【難読漢字】「反芻」って読めますか?
間違えると恥ずかしい
間違えると恥ずかしい
突然ですが
「反芻」という漢字、
読めますか?
ある事柄について、
繰り返しよく考えることを意味します。
気になる正解は...
正解は「はんすう」でした!
わかりましたか?
現代ビジネス編集部
反芻(はん-すう)
〘名〙
① 一度のみこんだ食物を、しばらくたってからふたたび口腔にもどしてかみ、再びのみこむこと。植物性食物を常食とする哺乳類のうち、胃が複雑に区分された反芻胃をもつ反芻類(ウシ・シカなど)でみられる。
※途上(1932)〈嘉村礒多〉「嚥み込んだ食べものを口に出して反芻する見苦しい男の癖に」
② 繰り返して、よく味わったり、考えたりすること。
※遣唐船(1936)〈高木卓〉五「盛唐の栄華を楽しく反芻(ハンスウ)しつつ」
出典: 精選版 日本国語大辞典(小学館)
ID: ↑パーツ内本文:256文字
辞書の記述にあるように、「反芻」は、もともとは牛や鹿に代表される(羊やキリンなども)「反芻類」に属する草食動物の消化の様式を表す言葉でした。
それが転じて、動物が食べたものを「反芻」するように、物事を「繰り返し」考えるという意味で使われるようになったわけです。
ID: ↑パーツ内本文:131文字
「反芻」の語源は?
「物事を繰り返し考える」という意味の「反芻」は、前述の通り草食動物の消化のしかたが語源です。
「反芻類」に属する動物は、消化器官が独自の発達を遂げた結果複数の胃を用いて長い時間をかけて昇華をするというしくみを得ました。一度飲み込んだエサである植物を前胃と呼ばれる手前にある胃で分解・発酵(微生物が介在します)させたのち、口に戻して咀嚼(そしゃく。噛むこと)して、その際に分泌される唾液と混ぜ、再度飲み込んで奥の方の胃に送るというプロセスで食べたものから栄養素を取り込んでいるのです。
「咀嚼」という言葉も本来の意味から転じて「よく考えて理解する」という意味がありますから、動物が何度も食物を咀嚼するように物事を繰り返し考えるという意味が生じたと考えられます。
草食動物の消化の過程である「咀嚼」と「反芻」がどちらも「考える」ことに関連する語として使用されているのは興味深いですね。