昨年暮れ、留守宅の東京の家に帰り、昼食にどこに出かけようかと悩んでいたら
珍しく娘が蕎麦を食べたいと言い出したので、以前よく行っていた田園調布の「兵隊家」に出かけました。
場所柄田園調布のセレブ御用達のお蕎麦屋さんで、あの長嶋名誉監督もよく出前を取っていたとか。
本当に蕎麦がおいしいんです。
いつもは夕食時に伺い、今の季節だと牡蠣の天ぷらをあてに日本酒を一合だけいただき
締めのせいろをすするんですが、本日は昼食、お酒は無しです。
で、今日は辛み大根のおろし蕎麦をいただきました。
この「兵隊家」、実はホンダの名作「スーパーカブ」ファンの聖地と言っても過言ではないお店なんです。
店名は初代店主が正しく兵隊さんだったとか(東京グラフィックデザイナーズ尾形社長談)
で、なぜ「スパーカブ」の聖地かと言うと、実は一般の週刊誌等に掲載された、初めてのバイクの製品広告の
舞台であったのが、このお店だったのです。
なぜカブの広告がお蕎麦屋さんだったかと言うと、カブは蕎麦屋に向いているとの本田宗一郎社長の言葉を基に
制作されたそうです。
当時、お蕎麦屋の出前のほとんどは自転車だったのですが、バイクを使っていたのは珍しく、
またそのお蕎麦屋は謂わばすごいお蕎麦屋さんだったのだそうです。
モデルの店員はまさしく地方から集団就職で出て来られた方で、自分が働くお店は先端をいって
バイクで出前をするお店で、自分はそのお店で頑張っているというメッセージを故郷のご両親に伝えてたのだそうです。
この広告をよく見ると、本当にそのコピーからメッセージが伝わってきます。
「ソバも元気だ おっかさん・・・
・・・・なんと云ってもこの店にはスパーカブがあるのが魅力です
出前迅速、ソバはのびないとあって、お得意さんはガ然ふえました・・・」
どうです。伝わりませんか?
昔は「兵隊屋」だったようですが、今は「兵隊家」ですね。
そんなお店を出たら、今もスーパーカブが!!
やはりこれは撮らなければとレンズを向けてたら、店員さんが出前にすーっと出かけてしまい
写真は撮れませんでした。残念・・・
また、次回は夕方に日本酒を一杯やりにいきますね。
小山でした。