鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

カメラマンの雑談その8

2016年12月12日 00時00分01秒 | 紹介

 先週は初冬にふさわしい天候に恵まれた。朝夕はさすがに冷え込むが、日中の風がない日は小春日和である。しかし、風向きが変わり、北風が吹くと静かな川面も波が立つ。背丈以上に伸びて枯れ枝となった尾花は小鳥の絶好の防風林であり、隠れ場となる。少し風が強くなると猛禽類が出没しやすいようである。上昇気流をうまくとらえる技(わざ)を持っているといわれるが、上昇気流の流れを目でとらえることはできないため、体で飛びながら感じるのであろう。

 

 誰かに聞いた話であるが、トンビやタカなどに対し、執拗にカラスが追いかける。集団ではカラスが優勢であるが、一対一となると分が悪い。それは上昇気流をとらえられないからといわれている。または上昇気流をとらえられない悔しさが妬みとなって猛禽類を嫌うともいわれている。どちらにせよ、めったに姿を現さない猛禽類をカラスが集団で挑むため、そのようなバトルの光景があれば、猛禽類がカラスの集団かその上空に姿を見せる確率は高くなる。実際にはカラスの縄張り意識が強いため、特に猛禽類に対しては警戒心が強いのかもしれないし、猛禽類が捕った餌を横取りしようとする場合もあるようである。

 

 早朝、カメラマンが参集する場所での出来事があった。ブッシュで枯れ草が多い場所であり、河の護岸から近く、野鳥が水を飲みに来る場所である。低木の雑木もあるので、そこに野鳥が乗ることが多い。突然の甲高い鳴き声が聞こえた。自分はモズの高鳴きで、モズ同士が争っていると勘違いをしていたが、ベテランのカメラマンは声の主がアリスイであることを瞬時に判別し、ススキの中にいるアリスイを見つけたではないか。5~6名のカメラマンがいたが、一斉にカメラを向けたが、うまく撮影できずにアリスイは藪に降りてしまい、見失ってしまった。この時ばかりはベテランカメラマンのベテランたる所以に脱帽した次第である。

 

 カメラマンの中には初心者もいるが、高価な撮影機材については話題にのぼる。撮影テクニックについてもお互い共有しあえるが、野鳥の撮影するうえでの基本的な柱の一つが野鳥の鳴き声であり、鳴き声で判別することが大変重要であることも分かった。自分は徐々にではあるが、判別できる野鳥の数も増えているが、今回は良い勉強になった。   

 

 もちろん機材が良いに越したことはないが、飛び方や鳴き声、シルエット等の判別の因子が相まって写真撮影に結びつくことなのである。人間の身体能力も加えたほうが良いのかもしれない。