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首・肩・腰・膝の痛み―痰について

2011-08-26 09:24:34 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

 

首・肩・腰・膝の痛み―痰について

 

 痰とは、本来の意味では、人体の水液代謝障害により形成される粘濁の物質を指す。

ある種の疾病中にみられる病理産物、あるいは逆に、ある種の疾病を引き起こす病源物質である。

何れも肺、脾との関係が強く、「脾は生痰の源、肺は貯痰の器」とも言われている。

また痰濁は気に随って昇降し、らない所はないといわれている。

たとえば痰が心竅に迷い込めば神昏、癲狂する。

風痰が動きまわれば驚風、癇証を発する。

痰濁が上冒すれば心悸、眩暈をあらわす。

痰湿が上浮すれば悪心嘔吐する。

痰が脇肋に停滞すれば胸悶脇痛、喘咳痞悶する。

痰火が結合すれば瘰癧癭瘤を生ずる。

痰が経絡を阻めば半身不随をおこす。

痰が肌膚に流れれば癰疽(ようそ)を生ずる。

痰が関節に注げば鶴膝となる。

 

脾は生痰の源=脾為生痰之源・「脾は生痰の源たり」とは、痰の生成と脾とは密接な関係があるということを指摘した定言である。

脾が弱いと痰が生じる。

痩せは脾が弱いので肌肉がつきにくい。

 胃は飲食物を消化します、脾は胃が消化したものを各臓器に栄養を送る作用をしますが、この栄養が送れないので、肺・皮膚から約900cc・大腸から約100cc・腎臓・膀胱=小便で1200cc1400ccを排泄することができず(合計2400cc2600ccの水分を一日に排泄します)、余れば上記のような所に病邪が入り込み、発症するのです。(簡単に分かりやすく解説しています)

肺は貯痰の器=肺為貯痰之器・「肺は貯痰の器」とは、肺が痰液の生成と密接な関係があることを指摘した定言である。

もし肺の機能が失調すれば、水液代謝の調節ができなくなり、水液が正常に排泄できず肺に停滞するため、痰などの病理産物が生じる。

肺から約400cc、皮膚から約500ccの水分を発散し、これが滞ると咳嗽、喘鳴促迫し、喀痰、胸に不快な煩悶感などの症状が起る。

痰濁=痰飲の別称

痰飲=体内に滞った過剰の水液あるいは部位に停留して発生する疾病をいい、濃いものを痰、薄いものを飲と区別している。

心竅=ここでは心神・精神と肉体・竅(あな)のこと。

  =胃腸が弱い人が水分をとりすぎるとウツになりやすい。

神昏=精神が昏迷して、はっきりしないこと。

癲狂=精神病の一種、癲は虚証に属し、狂は実証に属す。

風痰=風邪による痰証の一つで、痰は澄んでいるが泡が多い。

驚風=小児のひきつけ、痙攣、人事不省を特徴とする疾患。

癇証=発作的に起る意識障害。突然めがいがして倒れ、人事不省となり、のちに回復する病気。

心悸=心臓の拍動が亢進し不安になるもの。

眩暈=めまい。

脇肋=あばら

胸悶=胸部に不快な煩悶感があることをいう。

喘咳=呼吸が急促で咳するもの。

痞悶=ふさがる煩悶感。

瘰癧=るいれき・頸部に多発するリンパ腺結核。

癭瘤=えいりゅう・こぶや腫れ物、癭(えい)はさくらんぼ大で瘤はざくろ大のものを指す。

癰疽=ようそ・化膿性腫瘍のこと。

鶴膝=かくしつ・病後、膝関節が腫大して、形が鶴の膝のようになるもの。

漢方用語大辞典、中医基本用語辞典

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