原級留置
落第、これは、専門用語で、原級留置という。
高校生を落第させるというが、その前提には一定の基準があるはずである。
意欲も能力も、高校生として、ふさわしくない生徒をどう教育していくか。教育に限界というものはない、とはいうものの、それは、実態を無視した非現実論で、単なるお題目にすぎない。
勉強はしたくわないが、卒業証書が欲しいだけの生徒が90%以上の、定時制の生徒に 知識のみの強要は、酷であり、正常の授業は、半ば、迷惑である。学校が知的側面のみを重視した、教育を続ける限り 、低学力の生徒を、学校に引き付けておくことは、非常に困難で不可能に近い。
今年も判定会議の時期になった。先生にとってこれは悩ましい会議である
成績のかさ上げという問題があるのだ。素点だけだったら3分の1は落第になる
どのような策ををもってかさ上げをはかれば一番自然は成績になるか。その能書き作りが期末には大変な作業である。サボリマンだった先生は余りできのよいほうでは無かったから、生徒の気持ちもよくわかる。そこでやちゃいけないことだが成績のかさ上げをする。
このやり方はかなり神経を使うものである。整合性の問題とそれで筋がとおるかどうかである。先生は清水の舞台から飛び降りて赤字で成績を改ざんして全員合格に成るようにした。