私が診察所で見ている外国の患者さんは,圧倒的に韓国の人が多いのですが,日本語で病状の説明ができなかったり,聞き違いを起こすのは,日本語能力のせいばかりではありません。
日常生活では十分に日本語で表現ができる人でも,緊急時には慌ててしまって,舌がうまく回らないのです。
自国語と日本語のニュアンスの差もあります。たとえば韓国語では,かぜをひいてちょっと体がだるくても“몸이 아파요.”という表現をします。
そのせいか,本当の「痛み」を感じていなくても,つい「体が痛いです」という日本語で表現してしまいがちです。
日本語なら「ちょっと,体がだるいんですが」と表現するようなときに「体が痛い!」を連発したせいで「ひょっとして骨折でも?」と疑われ,かぜをひいたのに骨のレントゲンをとられてしまった韓国の留学生がいたとかいう笑い話を聞いたことがあります。
風邪に関する韓国語的な表現には몸살というのがあります。みなさんも韓国の人から一度や二度は聞いたことがあるでしょう。この言葉も,うまく日本に訳せない韓国語的表現の一つです。
これは,体がとてもだるくて節々が痛く,寒気がする,いわゆる風邪の引き始めの症状です。
¶ 몸살이 걸렸어요.
¶ 몸살로 온몸이 쑤셔요.
¶ 늦게까지 밖네서 놀더니 몸살이 났어요.
今日のような春の冷たい雨が降る日は감기 몸살に要注意ですね。
そしてもう一つ,日本人にはわかりづらい単語に,탈があります。
漢字語で「頉」という字を書きます。
¶ 유통기한 지난 음식 먹고 배탈 났어요.
¶ 탈이 나서 아무것도 먹을 수 없어요.
탈이 나다というのは何らかのトラブルのことで,おもにおなかに何して使われます。배탈といったらおなかのトラブル,つまり一つの症状ではなく腹痛とか下痢とかの総称です。
病気の人を気遣う言い方に“많이 아파요? ” という表現があり,これもよく使われる韓国的な言い方です。日本語に直訳するとおかしいのですが,さじずめ「調子よくないんですか」「大丈夫なの?」というくらいでしょう。
過去形にすると“많이 아팠어요?”です。病み上がりを気遣う言葉です。「大丈夫でしたか」「具合はそうとうよくなかったんですか」…というような言い方です。
このようなちょっとした韓国的表現を覚えておくだけで,会話は豊かになります。
日常生活では十分に日本語で表現ができる人でも,緊急時には慌ててしまって,舌がうまく回らないのです。
自国語と日本語のニュアンスの差もあります。たとえば韓国語では,かぜをひいてちょっと体がだるくても“몸이 아파요.”という表現をします。
そのせいか,本当の「痛み」を感じていなくても,つい「体が痛いです」という日本語で表現してしまいがちです。
日本語なら「ちょっと,体がだるいんですが」と表現するようなときに「体が痛い!」を連発したせいで「ひょっとして骨折でも?」と疑われ,かぜをひいたのに骨のレントゲンをとられてしまった韓国の留学生がいたとかいう笑い話を聞いたことがあります。
風邪に関する韓国語的な表現には몸살というのがあります。みなさんも韓国の人から一度や二度は聞いたことがあるでしょう。この言葉も,うまく日本に訳せない韓国語的表現の一つです。
これは,体がとてもだるくて節々が痛く,寒気がする,いわゆる風邪の引き始めの症状です。
¶ 몸살이 걸렸어요.
¶ 몸살로 온몸이 쑤셔요.
¶ 늦게까지 밖네서 놀더니 몸살이 났어요.
今日のような春の冷たい雨が降る日は감기 몸살に要注意ですね。
そしてもう一つ,日本人にはわかりづらい単語に,탈があります。
漢字語で「頉」という字を書きます。
¶ 유통기한 지난 음식 먹고 배탈 났어요.
¶ 탈이 나서 아무것도 먹을 수 없어요.
탈이 나다というのは何らかのトラブルのことで,おもにおなかに何して使われます。배탈といったらおなかのトラブル,つまり一つの症状ではなく腹痛とか下痢とかの総称です。
病気の人を気遣う言い方に“많이 아파요? ” という表現があり,これもよく使われる韓国的な言い方です。日本語に直訳するとおかしいのですが,さじずめ「調子よくないんですか」「大丈夫なの?」というくらいでしょう。
過去形にすると“많이 아팠어요?”です。病み上がりを気遣う言葉です。「大丈夫でしたか」「具合はそうとうよくなかったんですか」…というような言い方です。
このようなちょっとした韓国的表現を覚えておくだけで,会話は豊かになります。
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