1,さらば インドよ
いよいよ旅の終わりも近づいた。今日深夜1時25分にバンコクを出発して、明日の朝8時にソウル、11時半には関西空港につく。
3月12日に大阪を受けて約一カ月間の、インドの旅だった。
美しい景色を見て、おいしいものを食べて、涼しいところでいう、という旅ではなくて、まったくこの逆の旅がインドの旅だった。
暑い、汚い、強烈な売り込みをかけるリキシャマン、タクシー、代理店、ダメモト丸出しで駆けてくる小商人、それにうるさく付きまとう乞食。
言葉が通じないだけでもイライラが募るのに、こんな連中と付き合うのは、ほとほと疲れる。それに比べてバンコクにつくと、ホッとする。東京や大阪の感覚で暮らせるからだ。日本に着いたような気分になる。
もうインドにくることはあるまい。心残りはクシナガラとルンビニを訪ねなかったこと。今の気持ちではもういい。インドはもういいというところ。
前回5年前もそうだが。バンコク空港ロビーで、そんなインドの感想を書いていた。しかし時が移り、時間がたてば、また私も変わる。この嫌な思いが残る、インドになんとなく、また引きつけられる。インドは我が心の内実にスポットライトを照らしてくれるので、、一方ではいやな思いを残しながらも、また出かけたくなる、じつに不思議な国である。精神的なものを求めず、ただ物見遊山ならインドへ来るべきではない。そう思った。
おそらくある種の嫌悪感を抱いて、この国を離れることになろうが、それも時間がたてば、思い出深い笑い話になるかも。
いよいよ旅の終わりも近づいた。今日深夜1時25分にバンコクを出発して、明日の朝8時にソウル、11時半には関西空港につく。
3月12日に大阪を受けて約一カ月間の、インドの旅だった。
美しい景色を見て、おいしいものを食べて、涼しいところでいう、という旅ではなくて、まったくこの逆の旅がインドの旅だった。
暑い、汚い、強烈な売り込みをかけるリキシャマン、タクシー、代理店、ダメモト丸出しで駆けてくる小商人、それにうるさく付きまとう乞食。
言葉が通じないだけでもイライラが募るのに、こんな連中と付き合うのは、ほとほと疲れる。それに比べてバンコクにつくと、ホッとする。東京や大阪の感覚で暮らせるからだ。日本に着いたような気分になる。
もうインドにくることはあるまい。心残りはクシナガラとルンビニを訪ねなかったこと。今の気持ちではもういい。インドはもういいというところ。
前回5年前もそうだが。バンコク空港ロビーで、そんなインドの感想を書いていた。しかし時が移り、時間がたてば、また私も変わる。この嫌な思いが残る、インドになんとなく、また引きつけられる。インドは我が心の内実にスポットライトを照らしてくれるので、、一方ではいやな思いを残しながらも、また出かけたくなる、じつに不思議な国である。精神的なものを求めず、ただ物見遊山ならインドへ来るべきではない。そう思った。
おそらくある種の嫌悪感を抱いて、この国を離れることになろうが、それも時間がたてば、思い出深い笑い話になるかも。