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黄帝内経素問 通評虚実論篇 第二十八 第四節 語句の意味

2013-08-15 09:41:10 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

黄帝内経素問 通評虚実論篇 第二十八

第四節

 帝曰。其形盡滿何如。

 岐伯曰。其形盡滿者、脈急大堅。尺濇而不應也。如是者從則生、逆則死。

 帝曰。何謂從則生、逆則死。

 岐伯曰。所謂從者手足温也。所謂逆者手足寒也。

 帝曰。乳子而病熱。脈懸小者何如。

 岐伯曰。手足温則生、寒則死。

 帝曰。乳子中風熱、喘鳴肩息者、脈何如。

 岐伯曰。喘鳴肩息者脈實大也。緩則生、急則死。

 

語句の意味

其形盡滿

其の形盡く満つる者=つまり全身これむくんでいる状態を意味するものであろう。鍼灸医学大系

 

脈=寸口の脈のようです。鍼灸医学大系

急=せまい・はげしい・ちじむ・はやい・くるしむ・すみやか・あわただしい・いそぐ・かたい・ひきしまるなどの意味がある。

大=大脈

大脈=脈象の一種。脈が大きくしかも指いっぱいに感じられるようなものであり、振幅は平常の2倍である。大脈でしかも力があれば邪熱実証であり、大脈で力の無いものは虚損して気が内を守ることができない証である。<素問三部九候論>「形痩脈大、胸中多気の者は死す。」

堅=脈状の堅は調べても出ていない、傷寒論・金匱要略の脈象にも出ていない。

 

不應=応じない。

 

乳=ニュウ。ジュ・ニュ。チチ。チ。人類などの母体の胸腹部にふくれ出て、乳汁(にゅうじゅう)を出す器官。乳房(ちぶさ)。乳汁。ちちじる。ちぶさから出て、赤ん坊をそだてる白いしる。ちぶさのようにでばった形のもの。子をもつ。妊娠する。子を産む。養う。ちちを飲ませてそだてる。鳥が卵を産む。

 

鍼灸医学大系*張志聡の註 「夫れ熱を病むものは、皆傷寒の類なり。凡そ寒に傷られるときは、陽気を借りて以て熱に化す。熱盛んなりと雖、死せず。然して陽気は精水の中より生じ男子は八歳、女子は七歳にして腎気始めて実す。乳子は天癸未だ至らず、腎気未だ盛んならず、故に帝復此の問あり。

 

天癸=①男女の腎の精気をさす。<素問上古天真論>「丈夫二八にして天癸至る。」「女子二七にして天癸至る。」②月経のこと。③元陰の別名。<類経>

元陰=腎陰(じんいん)に同じ。天癸ともいう。元陽に対して言われ、生命の本元であるので元陰といわれる。

 

東洋学術出版社・<素問>

乳子=『説文』の説「人と鳥が子供を生むことを乳といい、獣の場合は産という」。『張氏医通』の説「乳子とは産後の授乳期〔の婦人〕をいう。嬰児のことではない」。

 

懸=①かける。かかる。②へだてる。とおい。③かかりゆれる。おちつかない。<素問通評虚実論>「脈懸小のものはいかん。」<黄帝内経素問王冰注>「懸は、懸物の動する如きをいう也。」

 

傷寒論・金匱要略の脈

小=細、外因:諸経中湿、傷寒(脈細微)少陰病

内因:正気虚、虚寒、湿痺(脈細絶)厥陰病

 

中=あたる。

 

風熱=風邪と熱邪が結合した病邪。

 

喘鳴=発作的に呼吸が促伯して、喉間に痰の鳴る音が生ずる病証。

 

肩息=証名。張口擡肩(ちょうこうたいけん・呼吸困難で気喘に肩の上げ下げを伴う発作の症候)して呼吸を助けている状態を形容している。多くは甚だしい呼吸困難の患者にみられる。哮喘病の発作がひどい時に、肩息現象をあらわす。→張口擡肩。<霊枢本蔵篇>「肺高きときは上気、肩息して欬す。」<金匱肺痿肺癰欬嗽上気病>「上気して面浮腫、肩息し、その脈の浮大なるは治せず、また利を加うるは尤も甚だし。」

 

漢方用語大辞典、新・東洋医学辞書ソフト、明解漢和辞典、日中医薬研究会資料

 

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