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2020年 ロシア・ドイツ・ベラルーシ合作。都内単館上映のキノシネマ立川高島屋8階で鑑賞。
第二次世界大戦中のナチ強制収容所を描いた秀作として『ライフ・イズ・ビューティフル』(伊1999年日本公開)を超える作品はないと意識の中にあったが、本作はそれと双璧を成す印象だ。
偶然が重なり、ペルシャ神話の本を持ち収容所に着いた主人公、待ち構えていたのは、食糧調達担当のナチ親衛隊の大尉。大尉はいずれ、テヘラン(イラン)にレストランを持つ希望があり、ペルシャ語を習得する必要があった。
ユダヤ人の主人公は自分をペルシャ人と偽ることで、生き残りを賭け大尉とサシでのペルシャ語レッスンを始めるのだ。
大尉の見込みでは、戦争は2年で終結するから1日にペルシャ語を4語覚え、2900語をものにする算段だ。
元より口から出まかせのペルシャ語であるから、次第に行き詰まる主人公。
大尉の高揚する学習熱の前に馬脚を現す。即ち死に直面する場面もある。
夜はレッスン、昼は大尉の配慮で仲間たちにスープを分配する係に就く。
それがクライマックスへの大きな伏線なる。
事実に基づくストーリー、目を離す暇もなかった。