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太平洋戦時下の広島県・呉市に住む北條周作の下へ嫁いできた18歳のすず。少しずつ日常に戦争が侵食してくる日々を、しなやかに生きる、すずと彼女の回りの人々の様子を描いた作品。
口コミで評判が広がり、大ヒットの様子。テアトル株もストップ高になったとか、、、。
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時々、精神科医の斎藤環氏のツイッターを覗きに行くのですが(私はツイッターはやっていませんけど)、そこで、ちょっと前から大盛り上がりしているのがこの作品の話題。あまり映画の感想をダラダラ書かない斎藤氏なのに、本作への入れ込みようが尋常じゃない、、、。ネットでの盛り上がりも凄いし、そんなに絶賛される映画とはどんな? と思い、あの『もののけ姫』以来、ウン十年ぶりに劇場へアニメを見に行きました。
いつものようにネタバレバレですので、あしからず。
◆何度も見たいかどうか。
結論から言うと、私は、そこまでハマれませんでした。すみません。
もちろん、良い映画だと思うし、多くの人が賞賛するのも分かる気がします。2時間以上あるのに、一瞬も退屈しなかったし、悲惨な状況でも笑いがあり、人間ドラマとしても秀逸。絵も、リアルさを過剰に追求していなくて、でも背景は細密、全体に繊細で美しい。ひねくれ者の私でも、ケチをつける気にはなりません。
私にとっての良い映画としての勝手な条件は、①もう一度見たいと強く思う、②分かりやすい、③2時間未満、なのですけれど、本作は、強いて言えば②だけ該当でしょうかねぇ、、、。
とはいえ、私の大好きな映画は、結構、この条件に当てはまらない、ってのもありまして……。『アンダーグラウンド』とか、『きっと、うまくいく』とか、『戦場のピアニスト』とか、どれも3時間近くありますし、ハネケとか、シュヴァンクマイエルとか、アルトマンとかの作品なんかは、分かりやすくないのも結構あります。
ただ、絶対外せないのは、やっぱり①なのですよねぇ。好きな映画ってのは、終わってエンドロールが流れているときに「もっかいアタマから見たい!!」と思って、禁断症状に襲われるのです。もう飽きるまで何百回でも見たい、と思ってしまう。前述の作品たちなどはどれももう、何度も何度も見ているわけです。もう、見ないと死ぬ!! くらいな感じなのです。、、、ちょっと大げさですが。
で、本作は、見終わってすぐに「もっかい見たい!」と思ったかというと、、、それはNoでした。なので、良い映画だとは思うけど、好きとは言えないってことですかね。
ただ、ネットの感想等を見ていると、やはり、何度も劇場に足を運んだと書いている方が結構いるので、きっと、私にとっての好きな映画と同じ感覚なんだと思います。
◆奥ゆかしい映画
分かりやすい、と書いたけれど、実は分かりにくいというか、どう理解すればよいのかしらん? と問い掛けられているようなところもあったように思います。
本作は、何事もあまり直截な描き方をしていないのですよね。ある意味、奥ゆかしい。
例えば、すずが遊郭に迷い込んだシーンでも、遊郭のゆの字も発せられないし、原爆のシーンも極めて間接的な描写です(ラストで一瞬直截描写がありますが)。
ここから先、ネタバレです。
何より、すずが右手を失う時限爆弾が破裂するシーンの描き方は、、、あれはどーなんでしょうか? 私は、結構グッときました。真っ黒な背景にピカピカと線描写のイラスト、それだけで何が起きたか想像させられるし、正直、恐ろしいとも感じました。
あれほど、絵を描くことが好きで、すずにとっては大事な自己表現だった描くことができなくなる、、、という展開に胸が苦しくなりました。なぜ、右手、、、。
本作は、そこから先がまた結構長い。ムリに左手で絵を描こうとかしない。といって、失くなった右手のことを殊更嘆くこともしない。
作者はどうしてこういう展開にしたのかな、、、と、ちょっと考えて、私なりに考えたこともあるのですが、それをここに書き散らすのは、もの凄く野暮な気がしますし、それこそ、見る人の想像に任せて幾通りもの解釈がなされれば良いことだと思います。
あと、引っ掛かったのは、哲くんですかねぇ。すずは、哲くんのことも確かに好きだったはずだと思います。もちろん、周作が最愛の人に違いないのですが。初恋とかそんなんじゃなくて、幼心に知らないうちに刻み込まれた存在。そういう人、1人くらいは誰にでもいるんじゃないのかなぁ。周作が、すずを哲くんと2人きりにしたのが、イマイチ意味が分かりませんでしたけど。
◆私は径子さんイチオシ!
見る前から、さんざん、のんさんのアフレコがスゴイ、と言われていたのでどんなんだろう、、、と思っていたのですが、確かに、良かったです。正直、あまちゃんのイメージが強くて、彼女の声の演技ってのがイマイチ想像できなかったのですが、実に表情豊かですねぇ。ビックリしました。すずさんのキャラによく合っていました。
まあでも、正直言うと、もうちょっと違う感じの声でも良かったような気もしました。特にどんな、というイメージがあるわけではないですが、ボーッとしたすずさんというイメージがのんさんの声だと前面に出ているけれど、すずさんて、強くてしたたかな女性だと感じましたので、そんな感じの声でもよかったんじゃないのかな、と。ボーっとしているようで打たれ強い、柳みたいな人。それが私が受けたすずさんの印象なので。
原作のすずさんは、どんな感じなんでしょうか。
あと、気になったのは義理のお姉さん、黒村径子さんかな。ああいう人は、すずさんと反対で、強そうでポッキリ行っちゃう脆い人なんだよね。私は径子さんの方が人としては好き。友達になるなら、断然径子さんだな。径子さんは、自由人で一見勝手気ままだけど、本当はすごく優しい人なんだよね。ああいう人、好きだわ~。
義父の円太郎さんもイイ味出してたし。というか、北條家の人たち、みんなイイ人ばっかよね。あんなこと、ちょっとあり得ないような気もしますけどね。……と、ケチをつけたところで、感想文は終わりです。
すずが哲くんに描いた絵、欲しい……。
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おおっご覧になったのですね!評判通り、佳い作品だったようですね。中途半端な俳優やタレントでの実写化よりも、すぐれたアニメのほうが心に沁みますね~。
わが町・呉市にも、君の名はみたいな聖地巡礼とか流行るでしょうか?今のところ、そんな兆しは感じられないのですが、そのうち?造船所を臨む景色とか、今でもきれいですよ~。
①は、滅多にないだけに、とても貴重ですよね~。最近個人的に最も映画鑑賞において重大なのは、③かも!集中力がない&頻尿なので(泣)。
お騒がせのんちゃん、いい仕事できてよかったね!本格的女優復帰も早く実現できたらいいですね。クドカンの大河ドラマに出してもらえたらいいですね。
ネット見ていると、呉に行ったという書き込み、結構見ます。記事にも書いた斎藤氏も行かれたご様子。
わたしも、6年前に広島行ったときは、呉にも足を伸ばしたかったのですが、日程的に難しく断念しました。惜しいことしました。
作品中の呉を始めとした景色はどれも息を呑む細密さで、もっとじっくり見せて〜〜、と思いました。
たけ子さんも是非ご覧くださいまし!!
私も3時間近くある映画は厳しいっす。
とか言いながら、今日また、「戦場のピアニスト」の2度目を午前十時の映画祭で見て来たんですけどね…