川越芋太郎の世界(Bar”夢”)

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美の壺:暖炉  NHK

2010-01-23 19:27:44 | 美の番組紹介
美の壺:暖炉  NHK


本日の美の壺は「暖炉」です。


番組で紹介された数々の暖炉のある空間。
「暖炉!いいな・・・。」と思われた方々も多いのではないでしょうか。


実は芋太郎も暖炉が好きです。
30年近く前に、家を建てるとき、暖炉のある家を・・・
考えていませんでした。
あの当時は、今ほど、余裕のある社会ではなかったような。
暖炉、作っておけばよかったな。
万平ホテルや志賀高原の帝国ホテルによく行ったのに不思議だ。
多分、暖炉が恋しい年齢ではなかったのだろうか。


といっても、今は転勤族であり、全然家にも帰れませんが。

さて、美の壺番組に代わり、いつもの3つの壺をご紹介します。


<美の壺1:暖炉が建物の精神を語る>

暖炉には建物の精神が表れる。
建物の目的や施主の考えが如実に現れる建物のつくり。
そして、暖炉こそが、その建物の中心にあるという。
だらか、暖炉は建物を語る。


川奈ホテル(ゴルフ場で有名)の暖炉はスペイン風。
趣向を凝らしたマントルピース。
赤々と燃える炎。
人を惹きつける何かがある。

旧松本家住宅の案蕗はアールヌーボー調の丸いマントルピースが
印象的。
当時の新興層である市民階級が愛したアールヌーボー。
勃興する力がアールヌーボーの美学に共感した新しい時代の暖炉。

和室の暖炉まであり、驚きである。和洋折衷の象徴かな。


池袋の自由学園明日館の暖炉は荘厳である。
大谷石のマントルピースが水平線の建物を連想させる。
フランク・ロイド・ライトの作である。
「一級の暖炉を作れて、一級の建築家である。」という彼の考え方
が反映している。
建物の重心が暖炉にある。
「このような空間で育った人間は精神が違うのだろうな。」と思わずには
いられない。


<美の壺2:暖炉まわりは小さな美術館>

暖炉は、マントルピース・炉・煙道・煙突で構成される。
その中で、部屋の内部に入れば、マントルピースが人目を引く。


西洋建築に欠かせない暖炉は、忠誠から暖炉の周囲の飾り付けにも、
色々と工夫がある。
まず、暖炉自体がインテリアの要であるという発想。
お気に入りのもので部屋を飾り、気持ちも暖める。

伝統的な飾り付けは、左右対称のシンメトリー。
暖炉の上には大きな鏡で光を協調する。
さて、あなたならどのようなものを飾りますか。


<美の壺3:炎を五感で味わい尽くせ>


暖炉は、どんな電球よりも明るい。
明るいとは、温かみがあるという意味也。
炎を目でみて、耳で聞き、温度やゆらぎで暖まる。
どうやら、現代人のようなストレス社会の人間には、
最適な暖房器具と空間であろう。
薪の材料を替えるだけで、風情も変わるそうだ。
ナラ・クヌギは長時間用。
さくらは、香り豊かな時間を演出する。


芋太郎も番組内の暖炉の傍でウィスキーをいただきながら、
寛ぎたいものだ。


さて、暖炉の空間は、家族の集まる場所でもある。
個人主義の西欧において、人々が集まる場所として、
食卓と暖炉が欠かせない。
「日本でも部屋に引き篭もる家族」から「暖炉に集まる家族」に
代わる動きが見られる。


いまや、暖炉は静かなブームである。
本来は、建物の重心である以上、建築当初に作るはず。


しかし、北欧型の暖炉が人気を博している。
それは、暖炉を追加することが容易であるからだ。
ストーブ的発想である。


本来の建物の重心から家族生活の重心と「暖炉」の性格が
変容したのかもしれない。
集合住宅や狭い都市空間の影響かも知れない。
それ以上に、ストレス社会からの逃避を願う人々が多い
のかも知れない。


「暖炉」、いつかは欲しいものだ。
暖炉のあるマンションの共有空間もいいかもしれない。
一階のフリースペースなどよりも、現実的である。
住人の交流が盛んになることが請け合いできる。
スポーツ事務のあるマンションより現実的だ。
住人の層をもう一度考え直す時期であろう。
若い夫婦中心の生活空間から色々な年代のいる空間つくりへ。


不動産業界も生活様式の提案をすることを考えたいものだ。
これからは、不動産は不況業種なのだから。
日本の住環境を創造するぐらいの気概が欲しい。
建築基準法がネックなのかもしれないが。(笑)


鋳物薪ストーブ MS-605TX

HONMA

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大正ロマン手帖

2010-01-23 15:07:18 | 「美」発見
「大正ロマン手帖」  編集:石川桂子  出版社:河出書房新社



最近は、「かわいい」が流行である。
といっても、日本の話ではない。
日本では、今に始まったことではない。
世界中で日本の「かわいい」者達が大活躍しているという。
ポケモンからAKIBA48まで。


さて、本日の紹介は、上記書籍。
芋太郎が「かわいい」というのは、AKIBA48ではなく、
あの「大正ロマン」の世界である。
大正というたかだか15年の時間に咲いた一輪の花。
そうしても、「かわいい」といわれると、彼等の描く「少女雑誌」
の世界を思う。


実は、この旅、ノスタルジック&モダンの大好きな大正時代の
少女たちが小冊子で芋太郎の前に現れた。
お堅い書物を読んだ後や音楽を聞きながら、ついつい眺めては
自分の世界に浸る癖が、なんとも気持ちよし。(危ない?)
タイムマシーンのような本である。


ぜひ、皆様にも紹介したい。


とはいえ、少女雑誌の世界を文章でご紹介しても全然面白みも
醍醐味もない。
そう、これは是非、お手元に置いていただきたい。


代表的な画家として、
初期の高名な竹久夢二。
上野界隈を散策する芋太郎の好きな美術館で見られる。
はかなく、センチメンタルな世界を連想する夢二の世界に浸りたい。


高畠華宵は、独特な目線が艶やかである。
少しばかり、色っぽい。
服装のセンスも現代流に言えば、ナウイ。


加藤まさをは、芋太郎が青年時代にあこがれた世界そのもの。
高値の華の少女たち。


蕗谷虹児(ふきやこうじ)を知る人はこの道の「通」であろう。
緻密な筆遣いと理知的な主人公がハイティーンの趣を出す。


須藤しげるは、まさに、挿絵にふさわしい。
何気ない情感がたまらない。


他にも多くの画家が紹介されている。
必ずや、自分の好きな一枚が見出せると思う。


話は変わるが、以前、美の壺という番組で少女雑誌を取り扱っていた。
参考にしてみてください。


大正時代の息吹と香りを感じながら、一時を過ごすのも悪くない。
コマーシャルという側面からも学ぶところは有るかもしれない。
芋太郎は純粋に美的鑑賞に始終してます。


懐かしさがあるのです。無論、芋太郎は大正生まれである訳がない。
でも、昭和の息吹とダブル何かがある。
懐かしく、寂しく、それでいて安らぐ世界。


一杯のコーヒーを片手に、大正時代にタイムスリップしましょう。


トゥースメディカルホワイト 20g
トゥースメディカル
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