東雲の森のアガチ

2011-07-28 19:53:55 | 鳥(Birds)


ヤンバルクイナ(Gallirallus okinawae) Okinawa Rail


沖縄本島2日目。
夜が明けるほんの少しだけ前。辺りはまだ薄暗いけれど、リュウキュウヒヨドリやリュウキュウメジロ、他にも数種の鳥の声がする。その声が少しずつ重なり合い、やがては森中が喧騒に包まれた。
リュウキュウアカショウビンの声が聞こえたと思ったら、まさにその主が私達から15mほど離れた枝にとまっていて、橙色に紫の光沢を重ねた不思議な色合いの背面を見せてくれた。
そんな時、注意深く辺りを見回しながら1羽の鳥が、静かに歩いて藪の中から姿を現した。辺りがまだ薄暗くても、赤い嘴と足がとても良く目立つ。ヤンバルクイナだ・・・!
私が息を押し殺して待つと、なんとこのヤンバルクイナは私の見ている前で羽づくろいを始めた。朝露で湿った羽毛に櫛をかけるように丁寧に、嘴で何度もすく動作を繰り返した後、ほんの3秒間だけ顔を上げて私と目を合わせた。

それからしばらくして、朝の喧騒もだいぶ静かになった頃、素晴らしいサプライズが待っていた。
昨夜の深夜3時に寝て、今朝4時半に起きた私は早くも瞼が重くなり、うつらうつらと首を縦に振っていた。
すると突然、2羽のヤンバルクイナが道を挟む両側の藪から駆け出してきて互いに交差する位置でピタリと止まった後、空に向けて顔を上げ、何度もけたたましい鳴き声を上げたのだ!







【2011/06/24/沖縄本島 Okinawa Island,Japan/June 2011】