ブラインドサッカーとさいたま市がタッグを組んだ「さいたま市ノーマライゼーションカップ」に行ってきた。
メインイベントはブラインドサッカー日本代表とドイツ代表の親善試合だが、ノーマライゼーションと銘打っているように他にも様々なイベントがあり、体験してきた。
まず見えにくさの体験。
ゴーグルのレンズに細工がしてあり、視野欠損や視野狭窄、白内障、中心が見えにくかったり、視野が狭かったり、ぼやけて見えたり、光しか感じれなかったり、ある色が見えにくかったり…。なかなか貴重な経験となった。
出来ればこれらのゴーグルつけてロービジョンフットサルを体験してみたい。
しかしとっても難しそうだ。
それから盲導犬との体験歩行。
会場に盲導犬がいるので、「観客で試合を観に来た人と来たのかな。試合は観るというより聴いて感じるのかな」などと考えていたら体験歩行が出来るという。早速アイマスクを付け注意を聞き体験開始。しかし腰が引けてうまく犬といっしょに歩けない。なんか引きずられているというか、「おいおいおい、ちゃんと俺と息合わせようぜ」という盲導犬の声が聞こえてきそう。だが後半は少しずつ息があってきて少し感じが掴めてきた。
とても貴重な体験だった。
そしてブラインドサッカー日本代表とドイツ代表の親善試合(25分ハーフの前後半)。
試合は前半16分(くらい)、日本はPKをとられドイツに決められ0-1と先制される。日本はその後、りょう(川村怜)のドリブルシュート、キャプテンおっちー(落合啓士)のセットプレーからのドリブルシュートなど惜しい場面はあったものの、0-1で前半修了。
後半7分(くらい)、守備ブロックは出来ていたが寄せが甘かったのか、間をすり抜けられて押し込まれ2点目を献上。その後もりょう(川村怜)が決定機を作り出し再三ゴールを脅かすが、終了間際にはドイツの6番の選手に豪快に蹴り込まれ、0-3と敗れた。
(以下、試合を観ての勝手な雑感です)
日本代表の試合を見たのは1年ぶりだが、守備がより整備されていて、緻密なポジショニングなど練習を積み重ねてきた成果が見て取れた。
しかしブロックは出来ているものの寄せきれなかったりと課題も見えた。
ドイツの6番の選手はいわゆる黒人特有の身体能力で、シュートできる体勢を作っては豪快に“ゴール方面”にシュートを放つ。大きく外れることも多いが、シュートの意識がかなり高い、そういった選手にかなりシュートをうたしてしまった。
昨年のブラジルの選手は足に吸いつくようなドリブルが凄かったが、ボールタッチは多いのでボールの音は比較的聴こえていたかもしれないが、ドイツの6番は一気に1タッチで持ち出してドカンと蹴るものだから、ボールの音が聴きにくいということもあったのだろうか。
ただ課題はあぶりだされたようで、今後よくなっていくでしょう。
攻撃面はセットプレーからのドリブルシュートは練習を積み重ねたのか、再三チャンスを作り出していたが、流れの中からはあまりチャンスを作り出すことはできなかった。
しかしこの時期の国際親善試合、とても得るものが大きかったのではないだろうか。
“ノーマライゼーション”カップですから、試合の開閉会式などには、当然手話通訳がつきます。
私としては当然手話通訳者にも注目。
ブラインドサッカーをいわゆる「盲」「サッカー」というような手話表現ではない表出をされたのでとっても気になり、イベント終了後手話通訳者に質問。
表現自体はとてもわかりやすかったのですが、ひょっとしたらアメリカ手話だったのか、それとも工夫してそう表出したのか、それとも私が知らない間のブラインドサッカーの手話表現が確定(?)したのか?
答えは「打ち合わせをして、今日はそういう表現でいこうということになったんです」とのこと。
納得。
手話表現は一つではないので、この日はこれでいきましょうということも多いんです。
ところで、いきなり質問し名前と正体を名乗り忘れてしまった。