちょうど雨が小降りになって、これだったらもしかすると止むかしらと思ったのですが、帰る時にはまたザアザアと降り出してしまいました。

 今朝の主人との会話…〝よう降るの~。梅雨にはあまり降らなかったのに…〟〝そうやね。まるで今頃梅雨がやってきたみたいね~〟と。そうなんです。季語にも〝秋黴雨(あきついり)〟や〝秋霖(しゅうりん)〟というのがあるんですよ。どちらも秋の長雨で、梅雨時に似た気圧配置によって生ずる雨季のこと。

  泥連れの水おそろしや秋ついり         三橋敏雄

  秋霖に濡れて文字なき手紙かな         折笠美秋

 後句の、濡れて文字が消えてしまった手紙というのはある意味汚いですよね。私も経験がありますが、特に水性ボールペンで書くと水滴が付いただけですぐ汚れてしまいますもの。この句はきっと昔ながらの万年筆の文字ではと思うのですが…。でも、語感からすると〝秋霖〟は軽くてサラッとしていますから、汚いというよりもなんだか謎めいた美しい手紙のようで、一体誰からかしら?と、開けるまで胸をときめかせたりしたのかも。

 それに引き替え、前句の方は今時の実感ですね。二,三日前から佐賀県・福岡県・長崎県では記録的な大雨の特別警報が出されていましたが、先程テレビを見ると佐賀県武雄の浸水被害の様子が報道されていました。まだまだあちらこちらでも被害が出ているようすで、全く油断はできません。こちら宇部でも携帯にしきりと大雨注意報が入ってきているんですよ。去年の広島や倉敷のことがすぐに蘇ってきます。もう祈るしかありませんね。

 さて、梅雨のことを〝黴雨〟と書いて、〝ばいう〟と読みますが、まさに字の通り黴(かび)だらけになる雨なんです。だから、〝秋黴雨〟も気が滅入るような字面と語感を持った季語ですから、この句にぴったりですよね。でも、どうして漢字を用いなかったんでしょう。私だったら迷わずに漢字を書いたと思うんですが…

 ところで、昨日は8月最後の句会でした。兼題は〝朝顔〟で、これは秋の季語なんです。以前ブログにも書きましたが、有名な千代女の〈朝顔に釣瓶とられてもらひ水〉の句がありますよね。

 この句会のことはまた書くとして、実はとても嬉しかったことがあったんです。一つは、去年もでしたが、Hさんが自宅の農園で育てた巨峰をみんなに下さったこと。そう言えばこれで去年は兼題を〝葡萄(ぶどう)〟としたんでしたっけ。それから、この写真の袋。これは私のブログの〝かまわぬ手拭〟を読んで作ったので先生に差しあげますと…Kさん。〝わあ、カワイイ!これ、かまわぬ手拭なの?〟と聞くと、〝いいえ、これは百均で~す〟だって。でも、ほら〝金魚〟、これも夏の季語よ。手拭を〝汗拭き〟にするとこれも夏の季語…見渡せば私たちの身の回りには季語が溢れています。そんな季語だらけの中で私たち日本人は暮らしているんですよ。だからみなさ~ん、やっぱり〝俳句〟しなくっちゃ、ネッ!ほら…

 

 

 

 

コメント (2)
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