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美の壺:横浜スペシャル(前編)を視聴して

2010-11-21 21:55:55 | 美の番組紹介
美の壺:横浜スペシャル
前編 を視聴して


横浜といえば、学生時代の遊び場の一つ。
ニューグランドホテルで止まる身ではないので、
見学だけした記憶がある。お茶も飲んだかな(笑)
港の見える丘公園やフェリス女学院、数々の洋館を
左右に見渡しながら走る山手の通りを走り、
歌にまでなったドルフィンで食事した思い出。
また、子供の頃よく、家族で出かけた中華街。
食事も饅頭も買い物も楽しんだ。


さて、話は「美の壺」に戻ります。


<美の壺1:塔は元祖横浜の顔>


う~む。
私の「横浜」観は見事にはずれのようです。(笑)
横浜の顔は、幕末開港から始まる。
西洋の玄関口として近代日本の象徴となる。
建築の美としは、古くは山手の街並みを挙げる。
赤レンガの倉庫群も素敵であるが、番組では3つの建物を
紹介する。

1、 ジャック
横浜開港記念館
開港50周年記念の建物
立野金吾による明示の代表的建築である。

2、 キング
神奈川県庁本庁舎
帝冠様式(日本古来の風貌を象徴した西洋風建築)

3、 クイーン
イスラム建築を模した建物
帽子をかぶった女性のイメージをダブらせた


このそれぞれの塔が様式を自己主張し、横浜の顔として鎮座する。
3つの建築物は無論、近くで見上げても美しいのであるが、
実は、海側から眺めることでその特徴と美しさが際立つ。
横浜は、外の海から来た船乗りたちが、
最初に眺める日本の建物である。
まさに、「横浜の顔」であった。


今でこそ、他の建物に埋もれてしまい、目立たなくなっているが、
当時の海からの眺望は素敵であったようだ。


<美の壺2:馬の背が作り出す洋館の美>


横浜といえば、洋館と言われように西洋建築が多い。
特に、山手の小高い丘陵が有名である。
開港当初は、居留地に限定された外国人の居住区も
手狭になり、拡大された。
外国人が求めたのが、港を見渡す小高い丘。
山手の丘は細長く、馬の背と呼ばれる。
背中の中心に道が走り、左右は斜面となっている。


瀟洒な洋館は傾斜地を利用した特長的な建物である。
道側から眺めてもその様相は見えない。
斜面を利用した庭との一体感が見事であるという。
イギルス式庭園もあれば、イタリア敷き庭園もある。
丘越しに見える洋館の美は異国風景以上に
西洋文明への憧れを生み出したのではなかろうか。


<港全体が奏でる調和の美>


実は横浜という都市は、自然発生的に出来上がった街ではない。
それは、都市計画に基づく、確固たるポリシーに基づくと言う。


その一つが「色彩の調和」である。
ベイブリッジを中心とした海側を計画的に「白」で統一している。
海への一体感を醸し出す演出です。
丘側はオリーブグリーンで統一化しているという。
ビルをはじめとした近代的な建物は、すべて白とガラスの
コンセプトで統一している。
未来と過去の調和を目指す。


さらに、昔の3つの建物目線と同じく、
海側から眺める視点を重視し、
海に向かって建物の高さを低くしている。
海から見え易くするためである。
歴史と未来の共存を目指す姿勢が貫かれている。


なるほど。
感心しませんか。
貴方の街では、どのような街づくりが去れていますか。
確かめてみましょう。(笑)
よいコンセプトが発見できるといいですね。


横浜今昔散歩 (中経の文庫)
原島 広至
中経出版


横浜タイムトリップ・ガイド
横浜タイムトリップ・ガイド制作委員会 (著・編)
講談社