神なる冬

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コンサドーレサポーターなSFファンのブログ(謎)

[FT] ファイナルシーカー レスキューウィングス

2008-12-07 09:47:12 | SF
ファイナルシーカー レスキューウィングス』 小川一水 (MF文庫ダ・ヴィンチ)





なんか聞いたことがある書名だと思ったが、新刊の棚にあったので買った。
そしたら、やっぱ、新装版かよ!

ちなみに、旧版はこちら↓





まあ、読んでなかったからいいんだけど。

災害救助で最近ニュースによく出てくる“ハイパーレスキュー隊”は、消防庁の職員です。
一方、この作品の舞台は航空自衛隊救難隊。
他の手段がすべて使えない、「緊急性」、「公共性」、「代替性」がすべて満たされた場合に初めて出動する、航空救難“最後の砦”なのです。

で、航空自衛隊所属ということが物語のスパイスになり、命の不等号「救助されるばか者の命>救難隊の命」とか、「兵隊なら命令に従え」とか、戦争反対とか、単純な救難隊の活躍を描くアクション物とは一線を画すデキになっているのではないでしょうか。

また、ファンタジー要素として登場する幽霊の灯ちゃんは、救助されなかった者の無念さ、救助できなかった者の悔恨を象徴する役割として、もうひとつのテーマを担っている重要な存在となっているのではないかと思います。この部分がないと、救難隊員はただのスーパーマンになってしまう。

初出は2006年のライトノベルなんですが、小川一水の作品としては「燃えるし、萌えるぜ」的な意味で、これまでの最高作品だと思います。迷わずオススメ。

ところで、この小説を原作?とする映画「空へ」が12月13日から公開されます。設定も主人公もぜんぜ違うじゃんと思っていたら、アニメ版、コミック版を原作としているようです。だったら、この小説版ってなんなの(笑)

同時期公開でハイパーレスキュー隊が活躍する「252 生存者あり」よりも公開規模は小さいようですが、消防庁対防衛省の映画対決、さて、どちらに軍配が上がるでしょうか?

空へ-救いの翼 Resucue Wings- - goo 映画
252-生存者あり- - goo 映画


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