福ちゃんの散歩道

コロナ禍で関空での遊びも卒業、栂地区ウオーキングコースを中心に近場の日々の散歩で何か見つけよう。🚶‍♂️🚶‍♂️

新事実! 「ダイヤモンド・プリンセス」はいまだ海の上で「新たな陽性者」 も‼️行先のない豪華客船がマニラ湾に集結の事態に‼️

2020-06-17 00:10:00 | 船のお話も面白い🛳⚓️🚢
2020年7月20日現在どこにいるのか?
横浜出港当時の行先だったマレーシアに
現在いる
マニラ港から移動している





マニラ湾の彷徨う豪華客船はエリア内に22隻

ダイヤモンドプリンセス号がいる

ダイヤモンドプリンセス
横浜出港時は目的地:マレーシアとなっていたが現在目的地PHMNL

横浜港出港時 目的地MY PKG マレーシアだった

しかし
南下していたダイヤモンドプリンセス号はマニラ沖で彷徨う


大阪南港にて





結局マニラ湾へ

その後の動きはない




週刊新潮 2020年6月18日号掲載

ダイヤモンド・プリンセス」はいまだ海の上で「新たな陽性者」 も


日本人がコロナ禍を“我が事”と捉えたのは、黒船ならぬ、
豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」での感染爆発によるものだった。
乗客全員が下船し、先月ようやく横浜港から出港したこのクルーズ船は、
しかし、なぜか未だに洋上を彷徨(さまよ)っているというのだ。
乗客・乗員に700名余りの感染者を出したダイヤモンド・プリンセスが、
3カ月以上にわたって停泊していた横浜港を旅立ったのは5月16日のこと。
一部報道では、船は“マレーシアに向かう”とされていた。
しかし、最近になって、一部の関係者にこんなSOSが寄せられたのである。
曰く
〈ダイヤモンド・プリンセスに乗って仕事をしていたが、
マレーシアに到着する前にフィリピンのマニラ沖で足止めされている。
いつになったら帰国できるのか全く分からない……〉

そこで本誌(「週刊新潮」)が取材を進めたところ、乗務員と“接触”することができた。

その証言によると、消毒・除染作業を終えたダイヤモンド・プリンセスは、
横浜港に停泊したまま、エンジニアによるメンテナンスに加え、
新たなマットレスやインテリアの積み込みなどが行われていたという。
 そして
5月16日にマレーシアに向けて出港することになったのです。
船に乗客はおらず、200名ほどの多国籍のスタッフだけが乗っている状態。
航海中は1日2回の検温をしながら、スタッフによるメンテナンスや清掃作業が続きました。
問題はそこからです。横浜港を離れておよそ1週間後に突然、
キャプテンから“一度、船を降りて待機してもらいたい。
営業が再開したら復帰してほしい”と言い渡されました」(乗務員)

そこは目的地のマレーシアではなく、大海原の真っ只中。スタッフたちが呆然とするのも頷ける話だ。

「運航会社としては、船の復旧作業を続けながらクルーズの早期再開を考えていたのだと思います。
ただ、世界的なコロナの感染拡大が全く収まらないことから、
作業を急がなくてもいいと判断したようでして……。
結局、ダイヤモンド・プリンセスの航行に必要な乗務員以外のスタッフは、
系列の運航会社が所有する客船へと移されることになりました」(同) 

下船許可が下りない

 別の客船に移ったものの、彼らは未だフィリピンのマニラ湾で停泊し続けているという。

「この船には他のクルーズ船を降ろされたスタッフも乗り合わせていて、
全員で2千人以上になる。クルーズ船の乗務員はフィリピン国籍が多いため、
まずマニラ湾を目指したのは分かるのですが、
長い間、ロックダウンを続けてきたフィリピンでは乗務員に対する下船許可もなかなか下りません。
そのせいで、同じように湾内での停泊を余儀なくされるクルーズ船はかなりの数にのぼります。
ようやく数日前にフィリピン人のスタッフが下船に向けてPCR検査を受けたのですが、
今度はそこで陽性者が出てしまった。
以降は私たちもそれぞれの部屋に隔離され、
食事の時以外はマスク着用を言い渡されています。
実は、マレーシアに向かうはずだったダイヤモンド・プリンセスも
マニラ湾に留め置かれたままになっているのです」(同)

ダイヤモンド・プリンセスの運営会社の日本オフィスは、
マレーシアに向けて出港したことは「事実」としながら、
マニラ湾に停泊している理由については、

「恐れ入りますが、詳細は公表しておりません」

と言うのみ。

疫禍の序章を告げた豪華客船は、クルーズを再開させることなく、未だ“停泊”を余儀なくされている。

行き場を失ったクルーズ船


余談
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マニラ湾には 長崎でクラスター発生の コスタ・アトランチカ 他 2隻も

セレーナ

ネオロマンチカ

長崎に寄港妊婦下船させたCOSTA VENEZIA は深圳へ向かったけど



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6月18日現在どこに居る

コスタアトランチカ   湾外

コスタネオロマンチカ  湾外

コスタセレーナ  湾内

コスタベネチア




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世界海上労働者の1/4弱 フィリピン人に支えられていると言われるがその背景は

労働人口が豊富で英語堪能な人材に恵まれたフィリピンは、世界有数の船員供給国である。
そのフィリピンで、日本の海運会社が現地パートナーと共同で船員を養成する大学を運営し、
人材育成と雇用創出に貢献している。
豊富な労働力や高い英語力に強みを持つフィリピンは、
世界の現場で活用するグローバル人材の供給国としての期待が高まる。

世界の海運業とフィリピン経済に貢献するフィリピン人船員

世界の商船で働く船員約120万人のうち、フィリピン人は約23万人と最多である。
日本の商船業界でも事情は同様で、日系商船会社の乗務員約5万6,000人の7割以上をフィリピン人が占める。
また、フィリピンの重要な外貨収入源である海外就業者からの送金は、
2018年に289億4,311万ドルに達したが、
このうち約2割(61億3,951万ドル)は船員や客船サービススタッフなど海上労働者によるものだ。
海上労働者の就業先内訳を送金額ベースで見ると、
米国が約38%で突出し、以下、シンガポール(10%)、ドイツ(9%)、日本(7%)、オランダ(4%)と続く。

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日刊まにら新聞編集長 石山 永一郎

 ダイヤモンド・プリンセス号への注目によって、世界を巡る船の多くは、今やエリート・フィリピン人が動かしているという事実があらためて知らしめられたともいえる。

 その需要は年々高まる一方で、フィリピン国内には船員養成学校が多数ある。かつてフィリピンで船員は、貧困層の仕事とみられてきたが、現在は給与水準が上がり、中間層から富裕層の安定した仕事とみなされるようにもなっている。

 家族持ちの船員は、半年、1年と家族と別れて暮らすことを強いられるが、その給与水準はフィリピン国内の他の仕事より10倍以上高く、海外出稼ぎ者の中でもエリート層に属する。

 その最大の理由は、フィリピン人の平均的英語力が高く、英語が共通語となっている海上交信や操舵技術の習得が早いためだろう。日本と同様に海に囲まれた国土に暮らし、海洋に親和性を持っていることも理由の一つと思われる。

 約4千隻の外航商船を持つ海運国・日本の外航船員数は1970年代には約6万人いたが、現在は2千人ほどまでに減っているのに対し、フィリピン人船員数は増え続けている。

 この数は航海士、機関士ら船の操舵(そうだ)に関わる船員の数で、クルーズ船など客船のサービス要員として世界の海で働くフィリピン人はさらに約10万人いる。

 日本船主協会によると、世界の商船で船員として働く人は約120万人。うち、国・地域別ではフィリピン人の約23万人が最も多く、2番目に多いインドネシア人と中国人の約8万人を大きく引き離している。

 フィリピン政府も米国などにならい、同船の自国民を帰国させるため、23日にチャーター便を派遣することを決めたが、人数が多いため、帰国後の一時隔離施設をどこにするかなどをめぐり、省庁間の調整がなお続いている。フィリピン政府は、感染地からの帰国者全員を帰国後2週間施設に隔離する方針をとっている。

 同胞の数が多いため、フィリピンの新聞やテレビも連日、ダイヤモンド・プリンセスに関する報道が続いている。フィリピン保健省の2月19日までの発表では、フィリピン人のうち41人の感染が確認され、日本の病院で手当てを受けているという。

横浜港に停泊中で新型コロナウイルスの感染が広がっているクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗員乗客約3700人のうち、538人がフィリピン人だった。うち乗客は7人だけで残り531人は船員のほか船内の清掃係、ウエートレスなどのサービス・スタッフだ。

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世界を制覇したフィリピン人船員







船の排ガス規制と対策、NOx、SOxとは?

2020-06-08 00:10:00 | 船のお話も面白い🛳⚓️🚢

⬆️

船の排ガス規制と対策、NOx、SOxとは?

船の排ガスには大気汚染物質が含まれる

多くの船は重油を燃料として動いています。自動車に使われるガソリンよりも精製度の低い、ドロドロした油です。
この重油を船内で加熱して不純物を取り除いた後エンジンで燃焼させるのですが、その際に排気ガスが出ます。

この排気ガスには、
二酸化炭素CO2や、
NO, NO2などの窒素酸化物NOxノックス
SO, SO2などの硫黄酸化物SOxソックスが含まれており、
それぞれ次のような悪影響があるといわれています。

                    ⚫︎ CO2 → 地球温暖化の原因になる
              ⚫︎ NOx → のど、器官、肺などに悪影響をおよぼす
              ⚫︎ SOx → 酸性雨や、ぜんそく・気管支炎などの原因になる

国際条約による厳しい排ガス規制

そのため、国際条約によって排ガス規制が定められています。
具体的には、海洋汚染防止を目的とした条約、
MARPOLマルポール条約の付属書Ⅵ(6) 「船舶からの大気汚染の防止」にて、
エンジンの規制や燃料油の規制などが定められています。
年々厳しいものになっており、船はなるべく汚染物質を出さないように運転したり、
排ガスを後処理してから放出したりと、対応を迫られています。


※2020年1月からはSOx規制の強化が始まり、
硫黄濃度の低い燃料油に変更するか排ガスからSOxを除去するスクラバーという
設備を搭載するかが迫られています。
→『船の排ガスSOxを減らす設備、スクラバーとは 』

重油を燃やすとCO2、NOx、SOxが出る理由

さて、重油を燃やすとなぜCO2やNOx、SOxが出るのでしょうか。重油の成分に注目してみましょう
重油の成分は主に炭化水素(CnH2n、CnH2n+2など)で、
0.1~3.5%くらいの硫黄成分(S)のほか、窒素成分(N)などの無機化合物も含まれています。


CO2が出る理由
重油の主な成分である炭化水素が燃えると、炭素成分(C)に空気中の酸素が結合してCO2となります。



NOxが出る理由
窒素成分(N)が燃えると、
空気中の酸素(O)と結合してNOやNO2などの窒素酸化物ができます。
これを通称NOxと表し、ノックスと読みます。

窒素成分については、重油に含まれている窒素と自然界の空気に含まれている窒素があります。

重油に含まれている窒素が燃えてNOxとなったものをFuelフューエル NOx
自然界の空気中の窒素が高温条件下で酸化反応を起こしてNOxとなったものを
Thermalサーマル NOxと言います。

NOxに関しては2種類の要因があるわけですね


SOxが出る理由
重油に0.1~3.5%含まれる硫黄成分(S)が燃え、
空気中の酸素(O)と結合してSOやSO2などの硫黄酸化物ができます。
これを通称SOxと表し、ソックスと読みます。


CO2、NOx、SOxを減らす船の対策
重油の主な成分である炭化水素を燃やすとどうしてもCO2は出てしまうため、
燃料に重油を使うかぎりこれを0にすることはできません。
したがって、なるべく少ない重油で運航できるように
船の燃費を上げる対策等が取られます。

具体的には、CO2を減らす対策

❶エンジンの排熱をうまく利用する
❷プロペラ効率を上げる
❸摩擦抵抗を減らせる塗料を使う
❹造波抵抗の少ない船型にする

などの対策が取られています。
 →『船が進むのを妨げる3つの抵抗とその対策法』

または、いっそ燃料に重油を使うのをやめてLNG(天然ガス)燃料の船をつくる、
といった方法もあります。

NOxを減らす対策
NOxが発生する要因は上で述べたように、
重油中の窒素と空気中の窒素の2パターンありました。

重油中の窒素が反応して発生するFuel NOxについては、
・燃料中の窒素成分が少ない、より上質な燃料に変更する(A重油など) などの対策が

空気中の窒素が高温反応して発生するThermal NOxについては、
                   ・低速燃焼方式のエンジンを使用する
・なるべく低負荷運転をする(過剰に負荷をかけないようにする)
                                  ・エンジンの燃焼室の温度を必要以上に高めないようにする(排ガスを再循環させる、EGR)
などの対策がとられます。

また、これらのような”NOxをなるべく発生させない”対策のほかに、
“発生してしまった排ガスからNOxを除去する”対策もあります。
SCR(Selective Catalytic Reduction)という設備を用いてNOxを還元し
N2(空気中に存在する窒素)に戻してあげるしくみです。
くわしくはこちら『船の排ガスNOxを減らす設備、SCRとEGRの仕組み 』

SOxを減らす対策
SOxの原因は燃料に含まれる硫黄成分でしたので、
対策としては燃料の改善と発生してしまった排ガスからSOxを除去する方法の大きく2つが挙げられます。


燃料の改善については、
❶硫黄(S)成分濃度の少ない軽油相当の燃料 ”マリンガスオイル”(MGO : Marine Gas Oil)に切り替える
❷硫黄(S)成分濃度が国際条約の規制値であるMAX0.5%を満たした新燃料 ”適合油”に切り替える
❸いっそLNG燃料の船にする
ことが挙げられます。

発生した排ガスからSOxを除去する対策については、
・SOxスクラバーと呼ばれる脱硫装置を使って排ガスからSOxを除去する

くわしくはこちら『船の排ガスSOxを減らす設備、スクラバーとは』

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船も電動化の時代、EV船の開発
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排ガス規制強化による今後の課題
このように排ガス規制にともなって様々な対策が考えられ実践もされていますが、
変更が生じると必ず不都合・課題も出てきます。

燃料を変更することについての課題は、
❶MGOや適合油はこれまでの重油よりも割高な燃料になるため、採算が厳しくなる
❷よりクリーンなLNG燃料やバイオ燃料については、港側の設備がまだ十分整っているとはいえない
❸2回目以降の燃料油の補充で、エンジントラブルが出てくる可能性がある
など


排ガス処理装置・設備を導入することについての課題は、
❶新たに搭載される装置が多く、乗組員のオペレーションが増える
❷各装置のメンテナンス費用が心配
❸船のトラブルが起きたとき、原因がこれらの装置なのか船の問題なのか判断しにくい
など

の課題が見込まれています。

トラブルを都度解決しながら何か月、何年も運航し、船の新常識ができていくのでしょうね。


以上 船のお話より
















日本から船が消えることはない & どうして輸送は船ばかり❗️

2020-06-06 00:10:00 | 船のお話も面白い🛳⚓️🚢
ズブの素人の話ですけど

日本から船が消えることはない
日本にとって船は、今もこれからも必要不可欠なものです。

なぜなら、私たちが生活する上で必要な輸出入貨物のうちのほとんどが
船で運ばれているからです。(重量ベース

日本は海で囲まれた島国です。

他の国と貿易をするには船で運ぶか、飛行機で運ぶかの2択しかありませんよね。
その内訳はなんと99.7%が船、残りの0.3%が飛行機なのです。



船がないと私たちは豊かに生活できず、日本経済も止まってしまうのです。

なぜほとんどが船で運ばれるのかについては、こちらの記事もご参照ください。
どうして輸送は船ばかり





どうして輸送は船ばかり
日本の海外貿易物量の99%以上は船で運ばれており、飛行機の割合は1%もありません。

国内に到着してからも、41.9%が船、残りの58.1%はトラックや鉄道で運んでいます。

理由は、船が地球上でもっとも効率の良い輸送機関だからです。

効率が良い ⇒ 省エネルギーで1度にたくさん運べる  ということです。

みなさんは自分の体重(自重)の何倍の重さの荷物まで運べますか?

例えば
ジャンボ機なら、自重186トンに対して215トンくらい荷物を運べるので、約1.2倍ですね。
トラックなら、自重約9トンに対して16トンくらい運べるので 約1.8倍。
それに対し、船は、自重1万トンのサイズだとしても7万トンは運べるので 
自重の約7倍は運ぶことができます。

トラックのような車両は、支えている足が4点なので、
飛行機よりは自重に対する運搬能力がすこしは高くなります。
飛行機は、離陸・着陸時、自分の体を支えている足が3点しかないので限度があります。
それらに比べて船は、大きな海が1つの船の底面をつつみこむように浮力で支えているため、
自分の体重の何倍もの荷物を運ぶことができるのですね。

昔も今も、最も運搬効率が良いのは船なので、輸送の大部分を船便が占めているのです。










船酔いのしくみと対策・・&・・船の真水はどう作る?

2020-06-05 00:10:00 | 船のお話も面白い🛳⚓️🚢

船に素人・・・チョットネットで

ふだん船に乗りなれていない人が船に乗ろうとするとき、船酔いしないかが心配になりますよね。
しかし船酔いのしくみや船の特徴を理解していれば、それほど怖くありません。

船酔いのしくみ

船酔いは、
耳が感知する体にかかる加速度情報と、
目が感知する視覚情報が合っておらず、
脳が錯乱するのがきっかけです。

一定速度で動いていても特にストレスは感じませんが、
どんどん速くなったり遅くなったりという動き、”加速度”が気持ち悪くさせるのです。
耳はジャイロのように直線運動や回転運動を検知する役割を持っています。
特に5~6秒程度の上下方向の加速度を検知したときに気持ち悪くなるようです。
この状態に、視覚からの情報(=身の回りは動いていない)が加わると脳は一気に混乱し、船酔いします。


船酔いの対策
❶船の中央より少し後ろ側に乗る
❷目を閉じるか、外に出る
❸あらかじめ酔い止め薬を飲んでおく

1.船の中央より少し後ろ側に乗る
波の高さや周期にもよりますが、
船は一般的に真ん中より少し後ろあたりが酔いにくいという実験データがあります。
したがって、座席を選ぶ際などはなるべく真ん中より少し後ろを選びましょう。
感覚でわかると思いますが、最も酔いやすいのは船の先端から前方にかけてです。
(船尾も場合によっては酔いやすいですし、オイルの匂いがすると気持ち悪くなる場合があるので注意)



2.目を閉じるか、外に出る
船酔いの原因は、
耳からの加速度情報と、目からの視覚情報が一致していないことでした。
なので、目からの視覚情報を遮ってしまうのが1つの手です。
またはデッキに出て視野を広く持ち、船全体の動きを目で見ることによって、
見た目と体の動きを一致させるのも効果的です。

3.あらかじめ酔い止め薬を飲んでおく
それでも小さな漁船など激しい揺れの場合は耐えられなかったり、
精神的にもつらくなりますね。
精神的つらさは船酔いにさらに悪影響を及ぼすと言われています。
そういったことが予想される場合は、あらかじめ酔い止め薬を飲んでおきましょう。
個人的経験では、センパア(ドリンクタイプ)が最強でしたし、飲んだことで精神的にも安心できました。

”慣れ”は存在する
船酔いの実験では、大きな船体運動が2日もつづけば、
船酔率(MSI: Motion Sickness Incidence)は一気に減少することがわかっています。
つまり、”慣れ”は存在するということです。
船の仕事につきたいけれど船酔いが心配、という人は少しは気が軽くなるでしょうか。
船乗りさんの中には、海に慣れすぎて陸にあがったときに揺れの余韻が体に残っており、
逆に”陸酔い”する人も多くいます。





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船の生活水・飲み水が海水から作られる、その仕組みとは?


船内で水を飲む、料理をする、シャワーを浴びる、お皿を洗う、トイレを流す、衣類を洗濯する・・・
毎日大量の水が必要となりますが、これらはどこから調達するのでしょう。
着岸した際に港から調達する方法もありますが、
大部分は「造水装置(Fresh Water Generator)」と呼ばれる機械で海水から作っています。
海水から清水(せいすい, きれいな水のこと)を作る仕組みには大きく2つあります。
蒸発法逆浸透法です。

蒸発法
海水を蒸発させ、その蒸気を集めて冷却すれば清水を取り出せる、というシンプルな仕組みです。
(いわゆる”蒸留”です)蒸発させる際の熱はエンジンの冷却水を利用します。
エンジンの冷却のために使われた水は排熱を含んでおり、高温状態だからです。
しかし、高温といっても実際は70℃ほどで水を蒸発させるには至りません。
そこで、気化を行うタンク内を真空状態にして大気圧を下げてあげるのです。
すると沸点も下がるため低温で水が蒸発します。
「富士山の頂上では水が早く(82℃で)沸く」のと同じ原理ですね。
濃縮した海水は再び海へ放出されます。取り出した清水はそのまま生活用水や雑用水として使われます。
飲み水にする場合は、この清水にミネラル成分を加えて殺菌装置にかけます。
※ミネラル成分を加えないと、まずくてとても飲めない状態です。
普段飲んでいるお水に感謝・・・☆ですね。


逆浸透法

蒸発法に比べて、こちらのほうが高価なシステムとなるため、
通常の商船においては蒸発法のほうが主流ですが、
毎日大量の水を必要とする客船やフェリーなどでは逆浸透法が用いられることが多いです。
逆浸透膜(Reverse Osmosis, 通称RO)という特殊なフィルターを使って、
海水の塩分や細菌を除去する方法です。
このフィルターは水は通しますが塩分や細菌は通さないという性質をもっており、
海水に圧力をかけてこのフィルターに通し、真水だけを取り出します。
濾過と言ってしまうと、なんだか穴が大きいのではないか、
穴から他の物質も漏れて通るのでは、と思ってしまいますが、
実際は穴とは言えないほど非常に小さい開口部で、
水に溶けていた化学物質でさえ取り除くことができます。


海水から作っているとはいえ、コストのかかる高価な水となっていますので、
船内ではなるべく節水にこころがけたいものです。

使ったあとの水はどうなるの?⇒『船の汚水(下水)はどう処理している?』こちらの記事もどうぞ: