この度の選挙は実に十を超える政党が乱立しています。各党の公約・マニュフェストも出揃いつつありますが、このブログを訪れてくださる皆様にどうしても外して欲しくない政党選びのポイントを挙げ、参考にしていただきたいと思います。
1.脱原発
各種世論調査で国民の半数以上が脱原発を志向しています。そのためか脱原発を選挙公約に唱える党が多くなっていますが、産業界や米国の圧力に抗してでも方針を貫く政党を選んでください。同時に再生可能エネルギーの早期拡充にも具体的に取り組む党でなければなりません。30年代に原発ゼロと言いながら新増設を認可するような党は怪しいのです。福島原発のショックを受けて地震対策や津波対策を施せば今後30年間は或いは神の御加護により無事故で済むかもしれません。しかし放射性廃棄物は確実に増えていくのです。この恐ろしい負の遺産を子々孫々に残していくことは人道に反することです。勿論原発の海外輸出もまた同罪です。
2.集団的自衛権行使
憲法解釈を変えて集団的自衛権行使を目指すとした党が複数あります。日米同盟に基づき我国を支援するために戦っている米軍が攻撃されたとき、これを当方が援護できないのは具合が悪いと言うことです。しかし参戦した結果、人を殺し、こちらも殺されることになります。さらに拡大解釈されて米軍と一緒になって(実際には手下となって)世界中に向けて参戦していくことになるでしょう。
3.憲法の平和条項改悪
また憲法9条2項を削除し、自衛隊を国防軍として明記するとした党もあります。これは現憲法の解釈変更でなく、書き換えによる改悪です。これで確かに彼等の言う「普通の国」に成れます。しかしこれは本当に我国のとるべき道でしょうか。先の大戦の惨禍を招き、自らも300万人を超える犠牲を出して敗れた日本国民が、深い反省の元に満腔の賛意を持って迎えたのが現憲法です。あれから60年以上経ちますが、ほぼ絶えることなく世界のどこかで戦火が燃え続けてきた中で、軍隊の名の下に一人も殺さず、また殺されずに来れたのは現憲法の賜物に違いありません。我国の行くべき道は世界中に呼びかけてこの憲法の平和条項が守れるように国連を改組し強化していくことです。そうすれば世界中の国の憲法にこの平和条項が書き込まれ、それが「普通」になるはずです。
4.歴史教科書
先の大戦で日本軍が近隣諸国でどのようなことをしたのか、つぶさに歴史教科書に書くことを「自虐史観」と攻撃し、近隣諸国条項見直しを公約に記載した党があります。河野談話や村山談話も破棄したいのでしょう。自分たちの親の世代の悪行を認めることは誰しも気分の良いものではありません。ましてやそれを子や孫が学ぶ教科書に書くのは辛いことです。しかしだからと言ってそれを隠したり、曲げたりすることは独りよがりで聞き分けの無い駄々っ子と同じです。決して「美しい国」の人とは思えません。歴史の事実はひとつです。関係諸国との事実の突合せを通じて共通の歴史教科書を作り、お互いの子供たちに正しく教えていくことが必要です。