ANA、中部でもA380遊覧飛行 倍率5倍、関空と同率
全日本空輸(ANA/NH)は4月24日、中部空港(セントレア)発着で総2階建ての超大型機エアバスA380型機「FLYING HONU(フライング・ホヌ)」による遊覧飛行を初開催した。愛知県に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大抑制策を講じる「まん延防止等重点措置」が適用されたことで開催が危ぶまれたが、報道機関による取材をANAとしては受け入れないなどの対策を講じて開かれた。中部は2日間の開催で、25日も実施する。A380の拠点である成田空港以外での遊覧飛行は、17-18日開催の関西空港に続き2カ所目となった。 【ANA A380のファーストクラス】 機材は現在2機あるA380のうち、青色の初号機(登録記号JA381A)を使用した。NH2030便として中部を午前11時48分に出発して午後0時14分に離陸。午後3時50分に着陸し、午後3時58分に戻った。 参加者は252人(幼児4人含む)で、乗員は23人(パイロット2人、客室乗務員21人)。抽選倍率は約5倍で、関空と同じだった。 約3時間半のフライトは中部の滑走路(RWY18)から離陸後、伊勢湾を旋回して愛知県弥富市に入り、名古屋市中村区、県営名古屋空港上空、長野県松本市の上高地付近、富山市、若狭湾、京都府北部の宮津市、鳥取市、島根県松江市、山口県下関市、福岡空港上空から有明海、鹿児島市、奄美群島の徳之島まで南下。喜界島沖上空から北上して紀伊半島、三重県津市、桑名市を経て、再び弥富市を通り中部へ戻った。 ANAのA380の座席数は4クラス520席で、ファーストクラスが8席、ビジネスクラスが56席、プレミアムエコノミーが73席、エコノミーが383席。中部発着の1人あたりの旅行代金は、ファーストクラス席が11万2000円、ビジネスクラス席が窓側7万3000円、通路側6万8000円、プレミアムエコノミー席が窓側5万4000円、通路側4万9000円、エコノミークラス席が窓側4万9000円、窓側(翼の上)4万7000円、通路側4万4000円で、関空と同額だった。