拝啓、世界の路上から

ギター片手に世界を旅するミュージシャン&映画監督のブログ(現在の訪問国:104ヶ国)

検証の結果は、、、

2011-11-16 | その他

消化試合となるサッカー日本代表vs北朝鮮戦。

超アウェーの状況の中、ザッケローニ監督の選択は、現在のレギュラー7名をベンチに温存しての「検証試合」でした。
(香川選手等の主力選手が怪我をしないよう、コンディショニングを考慮してくれたのは嬉しい限りですが)



まずこの試合の最初のポイントは伊野波選手。

前半から明らかにチームにフィットしていないにも関わらず、本職の安田選手ではなく、本来のポジションではない彼を左サイドバックで使い続けた意図は、この試合で「3-4-3システムを使う」ことを予め決めていたのでしょう。


ただし3次予選敗退が決定済みで、しかも後半1人少なくなった北朝鮮相手にもこの戦術は機能せず、結果は0-1での敗戦。


結果が全てのW杯予選で、2試合を残して最終予選進出を決めているのですから、この試合の結果は度外視してよいと思います。

しかし試合開始前の国歌をかき消される、歴史的にも特別な感情を持つ相手との試合で、一方的にやられる姿をみて、正直すごく悔しかったです。


ハーフナー選手投入のタイミングも遅すぎる位(本来は内田選手投入の際に一緒に変えるべきところ)で、李選手投入については1990年代のサッカーを見ているかのよう。

この1年間のザッケローニの采配には感謝していますが、この試合ではいつもの代表監督の姿ではなく、3-4-3に固執してACミランの監督の座を追われ、その後セリエAの強豪チームを転々とするも、すぐに監督の座を追われていた頃のザッケローニの姿を思い出してしまいました。


ザッケローニの言うとおり、現在サッカーは絶えず攻守に流動的かつ連動的に動き回るので、3-4-3や4-5-1等のシステム論は不毛ですが、この試合で試そうとした内容は、やはり現在の日本代表の未来に必要なものではなく、ザッケローニ自身の哲学からのこだわりでしかないように思えます。

ザッケローニには、この「ただの1敗ではない特別な敗戦」を忘れて欲しくないと思います。


特に本田選手がまもなく怪我から復帰するという嬉しいニュースも聞こえてきていますので、トップ下を置かないこの戦術は、選択肢から消去し、試すならばさらに新たな別のコンセプトを検討して欲しいと思います。

例えるならば、ポゼッションサッカーの王者と言われながら、セスク選手が加入した今季に、彼をトップ下に置く3-4-3にチームの戦術をドラスティックに変えて、好調を維持するFCバルセロナのような、、、。
(バルサの3-4-3はサイドバックを使わない戦術なので、比較的サイドバックやサイドアタッカーに人材が豊富な現在の日本代表には向いていないかもしれませんが)


FCバルセロナといえば、今週末は土曜日の試合なので、約1年ぶりにカンプノウで、同チームの試合をみてこようと思っています。


またこのブログでも、その内容をアップロードする予定です。