伊達だより 再会した2人が第二の故郷伊達に移住して 第二の人生を歩む

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人事異動・・・懐かしい顔

2019-03-26 16:24:03 | 元同僚
 札幌市の教職員の人事異動・・・毎年道新に載る

 昨日は教頭と校長の移動

 知っているかたがどんどん管理職になった。

 今日は一般教員の移動

 退職者の中に懐かしい顔(名)を発見

 私が40代の時札幌市の中学生の文芸誌「にれ」に携わっていた時の

 友Hさん

 私より一回り以上下で大学の後輩だった

 とってもユニークな女性でチャーミングで

 どうみても教師タイプではなかった。

 すぐに意気投合して

 会議のある日は必ず二人で飲みに行った

 それがめっぽう強い

 そんな話をにしたらダブルボギーだったのネだって。


 失礼な個性的って言って・・・


 彼女は生徒のことを一番に考えるステキな教師だった。

 ある年の会議の帰り二人は

 「にれ」の顧問のS校長に飲みに誘われ

 ススキノの0藩地にある居酒屋に行った。

 初めての所でドキドキしていた。

 S校長も人間味のある方で私達は大好きだった。

 居酒屋のママはこれまた年増の地味な方で安心した。

 多分御ちそうになったと思うのだが

 何を食べたか全く記憶がない。

 ただ彼女がカラオケのマイクを離さず次々と唄っていたことと

 校長が

 来年退職したらススキノて゛モーテルでもしょうかな・・・と言ったので

 二人で大笑いした記憶だけ鮮明に憶えている。


 粋な校長だった。


 彼女の名を見つけると昔のことが一瞬によみがえった。

 Hさん御苦労さまでした。

 そのうち伊達に遊びにきんしゃい。

 


 
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ジャコシカ101

2019-03-26 15:29:28 | ジャコシカ・・・小説
 いつもながら暮れも正月も、遠いざわめきの内に過ぎてゆく。

 街から門松や注連飾(しめかざ)りが消える頃には、本格的な雪かきの時季に入っていた。

 どんよりと重く閉ざされた空から、切れ間もなく舞い降りる雪は白くはない。

 濃い灰色かむしろ黒に近い。

 思わず空を仰げば、目蓋はたちまち雪に覆われ、冷たい目薬を注(さ)されたようで、何も見えない。

 口を開けば冷たい綿あめが歯に染みたかと思う。風がなければ気分は一層ふわふわと浮揺し、道ゆく人も朧(おぼろ)に霞んで見える。

 初めてのそんな雪の日は、どこからか呼ぶ声が聞こえる。

 「これはいい。悪くはない。朝までに街は遺跡のように、雪に埋もれてしまいそうだ。

 跡には平らに白い雪原が広がっているばかりだろう。

 行け、行け、どんどん遠くへ」

 気持ちはいつしか昂まる。

 彼は目的もないままに街を歩き廻り、しまいには積もる雪を漕ぎながら、へとへとになってアパ

―トに帰り着く。

 部屋からは強いカレーの香りが、ドアの外まで流れ出ている。

 小さな台所では、美奈子が鍋を覗きこんで立っていた。

 「ストップ、駄目よもう一度外でコートの雪を払ってきて。家の中が水浸しになるじゃない」

 向きを変えた彼の後ろから、箒(ほうき)を持った彼女が追いかける。

 ハヤシとカレーのミックスライスのデイトから三カ月が過ぎた頃、美奈子は高志のアパートを訪

れるようになっていた。
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