今回の温泉行脚のトリを務めた元湯夏油は北上駅から車で1時間近くかかる山深い所にあるが、泉源の上に湯船があるから泉質が素晴らしい。
湯を引くパイプが不要なので湯の鮮度が全く落ちずに流れ込むんだから凄い。
7つの湯が全て違う泉質というんだから驚いてしまうが、こんな温泉宿はそうざらにはないだろうよ。
俺が泊まった湯治棟の夏油館は相当に年季が入っていたが、そんな事はどうでも良い鮮度の湯と風呂の手入れの良さだった。
湯が良いという触れ込みの宿でも洗い場や湯船が汚れたりしてる所があるが、ここはしっかり清掃されていて気持ち良かった。
大湯という風呂が始まりで、あちこちにある白猿伝説(異説あり)の湯だが50度近くある激熱の湯だ。
到着して直ぐに入ってみたがあまりの熱さに足を入れて即抜く有様。
中には入れないがかかり湯はできたから暫くやって、20メートルほど離れた温湯の「疝気の湯」に入ったら温くていつまでも浸かっていられる。
先客の埼玉からのお兄によると大湯は瞬間的に入れるがとても浸かってはいられないと。
5月に来た時には浸かったが、外気温が低いお陰で夏はとても無理らしい。
翌朝早寝のせいで3時に目覚めてしまい明るくなった4時過ぎに入ってみた。
さすがに隣りの「疝気の湯」に30分浸かってから行ってみたら若干温い気がして飛び込んで肩まで浸かり即跳び出た。
とてもじゃないがじっくり浸かるなんて無理だろうと思ったら、2時間後にまた行ってみたら地元の爺様がいた。
かかり湯をしていたら、腰から下が赤いから浸かってるなと思ってたら跳び込んだよ。
数えてみたら何と1分近くも浸かったのには魂消てしまった。
農閑期に度々来てるらしく相当に体が馴れてるんだろうが凄い。
いるんだよなあこんな人間が。
まあ、おれは隣りの温湯でのんびり30分ほど浸かったが、湯船の上のまるで傘みたいに枝を広げた木に綺麗な声で鳴く小鳥が居続けてくれて最高。
鳥好きの人間には堪えられないだろうなと、山友達のk女史とT女史の顔が頭に浮かんだ。
大湯
成分表には泉温59.8度とあるぞ!
よく見ると一番下に馴染みのある姓名があるが親戚かな?
湯の透明さにビックリだが人が滅多に入らないから当然ではあるな、それにしても凄い透明度だ。
疝気の湯
傍を流れるのは夏油川だがイワナもいるだろうな
入浴目線で撮ってみた
気泡が上がってるのが見える
対岸にオオバギボウシが二株見える
緑の屋根・鳥の演奏付き
湯船が7つあるが着いた夜に女性専用の「滝の湯」を除いて全て入ってみたが、温湯は「疝気の湯」と「目の湯」で長湯でのんびりできるのが良い。
ちゃんと女性用の時間を作っているのが良いよな。
全ての風呂場に清掃時間があるのが当然ながら素晴らしい。
他の風呂の写真
白猿の湯(内湯)
小天狗の湯(内湯)
目の湯(外湯)
真湯(外湯)
女の字の右に書いてる文言が直球で良いよなあ
「露天風呂での水着、バスタオル等の使用は固くお断り致します 元湯夏油」
水着で入るなんてとてもじゃないがお断りだよな
屋根が雪で半分壊れているから来年は露天になってるかも
滝の湯(外湯)女性専用にて写真無し