神なる冬

カミナルフユはマヤの遺跡
コンサドーレサポーターなSFファンのブログ(謎)

[SF] STRANGE FICTION(S-Fマガジン5月臨時増刊号)

2009-05-30 23:04:24 | SF
『STRANGE FICTION(S-Fマガジン5月臨時増刊号)』 (早川書房)

今さらながら、5月臨時増刊号の感想。
これは早川書房で新規創刊された《想像力の文学》シリーズのPR誌でしょう。
S-Fマガジン本誌の海外“スプロール・フィクション”特集にも連動している。

表紙に作家名をずらずらと並べ、「異才・奇才が終結した 想像力を刺激する文芸誌」というキャッチフレーズを載せた装丁が目を引く。タイトルの『STRANGE FICTION』は、いわゆる“奇妙な味”の小説を集めたという意味なのでしょう。

読後の感想としては……???
まじ、わかりません。

SFファンにもそれなりに名の通った作家も寄稿しているのだが、それ以外の作家も含めて、「これは!」という作品が無い。
敢えてベスト3を上げれば……、
 『均衡点』 平山瑞穂
 『墓標天球』 円城塔
 『花いちもんめ』 谷崎由依
といったところか。
「花いちもんめ」はホラーとしての評価だし、平山、円城は彼らの作品の中では突出しているわけでなく……。

何よりも増して理解できないのは、《想像力の文学》の第1回配本『ミサキラヂオ』の著者、瀬川深のインタビュー記事。
「世の中には何かひとつ、理不尽なものがなきゃダメだって確信があるんです。」
これを読んだとき、あぁ、この人たちとは解り合えないんだなと思いました。
その直後に出てくる理由付けにしても、それは理不尽じゃないんだよ、岩手のお婆さんたちはそれが合理的に解釈できる世界に生きているんだよ、と叫びたくなりました。

だから、木下古栗の『爽やかなマグロ漁』なんて最悪。何これ。いわゆる電波ビラじゃん。
佐藤亜紀の『アナトーリとぼく』なんかも、何がおもしろいのかさっぱり。理解するには何かの知識が足りないのかもしれない、読者に知識を求める小説こそ最悪。とたんにお勉強のブンガクになってしまう。

まぁ、ある意味、SFこそがその最たるものなのかもしれないんだけどね


ブログで他の人の感想を読んだら、正反対の感想が多くてワロタ。やっぱり、この人たちとは永遠に解り合えないと思う
で、つまり、《想像力の文学》は田中哲弥のも買わない……。

[コンサ] J2第18節:コンサドーレ札幌 - ヴァンフォーレ甲府

2009-05-30 22:04:52 | コンサ
J2第18節:コンサドーレ札幌 0-0 ヴァンフォーレ甲府 @スカパー


これで12戦負けなし。でも、3戦勝ちなし。
勝ちなしは、価値無し。
3引き分けの1勝2敗と勝ち点は同じ。

順位の近い水戸、東京緑、甲府に勝ち点を与えなかったことが利点となるのだが、そうは言っても4位争い。このままでは昇格には関係ない。

今年の目標をどう捉えるか。
5段階計画の3段階目からの再出発と考えれば、12戦負けなしを喜ぶべき。
1年でのJ1復帰を目標とするならば、3戦負けなしを嘆くべき。

どっちのスタンスを取るか、本気で悩む。後者の立場で物を言っても、どうかんがえても防衛機制にしか聞こえない。
「1年で昇格してもJ1には通用しない」という言い方は、すっぱい葡萄でしかありえない。

今日の試合はいつもと同じく、パスミス、トラップミスのオンパレード。
シュート数では互角、コーナーキック数では甲府を大きく上回るも、得点のニオイがまったくしない。

水戸戦でも感じたことだが、札幌の選手のオフボールの動きに問題がありすぎる。
相手の選手は、ボールを持った選手を追いかける、もしくは近くを追い越す動きをする。
だから、ボールを持った選手のトラップミスや、ディフェンダーにひっかかったボールに対する反応が早いのだ。

一方、札幌の選手はボールの持った選手からどんどん離れていく。
だから、ボールを持った選手が孤立するし、ちょっとしたミスでボールを奪われてしまう。

甲府戦もこれがはっきり出ていたように思える。後半調子が良くなったように見えるのは、甲府の運動量が落ちてフィールドが間延びしたせいで、コンサの動きが良くなったわけではない。

フィールドをワイドに使い、サイド攻撃を有効に使おうというのはわかるのだが、相手からしてみれば、サイドに追い込むディフェンスがしやすくて守りやすい。さらに、クロッサーの精度が低いのであれば、得点が入るわけが無い。

クライトンを複数人数で囲む。クライトン以外の選手がボールをもったらサイドに追い込む。クロスは上げさせてもいいから、中へ入り込ませない。これで今の札幌の攻撃は完封できる。

試行錯誤の末、ダニルソンの潰しを生かした守備がやっと確立されてきたというのが現在の状況だと思う。さて、これからどうやって攻撃を立て直すか。しかも、守備を崩さずに。これからが石崎監督の腕の見せ所。期待しています。

[SF] スターシップ ―反乱―

2009-05-28 22:48:31 | SF
『スターシップ ―反乱―』 マイク・レズニック (ハヤカワ文庫SF)



筋立ては50年代のスペオペっぽいと思った。なんか、古臭い。なおかつ王道。

硬直した官僚主義の上層部の命令に背いて戦功を立てる英雄の話。そして、この英雄が軍を辞めて××になるまでの話。
トールサイズで活字が大きくなったせいか(笑)すらすら短時間で読める。登場人物も、各種異星人取り混ぜて、個性的で魅力的なのだが、擦れた読者にはもう一ひねり足りない感じ。

良くも悪くも、マスゴミが鍵になるところが90年代っぽいか。それでも90年代で、ゼロ年代じゃないんだよな。

さぁ、これからが冒険の始まりだ的な終わり方をするし、《バースライト・ユニバース》シリーズの中の、さらにサブシリーズの1冊目らしいので、この巻だけで評価するなということもあるかもしれない。でも、これじゃ、先を読む気にならんですよ。

マイク・レズニックの『アイボリー』、『パラダイス』など、ほとんどの作品が上記のシリーズに含まれるらしい。とはいっても、アシモフみたいに最終的に繋がるような一大未来史なので、個々の作品ではあまり関係が無いようだ。

しかし、レズニックの作品で印象に残っているのは『キリンヤガ』も『一角獣を探せ』も、このシリーズでは無いらしい。

“らしい”ばっかりのヘンな文章になっちゃってますが……、なんか読むべき本じゃなかったかも。


ところで、何をいまさらといわれるかも知れないが、ショックだったのは、愛用の早川さんブックカバーに、トールサイズになったハヤカワ文庫が入らないこと。早川さんなのに!

ちなみに、角川ちょっくらぶのカバのカバーもダメだったよ。

早速、トールサイズブックカバープレゼントには応募したんだが、手っ取り早く売ってくれませんかねぇ。


栗本薫が、死んだ。

2009-05-28 21:01:49 | Weblog
昨晩、栗本薫逝去のニュースを目にしてから、日記として何か書いておこうと思ったのだけど、結局何も言葉にすることができなかった。

会社からの帰り道、つまみとビールを買って、シャワーを浴びてレプリカに着替え、万全の体制でキリンカップ、日本-チリ戦を見ていた。岡崎すげぇー、とか、山田くん座布団持ってきてぇーとか、いい気分で4-0の大勝利を迎え、PCに向かった瞬間に目に飛び込んで飛び込んできた訃報。

本当にもう、すべてが吹き飛んでしまいました。

来月も新刊が予告されているのに。
中2の夏に読み始めたグイン・サーガは、いつまでも終わらないものだと思っていた。
そして、栗本薫本人も、グイン・サーが終わらない限り、死にはしないと思っていたに違いない。

グイン・サーガが無ければ、日本にヒロイックファンタジーは根付かなかったかもしれない。
スレイヤーズもドラゴンクエストも存在しなかったかもしれない。

トマトとか、こんぴゅーたーとか、お前の味とか、いろいろあったけど、今でも脱落せずに読んでます。
(魔界水滸伝は挫折したけど……)

ついにアニメ化までされたこの年に、最終巻を書かずに逝ってしまうとは。
ヤーンの糸車はなんと残酷なことか。

いずれ冥界へ行ったとき、250巻ぐらいまで書かれてないだろうか。そしてまた、著者転生のため未完、なんてね……。


SF界の世代をめぐる論議の日本版

2009-05-24 22:47:13 | SF
明日には7月号が出ようというのに、いまさらS-Fマガジン2009 6月号を読んでいる。
この中で「SF界の世代をめぐる論議」という記事を読んで、いろいろ思うところがあったので、書いてみる。

上記の記事の内容としては、エリザベス・ベアがブログに「年寄りのファンは年寄りの作家しか読まず、若者のファンは若者の作家しか読まず、ジェネレーションギャップが発生している(超意訳)」と書いたことをきっかけに、米国SF界で世代論が巻き起こっている。そこで、そのことについて、50代とか30代の作家、編集者にアンケートで聞いてみた、というもの。ただし、ここで言う30代の作家というのは、スリップストリームとか、ニュー・ウィアードとか、マンデーンSFとか、スプロールフィクションとかいう、いわゆる本格SFよりも文学小説寄りな作品を中心に活躍する人たちである。

上記の記事では日本のSF界について言及は無いのだが、つい最近、これに関連した記事を読んだ記憶がある。

ライトノベルに携わる人々は今一度「風と共に去りぬ」を読むといい - ハックルベリーに会いに行く というブログと、それに対する読者の反応だ。

上記のブログは「ライトノベルの読者は次に読むべき作品が無い。ライトノベル関係者は『風と共に去りぬ』を読んで、もっと一般小説に繋がる作品も書くべきだ」という内容で、事実誤認と偏見で成り立った、もう、アホとしか言い様の無いものである。しかし、かつては重なることが多かったライトノベル(または、ヤングアダルト、もしくはジュニア文庫)ファンと、ハヤカワ、創元を中心としたSFファンが重ならなくなってきたのは確かな気がする。

そういった意味では、日本こそ、エリザベス・ベアが指摘する状況に成りつつあるのではないかと思ったわけだ。もうひとつの問題であるヒューゴー賞の投票数にしたところで、星雲賞の小説部門への投票数の落ち込みは本家以上に激しい。最多得票はいつも映画を中心としたメディア部門だというのは日米で同様の傾向だ。SF大会でさえ、参加者の大半に支持されるような作品が生まれなくなってしまっている。

しかし、これはライトノベルがSFやファンタジーとは異なる分野として成熟したということなのだろう。ライトノベルという分野だけでも追いかけるだけで一苦労だろうし、その先にあるのは本格SFではなく、東野圭吾、石田衣良あたりなんじゃないのか。円城塔やヴァーナー・ヴィンジへの道は遠いな(笑)

で、何が言いたいかというと、世代ギャップがあるのは日本も同様。ただし、若い人はスプロールフィクションではなく、ライトノベルを読んでいる。それはライトノベルの分野としての成熟性を示すもので、嘆くような問題ではない。

アニメファンとの間でも、昔は「宇宙戦艦ヤマト」や「機動戦士ガンダム」のファンをどうやって本格SFファンに取り込むかとかいう議論があったが、最近では「新世紀ヱヴァンゲリヲン」や「涼宮ハルヒの憂鬱」のファンを本格SFファンに取り込もうなんて議論をしていると笑われるだけだ。ただ、「俺は黄色いハードカバーの『愛に時間を』を持ってるぜ」なんて自慢をしてやれば、ジェネレーションギャップなんかなくなるよ、きっと。

[SF] アメリカン・ゴッズ

2009-05-24 17:18:36 | SF
『アメリカン・ゴッズ(上下)』 ニール・ゲイマン (角川書店)



同じように現代に生きる神様を描いた作品でありながら、『お行儀の悪い神々』はコメディ・ファンタジーであるのに対し、『アメリカン・ゴッズ』はミステリィだった。ミステリィだというのは読み終わってからこそ言えるのであって、最後にあんな展開とか、こんなネタばらしがあったとは思わなかった(笑)

この作品で面白いのは、アメリカに神々が存在する理由。

ネィティブアメリカンの神々が土着の神々として存在し続けているのはもちろん、北米大陸へ渡ってきた冒険者、漂流者、移民者が持ち込んできた神々は、彼らが生き絶えた後もこの地に残り続けた。そしてそれはそのままアメリカという移民国家の歴史でもあるのだ。

そしてまた、現代のアメリカには新しい神々が生まれていた。マスコミの神、金融の神、テクノロジーの神……。キリスト教の国であるアメリカでそんな神々が生まれているのかという議論はさておき、人々が信奉するものの変化を神々の勢力図として解釈するのは非常に興味深い。

そんな中で始まる、古い神々と新しい神々の戦い。ハルマゲドンかと思いきや、ラグナロク(←うっすらとネタバレ)。この戦いに巻き込まれた一人の男の物語。

世界中の神々が登場するので、基礎知識が無いとちょっと付いていけないかも。また、とんでもないところにも神様がいるので、新しい登場人物が出てくるたびに巻末の神様辞典をめくってみることが必用。ただ、人間に隠れて暮らす彼らを見つけ出し、最終決戦の仲間へ引き込もうとする下りは、引退したヒーロー達を集めて説得するような感覚で読める。

登場する神々は、敵も味方も一癖あるキャラクターが多く、誰も彼も魅力的。その意味でも、引退したヒーロー達のオールスターキャスト小説みたいな雰囲気がある。

で、古い神々と新しい神々の争いが、マフィア同士の抗争に似てきて、誰が黒幕やらというミステリィになり、最後の最後にいろんな謎が解けていく様子が素晴らしい。久しぶりに、大風呂敷をうまくたたんだ物語を読んだ気がする(笑)

アメリカといえば、神話が存在しないコンプレックスから勝手に神話を作ってしまったという逸話がある。それがコナンに代表されるヒロイックファンタジーの始まりである。しかしそんなことはない、アメリカはこんなにも神話や神々の豊穣な土地であるというメッセージが、この物語からは伝わってくる。そのような新しい視点を与えてくれるという意味で、センス・オブ・ワンダーな作品と言えよう。

[コンサ] J2第17節:コンサドーレ札幌 - 東京ヴェルディ

2009-05-24 15:51:02 | コンサ
J2第17節:コンサドーレ札幌 1-1 東京ヴェルディ @スカパー

追いついての引き分け。守りきっての引き分け。追いつかれての引き分け。
同じ引き分けにもいろいろあるが、追いつかれての引き分けは本当にダメージきつい。
なんか、完全に負けた気分。せっかく厚別開幕なのに。

前節は水戸のロングボールに苦しめられたが、今日はヴェルディがもともとショートパスでつないでくるチームということと、前半風上ということもあって、コンサのプレスがうまく効いてヴェルディの攻撃をほとんど封じ込めることが出来た。後半もヴェルディが先にスタミナ切れしてきたので、守備としてはほぼ完璧な出来栄え。心配されたDFラインについても、西嶋のセンターバック、上里の左サイドバック、ともに無難な守備を見せ、上里にいたっては的確なサイドチェンジパスがアクセントになって、かえってサイドバックの方が生きるのではないかというくらい。

一方の攻撃は、相変わらずワンタッチ目のトラップがへたくそで、せっかくのチャンスを棒に振ることが多い。J2レベルでは仕方ないと割り切って、それでも得点できる戦術を選択するしかないのか。前半、支配率は圧倒的に札幌側だったが、無得点に終わる。

後半、岡本がチーム通算600ゴール目を決めて先制。これはクライトンが相手DFをひきつけて絶妙なプレゼントパスをくれたせい。何か商品が出たら、岡本はクライトンに渡すべきだ。

その後、キリノが抜け出してシュートするも、枠の外。そして、上里がペナルティエリア内でフリーになるが、クライトンへパス。あの位置で岡本ならば……。ペナルティエリア内でパスするの禁止な!

90分が過ぎ、サポが厚別の歌を歌い、逃げ切り体制万全の中、宮澤がトラップなのかダニルソンへのパスなのかわからないボールを出す。ダニルソンが両手を上げて、俺はプレーしないよとの意思表示。この謎のお見合いからボールを失い、ゴール前へのロングボールを入れられる。相手FWと絡んで、西嶋がヘディング左足空振りでこぼれたボールに走りこんできたのは大黒。

90分間、ほぼ完璧に押さえ込んでいた大黒に、一瞬でやられた。しかも、スカパーのヒーローインタビューは大黒だし。

結局、1点しか取れなかったのが引き分けの原因(敗因と書きそうになったぜ!)。特に、前半のうちに得点が欲しかった。ボール支配率は高くても、ヴェルディの戻りが早く、ゴール前を固められてしまった。このときに、強引にでもミドルシュートを撃てばコーナーキックを取れたかもしれないし、中央をドリブルで突っかければフリーキックが取れたかもしれない。キリノにもその手の積極性が出てくれば、もうちょっとゴール数が増えるんではないか。

これで、不敗記録は11に伸びたものの、勝ち点はプラス1で上位とは差が開いてしまった。水戸が勝ったせいで6位へ後退。3位仙台とは勝ち点8差となり、4位甲府までの首位グループからは脱落した。まだ3分の1、もう3分の1。

次節は再び厚別で甲府戦。トップグループの直接対決なので、絶対に勝たなければ。「ATSUBETU OPENEING 3 キャンペーン」実施中だそうだが、去年みたいな厚別3連戦で勝ち星無しなんて悪夢はやめてよね!


3年前のエピソードが3年後というのは…

2009-05-23 12:22:43 | Weblog
噂の「笹の葉ラプソディ」を見た。アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』の新エピソードね。

昔から放送時に話数の順番を変えたり、ウェブサイトに小細工したり、いろいろ楽しませてくれたようだが、今回も事前にサブタイトルのリークがあったり、取り消しがあったり。どこからがプロモーションで、どこからがスタッフのミスなのか良くわからんのだが、相変わらずうまい盛り上げ方をしている。本編よりも、そういう周囲の動きがおもしろいというのは、まったく稀有な存在だ。

まぁ、先に原作読んじゃった、っていうこともあるけど。本編の内容は原作そのまんまだし。ハルヒが着てたTシャツも挿絵そのまま。

ところで、作中での3年前のエピソードが第2期新エピソードの一発目で、第1期の3年後に放送されたというのは、どこまでがネタで、どこまでが偶然なんだろうか。笹の葉は重要なエピソードでありながらスキップされ、しかもオープニングには笹の葉が出てくるということから考えて、偶然ではないような気がする。3年前から狙っていたとすれば、これはやっぱりスゴイ企画力だよな。

原作通りにやるということは、いずれネタが切れることはわかっていただろう。そこで、原作の進展を待つための確信犯的な三年寝太郎だったりして。しかし、原作は止まったまま進んでいないのであった……。


[コンサ] J2第16節:水戸ホーリーホック - コンサドーレ札幌

2009-05-21 22:47:51 | コンサ
J2第16節:水戸ホーリーホック 0-0 コンサドーレ札幌 @笠松

関東後援会のサポーターバスツアーで現地参戦。昨日、深夜帰宅だったので、一日遅れの記事。しかも、ビデオ見直しながらビールの見すぎで酔っ払っちゃったので、今頃アップ(笑)

水戸戦の感想は……、往路で我慢したクラシックが復路で出発前売り切れで悲しかったです……。


まずは試合開始前。本日のゲストは新日本プロレスの棚橋弘至。行かなかったけど、サイン会の時間帯でもスタジアム内ではコンササポの方が多いんじゃないかという客の入りで、盛り上がったのかどうか不明。

アウェイ席の売店は長机ひとつで、商品もさびしい限り。と思ったら、どこかからバスケットに入れて運んできていた。運んでも運んでも足りないみたいな感じで、ネバネバ丼足りないとか。どこのスタジアムに行っても思うのだが、長旅で空腹の札幌サポを舐めんなよ。みんな弁当持ってきてないんだぞ(笑)

練習終了で、水戸のダンスチーム、ホーリーズが踊りだしても、なぜかアップを続ける高原。しかも、どんどんセンターサークル方向に近づいていく。そんなに見たかったのか、ホーリーズ。

選手入場前に、棚橋の挨拶とキックインセレモニー。水戸サポから棚橋コールが起これば、すぐさま中西コールでもしようかと思って身構えたが、不発。アウェイゾーンは赤黒のマスクマン姿のサポ登場。どこで仕込んできたやら。しきりにベルト挑戦ポーズで挑発するも、棚橋はもうチャンピオンじゃないですからー。

そんなこんなで、試合開始。前半はろくにチャンスも作れず、見せ場なし。セカンドボールは拾っているように見えても、そこからのパスがことごとく繋がらない。クライトンに2人、3人とマークが付いているのに加え、水戸の攻守の切り替えが早い。まるで、マイボールでもパスカットされた時の想定をしながら動いているよう。「だろう運転」の札幌に対し、「かもしれない運転」の水戸といった感じか。そんなんじゃ交通安全のおねぇさんに怒られちゃうぞ!

後半15分過ぎくらいから、やっとボールの支配率が上がり始めるが、水戸も体力、集中力が切れることなく守り続ける。そして、ロングボールからのカウンター。怖い怖い。

結局、札幌のビッグチャンスは後半ロスタイムにクライトン→藤田→クライトンのサイド攻撃のみ。あれをクライトンが決めていれば大騒ぎだったんだけどね。

逆に水戸側は吉原、遠藤が決定的なチャンスをつぶしている。正直言って、無失点に抑えられたのは、コータのミスをはじめ、水戸の拙攻のおかげ。決めるべきときに、きっちり決めていれば、2-1の負け試合。スタッツでシュート数は札幌の方が上回っていたというのが信じられないくらい。

アウェイだし、相手のできが良かったということで、引き分けで十分と思わなければいけないし、悪いなりに引き分けに持ち込めたということは大きな成長と思いたい。攻めに注力してカウンター喰らって負けるのよりはよっぽどまし。……と、自分に言い聞かせてみる。

さて、次節はホーム、しかも聖地厚別での東京緑戦。ぜひ勝ってもらわなければならないのだけれど、困ったことに、守備の要のチョウ・ソンファンがイエローカード累積で出場停止。代役の本命は西嶋だが、ここは柴田にがんばってもらいたい。せっかく背番号3番をつけているのだし、思い返せば、去年の開幕スタメンは柴田と吉弘だった。あのときは4点獲られたけどな!


[SF] お行儀の悪い神々

2009-05-19 21:35:32 | SF
『お行儀の悪い神々』 マリー・フィリップス (早川書房)




もしもオリンポスの神々が現代のロンドンに今でも生きていたら……という、ifの物語だけれど、あんまりスペキュラティブではないファンタジー(笑)

紹介文には“抱腹絶倒”とあるが、さすがにそこまで行かないまでも、いたるところでクスクス笑える。深く考えこむ小説が続いたあとの口直しに読むのがちょうどいいかも。

しかし、イギリス人はそんなにギリシャ神話に詳しくないんだろうか。ケルト神話の神様の方が有名なのか、それとも国教会が強いので、マニアしか知らない話なのか。「アポロンです」「アルテミスです」って自己紹介されたら、「え、神様ですか?」って聞き返すのが普通じゃないの?

でも、ダン・シモンズの『イリアス』とか、ギリシャ・ローマ神話がモチーフになっているんだけど。いや、あれは神様の知識じゃなくて文学の知識が必要なのか。つまりは、古典文学オタク向け?

日本は八百万の神様がいるせいで、各国の神話が受け入れられやすい素地があるとか。エジプト神話とか、インド神話とかも結構知られているしなぁ。

まぁ、そんなことはどうでもいいくらいの、クスクス笑えて爽快な読後感を与えてくれる小説でした。