映画 ご(誤)鑑賞日記

映画は楽し♪ 何をどう見ようと見る人の自由だ! 愛あるご鑑賞日記です。

狩人と犬、最後の旅(2004年)

2015-02-08 | 【か】



 本物の狩人と、彼の飼う犬ぞり用の犬たちとの、厳しくも満たされた日々を追ったドキュメンタリー(というか、再現?)映画。

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 大分前にBS放送分を録画していたので、予備知識なく鑑賞。まあまあ面白かった。

 ノーマン・ウィンターというお方は、実際にロッキー山脈で狩人としての生活をされているらしい。まあ、制作から10年以上経っているので、現在も続けているのかは不明だけれど。

 自分でも「最後の狩人」と言っていたが、それくらい、もう、狩人として生活している人はほとんどいないんだろうなぁ。お仲間も作中には登場するけど、彼も「もう辞める」って言ってたし。

 狩人が減って、野生動物たちも減ったのだって。矛盾しているようだけれども、狩人たちが適量を「獲る」ことで、うまく生態系が保たれていたのだ、とノーマンは言っている。・・・まあ、そういう側面は確かにあるんだろうな。海からマグロが減ったのも、クジラの捕獲数が減ったから、という説もあるし。真偽は調べてないけど。

 とりわけ、冬の生活は厳しく、見ていてずーっとドキドキしっぱなし。ひたすら、氷上、犬ぞりを走らせて行くんだけれど、途中その氷が割れて、ノーマンは海に落ちちゃう。しかも、ノーマンを新米リーダー犬は置き去りにして走り去ってしまい(ま、結果的には戻ってくるんだけど)、まさに生活自体が命懸けそのものってこと。

 お仲間のところには「2、3日したらそっちに着くよ」と事前に連絡を入れ、実際、もの凄い大変な思いをしてお仲間の所に辿りつく。そして、今度は近道しようとお仲間に「止めとけ」と言われた厳しい道を敢えて選んで、またまた大変な思いをして2、3日かけて家に辿りつく。

 まぁ、正直なところ、自給自足の生活には憧れがある。自然の中で、必要な分だけ獲って育てて生きる、って、ある意味、もの凄く“人間的な”生き方のように思う。そんなこと出来ないことは前提だけれど、でも、憧れる。ま、私の想像では、もう少し穏やかな気候の土地で、だけど。

 犬たちがイイ。犬って、何であんなに一生懸命なんだろうか。もちろん、ノーマンの主人ぶりが良いからってのもあるだろうけど、犬って、ホント、24時間100%なんだよなぁ・・・。昔、飼っていた柴犬もそうだった。

 BSの「世界ネコ歩き」という番組をよく見るんだけど、ネコって、常に一生懸命って感じじゃないんだよなぁ。余裕が感じられるのよね、何となく。全力で何かをやるときってのは、自分がそれをしたいときか、必然性に迫られたとき。

 犬はもともと、人間によって訓練され利用される動物だから、根本的にネコとは違うけれど、やっぱり、ネコに感じられる余裕は、犬にはない。いっつも全力。だから、健気で可愛いのだけれど。

 もちろん、ネコの可愛さもまた格別で、そこに比較する意味なんかないのは承知の上だけど。

 ノーマンは、自然に生きる狩人とはいえ、別に自然崇拝者でもなく、人間社会を批判しているわけでもない。無計画な自然破壊には反対しているけれども、説教臭くない。彼も、彼の犬たちと同様、生きることに一生懸命なのだ。

 人間社会で文明を享受して生きている人たちだって、結局、置かれた所でそれなりに生きることに一生懸命。

 人間も、犬も、ネコも、野生動物も、詰まる所、生きとし生けるものすべからく、生きることに一生懸命なわけである。人間は、ちょっと、そのことに疑問を持つことがあるだけだ。

 、、、というようなことを、本作を見ながらぼんやりと考えていました。





動物だって、人間だって、みんな一生懸命生きているのさ。




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