神なる冬

カミナルフユはマヤの遺跡
コンサドーレサポーターなSFファンのブログ(謎)

[映画] LOOPER

2013-01-17 23:37:15 | 映画

LOOPER/ルーパー - goo 映画


(C)2012 LOOPER DISTRIBUTION, LLC. ALL RIGHTS RESERVED

 

タイムトラベルとサイキック。個別のネタはオーソドックスなのだが、そういう組み合わせをするのかと感心した。予告編を見ただけでは、この結末は想像がつかないだろう。だって、サイキックの話が出てこないからな!

まず最初に、LOOPERの役割を聞いたとき、そんな仕事をする奴はいないだろうと思った。なにしろ、自分の寿命が決まってしまうのだから。しかし、その後の描写の中で、生きるか死ぬかの子供時代が示唆されると、その中では確かに、LOOPERが救いの道に見えるのかもしれないと納得した。そのあたりの葛藤が、もう少しちゃんと描かれていたら良かったかもしれない。

青年のジョーは、寿命を生きた壮年のジョーを自分の分身に思えないのは当然だ。なぜなら、青年ジョーは、まだ何もいい思いをしていないのだから。一方で、壮年ジョーは青年ジョーを守る必要がある。なぜなら、好むと好まざるとにかかわらず、自分の過去であるからだ。

現在の状況が未来から来た男の過去に影響する。未来から来た男にとって、過去は“可能性”に過ぎない。これはちょっと《センス・オブ・ワンダー》を感じる設定だった。しかも、これを伏線としてちゃんと描写してある。スタッフがちゃんとわかっている証拠だ。

しかし、青年だろうが壮年だろうが、主人公のジョーがなかなか感情移入しにくいキャラだったせいで、ドキドキ感がいまいち。

そして、ラストシーンで、なぜ彼がそうしたのかということを考えると、なかなか腑に落ちない。あれだけ利己的な男が、なぜ。

そもそも、壮年ジョーの目的が、黒幕を少年時代に殺す(ターミネーターですな)ことではなく、妻を殺させないということなのであれば、ラストシーンの解決策は彼自身が気付いても良かったと思うのだけれどね。

俺としては、倫理よりも論理の方から彼ら二人の行動を読み解こうとしてしまい、いまいち納得できないのだけれど、あれは単なるナルシズムとヒロイズムによる自己犠牲と解釈している人が多いんだろうか。

でも、いろいろ考えると、あれはまだ見ぬ未来の妻を救ったのでも、世界が悪魔に支配されることから救ったのでもなく、目の前の子どもを悪魔にすることから救うためだったと思うんだよね。その考えの中に、未来の愛する人などいなかったはず。

そんな感じで、論理としては理解はできるけれども、いまひとつカタルシスの無い結末で、不完全燃焼な気がする映画だった。

 


[SF] SFマガジン2013年2月号

2013-01-17 23:07:31 | SF

『S-Fマガジン 2013年2月号』 (早川書房)

 

特集「日本作家特集」。

毎年この時期には恒例の特集だが、今回は有名どころが入っておらず、新進作家のみ。

直木賞候補になって出世頭となった宮内悠介。日本SF大賞ノミネートの樺山三英。さらに、創元短編賞出身のオキシタケヒコに、電子書籍自費出版で注目を浴びた藤井太洋。

いわゆる第6世代にあたるのかもしれないが、すっかり世代交代? いやいや、まだまだって感じですか。年間ベスト級というにはちょっと物足りない気が。

それにしても、新人作家がどんどん出てくるなぁ。新生ハヤカワSFコンテストからどんな作品が生まれるのかも期待したいところ。


○「コラボレーション」 藤井太洋
 新たな生命の始まりなのか、セカイの終わりの始まりなのか。なかなか実現しないSF的未来が多い中で、このテーマはだけは、すぐにでも実現しそうな近未来へ近づきつつある気がする。

○「エコーの中でもう一度」 オキシタケヒコ
 近未来技術小説。これは明日にでも実現しそうな未来かもしれない。

○「ハドラマウトの道化たち」 宮内悠介
 こちらは今ここにある現実、と言われても納得するかもしれない。この短編シリーズは印象的なシーンが続くが、最終的にどんな絵が見えてくるのか、実はよくわかっていない。短編集で出たら読み直そう。

-「無政府主義者の帰還」 樺山三英
 分載なので評価保留

○「クリストファー・レイヴン」 シオドラ・ゴス
 オーソドックスなゴーストストーリー。少女漫画にありそうな感じ。

 


今年の抱負

2013-01-17 22:55:43 | つぶやき

こちらでは、あけましておめでとうございます。

しばらく放置してましたが、なんとかせにゃーと思って戻ってきました。

近況はtwitter(@kats_takami)にポチポチと書いているので、こっちはやっぱり感想文用ですかね。

 

とりあえず、今年の正月のまとめ。

・ 初夢はボルダリングしてる夢。なんとかゴールして、飛び降りようと思ったら、下は断崖絶壁の海岸だったうわあー!

・ 上川神社のおみくじは大吉だった。「縁談多くて困る」とかw

・ 1/3の雪は困ったというより笑った。もう笑うしかねー的な状態。1/4を有給休暇にしておいてよかったと思った。

・ 実家ではひたすら大雪地ビール飲んだ。足りなくなってイオンまで買いにいったくらい。ちなみに、イオンまで徒歩3分。

 

ということで、今年は、ボルダリングと縁談頑張ります(笑)

あと、ビールは輸入ビールから日本の地ビール漁りに変更ですかね……。

 

あー、ボルダリングの今年初登りでは、同行者2名が負傷という残念な結果になりました。みなさん、準備運動は大切ですよ。あと、落ちるときは受け身で。受け身チョー重要。