美の壺：枕

美の壺：枕　　NHK



辛い労働の後の○○○
人生の○○○における最高○○


あなたなら、枕＝睡眠における感想として、上記○○○に
どんな言葉を入れますか。


眠りにおける心地よさとは、科学的なデータとは別に各人の
思い出という要素が影響している。
枕と夢は切っても切れない縁です。
番組では、３つの要素を切り口に、枕と眠りについて紹介して
いただけます。


＜美の壺：枕は吉夢への乗り物＞

古代荘子は、自分が蝶いなり大自然を飛び回る夢をみた。
夢から覚めた荘子の一言。
自分が蝶になったのか、蝶からみた夢が自分なのか。

「夢」とは、意識できない、コントロールできないもの。
だから、「よい夢」＝「吉夢」を見たい。
そんな願いが枕に込められています。

中国の陶枕には、「猫」が描かれたものがあります。
猫は、人間が寝ている間の見張りだそうです。
日本でも箱枕があります。
南天が描かれた箱枕は、「難を転じる」という言葉の遊び
から悪夢からの開放がこめられています。
獏も同様です。悪夢を食べる獏におり、悪夢退散を祈ります。

夢といえば年初に見る夢を初夢といいますが、
ありましたよ、「一富士、二鷹、三なすび」の枕が。（笑）


＜美の壺：頭寒足熱は中身が肝心＞

安眠の秘訣は古来より、ぐっすり眠ること。
その一番が頭を冷やし、足を暖める。
そう、頭寒足熱です。

日本のそば殻枕、覚えていますか。
私たちの子供の頃のあの枕です。
枕投げをした枕、縫い目がほずれてそば殻がこぼれ
叱られた記憶が蘇ります
そば殻は、現代では、3枚殻に引き方が工夫され蘇りました。

籐枕は、中身が空とうまさに中身が肝心。
編み方で、硬さを変じて個人の好みに合わせます。
編しろ編・四つ目編などなど。


中身が変じて、工夫が生まれました。
寝ている時間の工夫ですね。


＜美の壺：枕は旅の道連れ＞

日本の江戸時代、道中枕が流行ります。
当時の旅籠は快適なホテルとは縁遠い存在。
また、庶民には高い存在でもあり、野宿も当たり前の時代。
そのような旅むけの枕が生まれていました。
携帯枕の誕生です。

また、潜在意識の活用も行われていました。
今流の解釈ですが。
アイデアの宝庫は、「馬上・枕上・厠上」といわれます。
「ゆっくり眠りたい」という欲求は古今東西みな同じ。

皆さんの枕はいかがですか。
何年利用してますか。
枕が体にあっていますか。
寝起きに首が痛くありませんか。
枕を変えることも、たまには検討してみたらいかがですか。


睡眠は、人生の３分の１。
睡眠をともに過ごす眠りのパートナー枕。
古今東西、人は夢の世界を快適に過ごすため様々な工夫を
凝らしたのですね。


男性により、女性の膝枕は理想的です。
無論、科学的なものではありません。
何より、心の安らぎや癒しを与える眠り＝枕を求めている。
我が家の娘は、子供の頃から枕の脇にぬいぐるみの犬を
置いていました。時には枕でもありましたが。
10年以上も。
見つからないと大変でした（笑）
今は漸く、飾りだなに寝ていますが。


自分にぴったり合う枕をみつけるには時間がかかりそうです。
頭や首の形を特別な機械で測って枕を作ってくれる現代ですが、
「心地というのは科学では割り切れないものがある」

では、あなたの最適な枕を捜す旅に参りましょう。
見つかるといいですね。
「おやすみなさい・・・。」

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