2013 J2 第8節 コンサドーレ札幌 2-1 徳島ヴォルティス @スカパー
前節はまさかの逆転負けで意気消沈。今季はホームでは勝ち星なしという状況で、ぜひとも奮起を期待したいという試合。
上里は前年所属した古巣対決。西嶋は横浜FCに移籍したし、ジオゴもいなくなっちゃったけどね。
今日はCBに奈良さんではなくて櫛引。トップにテレで、トップ下が内村。そして、サイドハーフに砂川と宮澤。このサイドの人選が試合のカギを握っていた。
前半は、徳島のサイド攻撃をパウロンを中心にはね返す札幌という構図。それでも、上がった上原のカバーに宮澤が入ったりと、それなりにバランス良く守れている。
気になったのは、審判のファール基準が荒い方に寄っている感じ。不公平ではないけれど、荒れて怪我人が出ないかが心配。
前半も半分過ぎたころに、なんと宮澤がPKを取られる。審判の目の前で相手選手のユニフォームを引っ張ってしまった。ある意味普通のプレーではあるが、なんとも不注意。
しかし、これを杉山が防ぐ。こぼれ球もセーブ。予想外と言ってしまっては失礼だが、うれしい驚きだった。初めて杉山のことを褒めてあげたいと思った。
そんな高揚感の中、河合が負傷退場で深井に交代。キャプテンは内村。もう怪我人は勘弁して欲しいと思いつつ、上里+深井のコンビはなかなか効果的。上里の豪快なシュートも出てきた。
しかしながら、失点。パウロンがクリアのために前に出て、櫛引との間にギャップが生まれ、そこにうまく入られた。これはパウロンと櫛引のコンビネーションミスだが、小山内、上原も含めて、DFラインが乱れてオフサイドを取れずにピンチになることが多かったように思う。
前半終わって、シュート数は、札幌 3-8 徳島。ある程度守れてはいるのだが、クリアボールがことごとく相手に渡ってしまう。マイボールになっても、テレから先に進まない。テレが足元で受けても、周りに選手がいないし、追い越す動きも無い。
たぶん、宮澤をサイドにするくらいなら、内村と入れ替えた方が良かったかもしれない。これは選手の特性と相性の問題に見える。
後半。テレに変えて岡本。宮澤が中に入る。これで前線の動きが多少はよくなった。くさびのパスの次のプレーを狙われていたのが、ドリブルで持ち上がったり、一気に裏に抜けたりとバリエーションが増えた。
前半とは攻守逆転といった感じで札幌がペースをつかむと、上里コーナーキックからパウロン。高いヘディングで同点。
さらに、内村からいいパスが岡本に入って、キーパーと1対1。しかし、これを相手キーパーがセーブ。しかし、次のプレーがゴールキック判定。抗議が入ってやっぱりコーナーキック。なんじゃそりゃ。審判がジェスチャーを間違っただけとか?
砂川に替わって前田。なんとマエシュン髭が無い。もう尊師様とは呼ばせないということか。これで宮澤はまたサイド。前半の再現でブレーキがかかってしまうかとも思ったけれど、徳島のプレスが緩んできたせいもあり、札幌ペースのままで試合は進む。
そしてついに、上原 キタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━ !!!!!。今度は逆のコーナーから上里→上原の沖縄ホットライン。これで逆転。
しかし、逆転してもまったく安心できないのが札幌。案の定、徳島も猛攻開始。両方とも、中盤のプレスが緩みつつある中、カウンターの応酬となる。これぞJ2サッカー。
このカウンターの打ち合い、終了間際の相手セットプレーもしのぎきって、なんとかホーム初勝利。
シュート数でも 13-12 と逆転し、前半と後半では全く逆の結果に。
この試合のMVPは、やっぱり杉山だろうか。フィードや飛び出しのタイミングに不安があるし、声を出さずに自軍DFと交錯することが多くて、あまり評価はできないのだけれど、今日はさすがに褒めるしかない。PKストップだけでなく、他にもスーパーセーブがあった。(でも、結果的にオフサイドになったコロコロボールはちゃんと止めろよ)
さらに上里。枠にはいかなかったものの、前半のシュートは速くて重たくてワクワクさせてくれるものだった。さらに後半のCKで2アシスト、的確なサイドチェンジと、大活躍だった。レンタル前からは随分成長したものだ。
河合からキャプテンマークを引き継いだ内村は膝も腰も悪いだろうに、最後まで走り切った。石崎時代に鍛えられて、ポストプレーも上手くなったけれど、やっぱり裏に抜けていくプレーが一番だと思う。
ゴールを決めたパウロンと上原はもちろん素晴らしい。ただし、DFラインでの意思統一はもうちょっとなんとかなりませんか。
そしてやっぱり岡本。いや、決定的シュートを2本とも外したので、チャラか。
そうは言っても、札幌がペースを掴んだきっかけは岡本。テレが悪かったというより、サイドアタッカーをいれたことで、前線の動きにバリエーションが出てきたということだろう。宮澤は、読みの良さとワンタッチプレーを得意とする選手なので、サイドで使うにはいつもとはプレースタイルの変更が必要なのだけれど、今回はそれが足りなかった。たとえば、テレではなくて宮澤に変えて岡本でも結果は変わらなかったかもしれない。
河合の怪我は残念だが、軽傷で済みそう。しかも、深井と上里の組み合わせが非常に良かったので、これで固定でもいいかもしれない。ほかに、宮澤もいるし、前、荒野、堀米と、このポジションで使える若手も多いのであまり心配しなくていいかも。
それよりも、古田の怪我で不足しているのがサイドアタッカー。開幕スタメンだった神田や、かつては怪物ルーキーだった三上の奮起に期待したい。
財前監督は4ボランチシステムとか、何か新しいことをやろうとしているようなのだけれど、選手がそれについてこれずに、結果的に石崎的布陣でしか実力を発揮できていない雰囲気。結果的に、財前システムの完成形は未だ見えず……。