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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

和菓子専門店の閉店(2回シリーズその1)

2014年02月07日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 季節の移ろいに併せて店頭に並ぶ和菓子には、今流行の洋菓子とは異なる風情を感じる。
洋菓子店も誕生日や、各種のイベントに併せて季節感はあると感じることもあるが、どちらかといえば、ショートケーキやモンブラン、コーヒーゼリーなどの定番や、ロールケーキやデコレーションケーキなど華やかさを強く感じる。一方、和菓子店には、職人が作る技巧が際だつ芸術性を強く感じる。四季の移ろいを先取りした季節感といったらよいのか、練り菓子や餅類、団子や最中、我が国の行事である節句にも特徴を持っている。

 うぐいす餅や道明寺などは春を感じさせるし、柏餅が出始めると子供の節句(重陽の節句)、夏は水ようかんや、清流を模した透明感が美しいゼリー類、秋は栗鹿の子、練り菓子など和菓子店の前を通ると店に立ち寄ることが多くなった。この時期は毎週特定曜日につきたての餅が店頭に並ぶ。多くのファンが居るようで、夕方ともなると全て売り切れてしまう。

 自宅近所に昨年一杯で店を閉じた和菓子店があり、とても淋しい思いをしている。地元にはなくてはならない店舗であったが、夫婦で店を切り盛りしていて、跡取りが居ない。
寄る年波には勝てなくなったとの理由で閉店を決意したようである。地元の商店街といっても、にぎわいや店舗数は多くはないが、最近閉店する店舗が多くなり、櫛の歯が欠けるようにシャッターを下ろしたままの個人店舗が目立つようになった。

 店主の年齢ばかりではなく、採算の面でも合わなくなってきたのかも知れない。近くに大型スーパーマッケットが進出し、最寄り駅には通勤客を対象にした大型店舗もあるので、長年地元で続けている個人商店への影響は計り知れないものがあると感じている。(次回へ続きます)