鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

贈り物

2014年02月21日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 贈り物をすることは生活の中で自然に生まれてきたことであろうが、あまり意識してこなかったが、セント・バレンタイン・デイなる日が製菓業界の思惑もあり、また日本型ともいうべき女性からの愛の告白などと称して、チョコレートを男性に送るというイベントが定着化している。遊びの域を出るものではないが、過激な職場でのやりとりが逆セクハラになる場合等、何故か遊びの域を脱した話も聞く。チョコレートを貰ったぐらいで恋愛に発展することもないが、特定の日に何かのイベントを設定するのは、良い面ばかりではないと思うが、如何なものか。

 鳥の世界でも給餌行為といって、雄が雌に餌を与えて求愛する。カワセミやコアジサシなどの野鳥で見ることが出来る。この場合は雄から雌への求愛であり、カンムリカイツブリでは餌の大きさや捕る速さまで雌にチェックされるという。

 結婚記念日や誕生日を関係者が祝うことや死亡した先祖や関係者を命日に弔うことなどは生活習慣として行われている。宗教的な意味ではなく、子供の成長を願い、夫婦の円満を想い、先祖を弔うこと等は人々が一般的に持つ感情の現れである。年齢を重ねると忘れることが多くなり、○○の日とするのは合理的ともいえるが、だからといって、特定の日だけを祝うことや弔うわけではない。祝日や祭日にされてきたカレンダー上の特異日はイベント性が高く、それなりの意味があると思うが、日にちばかりでなく交通安全週間やバードウイークなど週間もある。○○○月間は一ヶ月に及ぶ。

 例えば、製菓業界のチョコレートの売り上げ増を目的とするための、こじつけた日を設定するという思惑があると話はちょっと変わってくる。思惑があるとその宣伝に乗って追従する大衆の愚かさが見え隠れする。行事とはそのようなものであると割り切っても、打算的な思惑は発明、記念日、6月4日を虫と呼んで虫歯予防デイとするような語呂合わせとは違い、裏側で躍動する画策が引っかかるのかも知れない。

 贈り物は贈る側と受け取る側の利害関係が形となって表れたものと理解しているが、極端な便宜供与や金銭が絡み、政治性を持つと、贈賄・収賄となってどちらも罰せられる犯罪となる。しかし、我が国の古くからの慣習もあり、ご祝儀、弔慰金、お年玉や寸志、餞別金、謝礼金、心付け等名前は違うが、機会ある毎に金銭の授受が行われている。金銭ばかりではなく、お中元やお歳暮なども同様である。これらの特徴は自発性があり、犯罪性はないが、強制や対価を求めると犯罪性を帯びてこよう。法律家ではないのでその一線をどこに求めるのか明確ではないが、常識の範囲で慣習として定着しているものあれば、潤滑剤として許されると思っている。因みに、賄賂(わいろ)罪は贈賄側が公務員(法律上の見なし公務員を含む)であることが要件で、法人の場合には背任罪に問われる。

ご用聞き再考(2回シリースその2)

2014年02月20日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 営業形態からいえば、移動販売とは異なる側面を持つ。店舗は置かれている場所に影響し、客を待つという性格を持つ。店舗を設置予定する場所を事前調査で、人通りが多く、競争相手の存在があるか否か、買い物客の人数、年齢・世帯構成、サラリーマンが多いのか学生が多いのか等を調査し、そこで把握された情報を基に十分に検討して出店を決定する。その理由は簡単に店舗をたたみ、場所を変えることは不可能だからである。

 移動販売では場所を変えることは可能であるが、移動手段である販売車等の大きさや積載量に制限される。また、客の注文に合致した商品を厳選するのには、ユーザーが希望する情報を知っていなければならない。そこで移動不可能な店舗商売を推し進めるために各家庭を周り、注文を取るご用聞きの出番である。
 しかし、ご用聞きの存在は居住環境が整う、言い換えれば、スーパーマーケットやディスカウントショップが進出してくるのと期を同じくして、衰退してしまう。もちろん人材確保の困難性や、前述した営業マンとしての必要十分条件を満たすには、一人前になるのに訓練期間が必要であることなどである。

 消費者が作る生活協同組合でも宅配をし始めているとの情報もあるが、従業員の配置や、勤務時間、宅配がペイするかどうか等の判断には多くの課題もある。高齢社会となり、歩いて買い物に行くのには困難な高齢世帯増加の状況では、宅配だけではなく、ご用聞きのニーズは高まってきていると云える。しかし、介護保険制度が充実しても、買い物等機能しない側面もある。個人情報の保護などの法規制もあるので、新たに情報を集めるにしても集中して各家庭のニーズを把握するのが難しくなっている。

 福祉の根幹は公助、共助、自助であるが、店舗側がご用聞きによる注文販売を成功したのは、表面に出ない営業マンの努力があったからであるのは間違いない。要するに需要と供給のそれぞれが持つ思惑が一致したからこそ成功したのである。商品価格を下げるために、経費を極力抑え、特定商品の大量仕入れで、廉価を達成している店舗が近隣にあれば、消費者は安い店に流れ、従来からある店舗が店をたたむのは必然であり、その流れを止めることは出来ない。

 健康な世代には便利な住環境になった反面、介護等が必要な高齢者の買い物難民を産む社会でもある。古くからの店舗が活性化し、昔のにぎわいを取り戻すまでには行かないにしても、ご用聞き制度の見直しや、ご用聞きをする従業員を雇っている店舗には一定の助成や税の控除措置等の公的施策が急務となっているのは疑う余地もない。(このシリーズ最終回です)

ご用聞き再考(2回シリースその1)

2014年02月19日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 昭和30年代に現在の県営分譲住宅に東京都杉並区から引っ越して、既に60年在住したことになるが、父母の死去によって相続した住居は、取り壊し、平成元年に新築した。
途中、大学を卒業して就職し、転勤等の地方勤務が17年間あったので、実質的には今日まで43年間である。

 引っ越し当時は、最寄り駅周辺に数軒店舗があった他に、駅から住宅へ向かう途中にマーケットが活況を呈していた。マーケットといっても魚屋、肉屋、八百屋、菓子店、総菜屋、雑貨屋が集合しているだけの店舗であった。ここから数軒先には酒屋、豆腐屋、そば屋があったが、現在、マーケットは無くなって、賃貸アパートになっている。
酒屋と豆腐屋は存続しているが、そば屋は昨年春から店を閉めたままであり、豆腐屋は代が変わっている。酒屋の女将さんと出会い、当時のことを話す機会があった。酒屋の主人は5年前に他界し、現在80歳となる女将さん一人で店を切り盛りしてきたが、今年の3月で店をたたむといっていた。

 酒屋は酒の他に煙草、塩、味噌、醤油を販売し、良く気の利くご用聞きが雇われていた。
 現在のように各家庭に電話が引かれていたわけではないので、毎日各家を自転車で回るご用聞きは酒屋にはなくてはならない従業員であった。ご用聞きは酒屋の他にクリーニング店もそうであった。ご用聞きは隣町からも来ていて、それなりの競争があったのであろうが、ご用聞きの人柄によって、なじみの店が決まってくる。

 ご用聞きは唯単に商品を売るのではなく、店舗が持つ商品の知識と価格、客の好みを知り、ユーザーがどのような場面でその商品を使用するのか、在庫量と入荷時期、割引率等の幅広い対応が要求される。
 目の前に商品が無くても的確にユーザーへ情報を伝える役目の営業マンであるが、店主の顔であり、コンサルタントであり、ユーザーとの契約担当者でもある。つまり一人で幾役もこなすプロフェッショナルといえる。(次回へ続きます)

北国の生活 自家用車

2014年02月18日 00時00分01秒 | 紹介

 寒さ対策は自家用車においても必要で、東北、北陸、北海道等の寒冷地では寒冷地仕様の自家用車を使うことに越したことはない。関東では普通使用の自家用車を乗っていて、北海道へ転勤したときにそのままの状態で持っていった。赴任時期が春だったので、万一の積雪のためにゴム製のチェーンは持っていったが、殆ど使うことがなかった。当時スパイクタイヤの規制がなかったため、ディーラーで中古のスパイクタイヤを譲って貰った。
 翌々年に規制が始まり、タイヤからスパイク(ピン)を取り外した記憶がある。スパイクを取り去るとスノータイヤとして使えたが、タイヤの溝が減ったため、ディーラーに引き取って貰った。
 以後、冬場はスタッドレスタイヤを使用しているが、制動の仕方が違うため、フートブレーキを多用せず、エンジンブレーキで減速することを習慣化した。お陰で大きなスリップ事故は経験しないで済んだ。豪雪地帯では、スタッドレスタイヤとチェーンとの併用が安全性を高める。

 寒冷地仕様と普通仕様との違いはバッテリーの容量が異なっている。寒冷地仕様車は大型のバッテリーで、渋滞時の発電効率や、空調機の多用、気温が低いための対策等が考えられていると思う。エアコンの多用は、冬場においても車内と外気温との差で車内の窓が結露し易いためである。ワイパーは凍結防止とフロントガラスに吹き付ける雪の除去に必要な弾力性のあるゴム製のカバーが付いている。更に、塩化カルシューム等の融雪剤が鉄部を腐食させるため、シャーシーやフェンダーの裏側に分厚い保護膜が塗装されている。
 この他、車に積もった雪を取り除くT字型の除雪ブラシ、ロックキー箇所が凍結した場合の融雪スプレー等も必要である。雪上や凍結した坂道に駐車した場合には車止めを使う。
 轍(わだち)の通行方法も慣れないとスリップし易い。

 先日関東地方は豪雪に見舞われ、チェーンを付けた車が立ち往生し、乗り捨て車も含め、各地で渋滞や事故の発生があった。40年ぶりという豪雪であったためだけではなく、ホームセンターにチェーンを購入する多くの客が殺到したそうである。この豪雪を夏用タイヤで走るのは無謀といえる。数日経っても一部閉鎖の高速道路もある。車を運転する者は積雪や凍結のことを考えた運転を是非とも励行されたい。準備不足の自車が原因となり、大渋滞を引き起こせば多くの人へ迷惑が掛かるのは自明の理である。

北国の生活 日常(2回シリーズその2)

2014年02月17日 00時00分01秒 | 紹介

 部屋が屋外より温度が高いと、例えば、グラスに冷えたビールを注ぐとグラスの表面に水滴が付き、曇る。この現象と同じことが室内外で起こり、二重窓にしても温められた室内の空気から出る水分がガラス一面に結露する。室内が湿度の高い状況を作り、押入に入れた布団が湿っぽくなる。簀の子を敷いていても同様で、北国では布団乾燥器が必需品となっている。水回りにはカビの発生もあるので、部屋に湿気を滞留させないように頻繁に換気が必要である。除湿器などの設置も欠かせないといえる。盛岡に赴任していたときに、冬場に時々、窓を開け放し布団を屋外へ干していたが、近所の人から不思議がられた。関東では冬場であっても晴天であれば布団を屋外に干すが、東北の人にはそのような習慣はないようであった。

 確かに、長時間屋外へ布団を干すと、ふかふかとはならずに冷たくなっていたことを思い出す。以後、使っていなかった布団乾燥器と電気毛布を川崎から送ってもらい、重宝した。
 確かに日中青空が続き、乾燥している関東とは違うのであろう。秋田県大館市から柏市へ移住した職場の上司は、退職後も秋田へは戻らずに定住している。理由を尋ねると、東北の冬場は、半年間雪との戦いで、雪雲を見ない柏市の生活は快適で、布団がベランダで干せることといっていた。

 積雪の対策として雪下ろしがあるが、雪の重みで家屋が崩壊する場合もあり、定期的に屋根に積もった雪を下ろさなければならない。積雪が多い場所では高齢化や過疎化も進み、雪下ろしを行うことが出来ない世帯も増えている。ボランティアが手伝う場合もあるが、重労働で滑りやすい傾斜のある屋根は落下の危険性を孕んでいる。一人で作業をすると落下した場合に助けることが困難となり、死亡する事故も多発している。

 除雪の問題は下ろした雪や道路の除雪した雪の処分である。都市部には雪を流す廃雪用の水路が張り巡らされているが、水路が無いない場所ではダンプカーに積んで廃雪場所まで運搬しなければならない。この作業も人手を必要とする。更には道路の表示用塗装の塗り替えも費用のかかる出費である。雪国の役所が抱える問題点でもある。(このシリーズ最終回です)

北国の生活 日常(2回シリーズその1)

2014年02月16日 00時00分01秒 | 紹介

 首都圏に降った降雪量の記録は観測史上二番目という。道路交通の渋滞や、スリップによる事故が多発したようで、降雪後の事故についても道路の凍結や、ダイヤの乱れは暫く続くことであろう。自然の驚異であることには間違いないが、雪国の生活を実感できた良い機会でもある。連日このような状況が続く北国の方々のご苦労を思えば、如何に想像を絶することであるかが判る。東北では地吹雪ツアーが活況を呈しているといわれる。雪国の生活を体験するというふれこみの観光はそれで良しとするが、大雪により、死亡事故が発生する危険性まで踏み込む必要性を感じる。

 雪の質にもよるが、北国では降雪時に傘を差している人を見かけない。傘を差しても雪は四方八方から舞い上がるため、傘の役目が果たせないことが多い。傘は視野を狭め、頭上の様子が分からない。屋根に積もった雪が何時滑り落ちてくるか判らないし、ツララや雪尾(せっぴ)も危険である。防寒用の帽子が役に立つ。特に足下への気配りは転倒等を防ぐには大切なことである。革靴であっても底が滑らない構造になっていて、シッカリと凍結した路面を掴むものがよい。靴底にフック金具が付いているものもある。

 関東の冬も寒い日があり、下着を冬用に替えて厚着することが多いが、部屋の温度が北国に比べて低い場合が多く、家の全室が暖房できていないことが理由かも知れない。北海道での生活では、どの部屋も暖かいため、厚手の下着やセーターを重ね着する必要はなく、薄手で十分である。しかし屋外は氷点下の日も多く、耐寒性を重視した厚手のコート類が必要である。

 部屋の暖房にはエアコンとポットストーブという石油ストーブを使っていた。赴任した当初は部屋が狭いので、ガスストーブと電気コタツを持っていったが、これだけでは室温がマイナス5℃にもなる状況の中では快適とは云えなかった。盛岡のアパートは断熱が悪く、日中は人気(ひとけ)がないため、帰宅してからのストーブの点火では部屋を暖めるのに時間が掛かる。地元の職員からの薦めもあってポットストーブを購入したのであるが、ゆっくりと部屋を暖めるには良いが、直ぐには暖かくならない。帰宅時間が定時ではなかったため、タイマーを使えずに、結局2年間はそれで過ごした。北海道に3年間居たため、身体が北国向けに耐寒性が出来たのが我慢できた理由と思っている。(次回へ続きます)

松寿弁財天

2014年02月15日 00時00分01秒 | 紹介

 数日前の東京FMラジオから当地に残る伝承の話が聞こえてきた。南武線の久地駅と津田山駅の山手側に位置する緑が丘霊園の久地駅側入り口近くに、松寿弁財天の祠(ほこら)があり、そこには大木の「綱下げの松」があったとのことである。現在では老木は切り倒され、若木の松が植えてあるそうで、伝承とはいうものの、宿河原駅の山側にある常照寺には古い地図と松を背景に弁財天が描かれた絵が残っているそうである。

 常照寺では前住職が近隣の子供を対象に算盤塾を開いていた時期があり、自分も好きではなかったが、母親の薦めで算盤を習った場所でもある。その寺に松寿弁財天の絵があったとは聞いたことはなかったが、たとえ、絵や古文書があったとしても記憶を失っている。

 いまから56~7年前のことなので失念しても仕方ないが、このころ伊勢湾台風があり、多摩川が登戸ダム上流で決壊したことがある。幸い自宅は宿河原駅の多摩川側で、南武線の線路基盤の高さが住宅地から5~6メートル上であっため、そこが堤防の役割を果たし、浸水は免れたが、反対側の多摩丘陵に至る箇所は殆どが水没し、濁流に呑み込まれた。このとき、多摩川は古くから暴れ川として堤防が決壊し、住民に被害を与えた河川であることを知った。その後も東京都狛江市側でダムが決壊し住宅が流されたことがあった。現在では堤防が補強され、可動式のダムとして改修されたため、決壊の危険性は低い。

 多摩丘陵の久地駅近くには下綱(さげつな)という地区がある。現在はバス停に名前が残っているが、松寿弁財天にある「綱下げの松」は下綱地区の上にあたる多摩丘陵の高台にあったようで、多摩川の洪水によって、被害を受けた人々を救った松ということである。

 松から白い布が下りてきてそれを掴んで高台へ避難したということは十分に考えられる。
 欲深の人がその布を持って帰ろうとしたところ、白蛇に変わったということで、後に白蛇は弁財天の化身として顕れ、民を救ったと考え、祠を建て、丁重に祀ったということである。他にも俗説があるようだが、実際に子供の頃洪水が起き、そのすごさを経験した者にとっては、松があったおかげで被災者を救えた話は信憑性が高い。車で走っても直ぐ近くなので、墓参りのついでにでも、行って見ようと思っている。

北国の生活 凍結

2014年02月14日 00時00分01秒 | 紹介
 関東地方は冬場に太平洋沿岸を低気圧が通過すると首都圏も大雪になる。二月の8日日の出前から降り出した雪は丸一日降り続いた。それも積もる雪でサラサラとした小雪である。牡丹雪といわれる大粒の雪に比べ、経験的に積もる。夕方には風も出てきて窓のサッシ周りにもこびりつき、一面の白銀の世界となった。気象台からは大雪警報が出て、携帯電話にも同様にメールが入った。昨年の1月14日に降った雪もすごかったが、今回はそれを上回る積雪量である。

 現職の時には函館3年間と盛岡2年間の計5年間を北国で過ごした。どちらも積雪が多いところではなかったが、函館は道内の中でも雪が少なく冬場は暖かいといわれていた。
しかし、何日かは吹雪いたときもあった。北海道の住宅は二重窓が殆どで、大容量の暖房設備がなされているため、室内は暖かい。盛岡は盆地であり、本州の中でも気温が低く、周りを山で囲まれているせいか積雪は少ない場所であった。積雪は少ないが夜間は冷え込む日が多く、就寝前には水道の凍結を防ぐために、台所、トイレ、風呂場の水道は水を抜くことが欠かせない。

 水を抜くにはバルブを締めて本管からの水の供給を止め、蛇口を開けることによって、蛇口から埋設してある水道管バルブまでの間の地上に出ている配管中に溜まっている水を落とす。この作業をしないと地上の配管の水が凍り付き、膨張力で、水道管や蛇口を破壊する。地上に出ている部分に電熱線を巻き付けて水を凍らせないようにする方法もあるが、そのための電気代もバカにならない。
 
 関東地方では蛇口を少し開けて水が常に出ている状態にする場合もあるが、盛岡では流れ出る水の量が少ないと凍結する場合もあって、この方法は使えない。従って毎晩バルブを締めて、蛇口を開け、水を抜く作業が欠かせない。

 路面の凍結には玄関周りなどに電熱線を張り、雪を融かす方法や、北陸などでは、メイン道路の中央線に間隔を置いて融雪装置として水を流す方法が取られている。また、公共事業として、除雪作業が励行されており、路地は別として殆どの道路は除雪されている。

 雪国では雪に対する施策が行き届いていて、山岳道路などでは融雪用の融雪剤、塩化カルシュームが利用されている。自家用車のフェンダーや車体に融雪剤が付いたままであると鉄板を腐食させるので、定期的に水洗する必要がある。現在はスパイクタイヤが使用禁止されていて使うことが出来ない。その理由は路面を削り取り、粉塵の発生や、道路標識を判らなくしてしまうからで、スタッドレスタイヤをはかなくてはならない。チェーンの装着も路面を削ることには変わりはないので、雪のないところでは装着しないで走行する。