朝4時起き。朝5時出発。なんとまぁ、朝の早いことで。
出発前に朝ごはんのボックスを渡される。中身はサンドイッチにチーズと小さめのリンゴ丸ごと1個。移動の多い海外ツアーでは予期していたことなので、特に文句も無いですが。
月の谷のホテルからバスで出発。ホテルの出口には、なぜかレトリバー黒いのと白いの二匹が陣取って、ちょっと待てといわんばかりに通せんぼ。特に黒い方は、背中を叩いても、尻を叩いても動じない。無理矢理隙間を抜けても避ける気配なし。大物なのか、寝ぼけてんのか。
ラパスの市街は霧というか、雲の中。エルアルト空港に付く頃には、ポツポツと雨が。ウユニ湖で雨だったら傘差していいのか、それともカッパなのとか、どうでもいいことを心配する。
ウユニまでの国内線は団体チェックイン可ということで、添乗員さんとガイドさんがカウンターへ。我々は荷物を預けて、朝ごはん食べるなり、すでに開店を始めた売店を見るなり。とのことだが、明け方の割りに空港はかなりの混雑で、座る場所も無い。
ちらちらと売店を見て、会社へのお土産用に小さなチョコレート詰め合わせを購入。値札が付いていないので適当に選んだのだけど、意外といい値段。やっぱりボリビアでは、チョコレートは高級品な模様。
やっと搭乗時間になるも、ゲートは飛行機直結ではなく、バスですらなく、徒歩。しかも、雨が激しくなっている。
出口で傘を渡され、右へ行けといわれるが、果たしてどこまで行けばいいのかわからず、ボーディング・ブリッジの下をひたすら歩く。そろそろターミナルの端まで来て、どこまで行けばいいのかわからなくなった頃、近づいてきた空港職員っぽい人に英語で聞こうか、スペイン語しかわからなかったらどうしようと迷っている隙に「ウユニ?」と聞いてきた。はいはいそうですと、その案内にしたがってさらに歩く。
やっとたどり着いた先には2列+2列の小型ジェットが。50人乗りくらいか。
飛行時間はわずか1時間半程度だが、この間に朝陽が上り、雨も止み、雲が晴れ。空からちらっと見えた反射面が、あれがもしやウユニ湖。
と思う間に着陸。着陸したところは見渡す限りの大平原。遠くに山が見えるものの、湖はどこに。きっと、あの山の見えない方全体がウユニ湖なんでしょうな。まったく何にも見えないけど。
そしてここでまたトラブルが。なんと、バゲージロスト!
ツアーの半分ぐらいの人の荷物が着かない。自分の荷物も、妻の人の荷物も無い。雨が降っていたから積み込みを怠けたのか、航空便の荷物を優先させて積みきれなかったのかは不明。
15分後(!)の次の便に積んでいるとのことで、しょうがないので荷物受け取りエリアで待つ。なぜなら、外に出ると再入場できないから。
どうせ遅れるのだろうと思っていた予想に反して、次の便は本当に15分後に到着。降ろされる荷物に注がれる熱視線。しかし、それでもツアー全員の荷物はそろわない。妻の人の荷物も到着せず。
自分の荷物は到着したもの、タグが水濡れで溶けてしまって番号が確認できず、受け取りができない。これはなんとかOKとなったが、残りの荷物はさらに次の便で、午後3時着とのことで、さすがにこれは待てない。
仕方が無いので、空港からウユニの街へ出発。
ここからはランドクルーザーに分乗。運転手は若いイケメンだけど、車はかなりの年季モノ。そして道路はアスファルト舗装ではなく、土が固められただけ。風に吹かれて破れたまま放置されている広告板が最果て感を醸し出す。
しばらくすると、土煙を立てる道路はレンガ敷きの道路に変わり、ウユニの街に入る。街というか、町。それなりに栄えてはいるのだろうが、どうしても日干し煉瓦と、最近の流行なのかプラスチックレンガの茶色い家が目立つ。そこに混じってコンクリート製の倉庫や4、5階建てのビルも並ぶ。
日差しはまぶしいぐらいだが、あたりは雨のせいか水浸しで泥だらけ。まるで洪水の後のような風景だった。
なぜかここのホテルのロビーで一休み。どうやら、旅行会社が契約しているホテルのようで、ロビーは宿泊客ではなく、休憩の日本人で大賑わい。ここで1時間以上ダラダラと。仕方が無いので、ウユニの街をぶらぶらしてみるも、朝が早いせいで店もあまり空いていない上に、メインストリートだと思ったところは裏道だったので、特に見るものもなし。
時間に追われているようでもあり、無駄に余っているようでもあり、なんだかよくわからない。
準備ができたのか、ここから「鉄道の墓場」へ移動。ここは定番の観光地で、日本人だけでなく、いろいろなところから来た人々でいっぱい。何語をしゃべっているのかもよくわからん。
墓場というからには、もう少しもの寂しく、昔の栄華を儚むような場所かと思いきや、観光客が多すぎて「墓場」という情緒はまるでなく、どちらかというとテーマパーク風。列車の上に上ってはしゃいだり、子供はブランコに乗ったり。
面白かったのは、鉄道の車輪をバーベルに見立てて持ち上げようとする写真を撮る人が多かったこと。その発想は無かったけど、確かにバーベルだ。
再びランクルに乗り込んで、ついにウユニ湖畔のコルチャニを目指す。
道路はやっぱり土煙の未舗装道路。しかし、どうやら堤防の上にハイウェイを建設中の模様。その堤防の向こうに見える山はなんとなく鏡に映っている部分があるような……。
その途中に検問っぽい場所が。政府がウユニへの乗り入れを制限し始めたという話も聞いているので、その検問かも。ちなみに、我々のガイドは政府公認のナショナル・ガイドだというステッカーが車に貼ってあった。
道路脇に動物を見かけて、リャマだリャマだとはしゃいでいたら、ドライバーさんは「ビクーニャ」だと。ビクーニャって高地にしかいないんじゃなかったっけと思ったけど、ここが3600メートルの高地だった。ちなみに、ビクーニャ⇒リャマ⇒アルパカの順番で毛がふさふさになるはず。
結局、湖が見えたかどうだか自信が無い中で、塩のホテル「Hotel Palacio de Sal」に到着。噂どおり、椅子もテーブルも塩だよ。二階への螺旋階段も塩だよ。床は塩のところと漆喰のところがあった。やっぱり、塩だけだと濡れたらすり減ってくからだろうか。
ここでスーツケースから長靴をはじめ、ウユニ湖対策グッズを取り出す。はずが、スーツケース未着の人は長靴も日焼け止めも無い。しかし、ホテルでは長靴を貸してくれたので、セーフ。
さあ、ついにウユニ塩湖へ向かって出発だ。