プレイバックシーン
2018年
何故MD-11は旅客機から消えたのか?
貨物機への転用
MD-11 3発機が旅客機マーケットで敗退
ボーイングに吸収され3発機MD-11も製造中止の運命に!
旅客機から貨物機への転用で、
FeDex・UP・ルフトハンザcargo などで余生をしっかり活躍している
関空飛来では
FeDEx は、ほぼ毎日見ることができるがUPSは時折だ、
ルフトハンザcargoは到着が夕刻でタイミング次第だ
✳️MD-11はcargo に転用されている。旅客機としては幕引き。
FedEx. MD-11.
UPS. MD-11
★ダグラス社DC-10 3発ワイドボディ旅客機が退役を迎え、
ダグラス社はDC-10をベースに開発したD-11は超長距離機へと性格を変えてしまい、
予定の性能を発揮出来ず不評だった。
そこでこれらの後継機争いはエアバスA330とボーイング777の一騎打ちの構図となった。
ダグラス社のDC-11の1本足戦略では勝てるはずもなくボーイングに吸収される。
✳️最も不人気の4発機 エアバス A340 今では、滅多に見かける事がない。
●A340-200 チャーター機
エア−・レジャー
アルファ・スター
●A340-300 過去飛来 したものだけど、
現在ではフィリピン航空が忘れた頃に飛来する。
ルフトハンザ
FINNAIR
フィリピン航空
キャセイ航空
エア・タヒチ・ヌイ
★A330搭載エンジンを4発搭載したA340を超長距離向けに売り分けていたが、
双発機での超長距離が飛ばせるならば、その方が経済的である。
そこでA340への発注も激減しついに2011年生産終了した。
これを補う以上にA330が好調に推移した。
✳️ジャンボ機の行方
ボーイング747の独壇場の一人勝ち時代が30年以上も続いたが、
エアバス社のA380の巨人機ライバル出現して超大型機の対決構図となった。
しかし、双発機の超長距離飛行が可能になった昨今、大きい事が良いことではなくなった。
ボーイングの747-8 新鋭4発機の旅客機受注は芳しくなく貨物機受注の方が多いが、
ジャンボの受注次第では将来生産をどうするか?
エアバスA380もエミレーツ航空の発注で息をついているがこの巨人機もどうなるのかなぁ?
双発機の性能が格段に向上しているので4発機を駆逐する日が遠くないかもしれない??
関空で旅客機のジャンボ定期運行はルフトハンザ1社。
時折飛来するのは機材繰りで飛来する。貨物機の飛来の方が多い。(夜間も)
ルフトハンザ
チャイナエアライン cargo
cargolux
●3〜4発機は何故消えたか?
★エンジンの信頼性向上が追いやった
双発機に課せられた運行上の制約
飛行機は、飛行中にエンジンが1発故障しても、
残るエンジンで飛び続ける事が出来るように作らなくてはならない。
だからエンジンは2発(2基)装備している。このような飛行機を双発機という。
エンジンが1発故障しても飛べるとはいえ、双発機で残るエンジン1発だけとなっては後がない。
だから双発機の運航には、
エンジン1発で60分以内に着陸できる場所があるところしか飛ばす事が出来ないという制約がある。
例えば、途中何もない片道3時間の洋上ルートでは、
中間地点でエンジンが故障すると1時間では出発地にも目的地にも着けない。
陸上でも飛行場のない僻地では洋上と同じだ。
その様な路線には双発機を飛ばす事ができないから、3発機か4発機を飛ばすしかない。
又、双発機は、故障に備えてかなり強力なエンジンを装備する必要がある。
エンジンが1発故障すると全推力の半分が失われてしまうから、
残る1発で2発分の推力を発生しなくてはならない。
つまり、それぞれのエンジンは通常必要な推力より2倍も強力にしなければならない。
しかし、4発機ならば、エンジンが1発故障して失われる推力は全体の4分の1。
残る3発のエンジンで負担すればいいのだから、あまり無駄がない。
エンジンの信頼性向上で勢力に変化
こうした双発機と4発機の性格を示す例が、エアバス A330とA340だ。
エアバスはエンジンの数以外はほぼ同じというA330(双発機)とA340(4発機)を開発し、
A330を中・長距離路線用の、A340は超長距離路線用として開発した。
ここで面白いのは、エンジンの数は違っても合計推力はほぼ同じという事だ。
むしろ4発のA340の方が小さいということだ。
それでもA330がより重い機体を遠くまで飛ばせるというのが4発機のお得感・特徴である。
ところが現実には、A330はの方がずっと経済性が高かった。
エンジンの数が多くなるほど機体は複雑になって重くなるし機体価格も高くなる。
整備の手間・費用も増えるし、エンジンが多いだけ燃料消費も増える。
強力なエンジンを装備しているA330も、普段はそれほど大きな推力を要しないから燃料消費量は多くない。
実は旅客機では、エンジンの数が少ないほど経済的なのだ。
だから航空会社は、双発機をもっと多くの路線でとばしたい。
そこで問題となったのは、肩発時に1時間までしか飛べないという規制だ。
実際にエンジンの信頼性は極めて高くなっており、統計的にも双発機の方が危険という事はない。
そこでFAA(米)やEASA(欧)を中心とした航空当局は、通常よりもさらに厳しい整備を行うなど、
いくつかの条件を満たせば肩発時の飛行時間を延長できる様にした。
これを『双発機による長距離進出運航』というが、ETOPS(イートップス)と呼ぶ。
ETOPSは、肩発での飛行時間を120分まで認めるETOPS120からスタートしたが、
安全な運航実績が積み重なるにつれて180分や207分までのフライトを認められるようになった。
こうなると双発機で運航できない路線は殆どなくなり、経済性の低い3発機や4発機は競争力を失った。
これが殆どの3発機や4発機が姿を消した理由である。
なお、現在認められている最長のETOPSは、エアバスA350XWBに認可された370分だ。
✳️機体サイズが同規模の 3発機 MD-11. と 双発機777 双発機は1発停止時に残り1発で飛ばなければならない為、強力なエンジンを搭載している。MD-11 に比べて777のエンジンはかなり大きいのがわかるだろう。
MD-11
772
なるほどね〜
以上