【難読漢字】「柴島」って読めますか?
突然ですが
「柴島」という漢字
読めますか?
大阪にある難読地名の一つです
正解は「くにじま」でした!
わかりましたか?
柴島(くにじま): 大阪府大阪市東淀川区柴島
・ 当地は往古の茎の渡りにあたり、茎島の名で呼ばれ後に茎を柴(くに)と訛ったと伝えるが、また俗伝には、柴薪に利用される茎が多生したことから茎島とも称し、後に略して柴島となったとも、柴に乗った神体が当地に漂着したことから柴島と称したともいう。【出典】
・ 柴島荘(くにじましょう): 平安時代から戦国時代にかけて、摂津国西成郡にあった荘園で、「国島」ともかき「くぬしま」とも読んだ。
放出、杭全と並ぶ大阪難読地名の一つ「柴島」の由来です。
「柴」をなぜ「クニ」と読むのか?…どの文献にも明解がありません。ところが私は分かったのです。酒好きな私が深酒しつつ、ぼ~っと、「柴」の字を見つめ「そうや!」と。柴の字を上下に分解すれば、「此の木」。地名辞典によると「柴島」は平安時代からの地名で、クニキ島(クニキ=雑木、炭の原料)と呼ばれ、檞島や国木島、茎島などの表記もありました。そう!クニキに音が近い、「柴(コノキ)」の一文字で当てたのです。音は長い歳月で「キ」が省略され、クニキシマ→クニシマに。与謝蕪村生誕地で有名な都島区毛馬も、芦が茂り芦を髪の毛にたとえ「毛島」が元、島に志馬を当て、「毛志馬」に、さらに「志」が取れ縮まり「毛馬」に変化しました。
この推論のヒントは1993年東京昭島市であった、我が子に「悪魔」と名付けた騒動です。役所とすったもんだの末「亜駆」で決着。しかし、この名にまだ親の「こだわり」が!?…「駆」を左右に分解し、右から読めば「亜区馬」!えげつないですね。低俗な話と違い高尚な話を。松尾芭蕉の弟子の作品「此木戸や錠のさゝれて冬の月」(農家の納屋が閉じられる頃はもう冬)の「此木」が印刷でつまり、「柴」と読め「この木戸と柴戸(柴でできた貧相な戸)」では、全く意味が違うと、刷り直しを命じた話も残ります。
また、「紫」を分解すれば「此糸」で紫式部のあだ名や「紫」のしゃれ言葉、平安時代には「此木は何の木=柴、此糸は何の色=紫」という言葉遊びもありました。他にも枚方宿場町にある古い屋敷が木南家、楠木家の末裔で、敵からの防御のため、楠を分解し木南に。吹田市役所横を流れる糸田川も「細川」の、山形県寒河江市柴橋には「此の木橋」が架かります。切りないですね。私の説が毎日新聞連載「わが町にも歴史あり」に載りましたが、異論もなく正論とさせて頂きます。