伊達だより 再会した2人が第二の故郷伊達に移住して 第二の人生を歩む

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ジャコシカ172

2020-12-19 14:41:27 | ジャコシカ・・・小説

男も女も信用できなくても、仕事は信じることができるでしょう。

 

 自分の仕事を信じるなら私と手を組みなさい。

 

 お金は私が出します。青山の店は当たっています。だから桐山昇の力は借りません。

 

 札幌の店は貴方と私だけの店です。もう仕事に男は割りこませません。

 

 二度とあんな思いはしません。貴方にもさせないわ」

 

 「それを聞いて少こし安心したわ。でも、少こしだけね。だって優美さんが女をやめるわけでは

 

ないし。ただおっしゃる通り私、仕事は手放せない。今度離れてみて良く分かった。打ちこめるも

 

ののない人生なんて無意味だもの。

 

 良い結果を手にすることは出来なかつたけれど、「フローラ」は充実していました。

 

 あの高揚した緊張感は一度味わうと虜になる。必ずまた挑戦すると決めていたわ。

 

 ただし、男の力は借りない。そう心に決めていたの」

 

 「私の二の舞はごめんだと」

 

 「ええ、悔しかった。優美さんともあろう女性(ひと)がと思うと、腹が立ってしかたがなかった。

 

 私、女なんて止めたいと思ったわ。

 

 その時、ふと気付いたことがあるの。

 

 私、子供の頃両親を亡くした話しをしましたね。あの時、違う世界に放りこまれたと思った。

 

 あれから私は一人で生きて行くんだと思った。当然のことのように女でない生き方を求めていた

 

ような気がする。

 

 女は厭だと言うのではないけれど、女止めるんだというか、そんな気持ちが無意識の内にでき上

 

がっていったのじゃないかと思う。

コメント
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