呑んベエSTING

ロック、やきとん、丼、ERをこよなく愛するオヤジのたわ言

僕の好きな人

2008-10-08 23:43:05 | ロック
  はるきちさん、2度目のご結婚お目出度うございます!



僕の好きな人

作詞:田島浩二/作曲:山本はるきち

肩越しに振り返る 君の瞳に
魅せられて始まった 僕の憧れ

その気持ち 覚られぬよう 裏腹に振舞えど

やがて色めく 艶やかさ 日に日にこの僕を悩ませる
あえて言葉にするならば 「憧れ」が「焦れ」に名を変える


ストーブで 曇り出す 窓を使って
届かないラブレター 書いてみたけど

ときめいて 時間忘れて 気がつけば 明けている

やがて溢れる この想い 君の話声が眩しくて
あえて言葉にするならば 後ろめたいほどに身を焦がす

  「実らぬ恋だよ」と 他人は噂をする (かまわない)
  「いいひとがいるわ」と (信じない) 友達は話す

やがて色めく 艶やかさ 日に日にこの僕を悩ませる
あえて言葉にするならば 「憧れ」が「焦れ」に名を変える

やがて溢れる この想い 君の話声が眩しくて
あえて言葉にするならば 後ろめたいほどに身を焦がす





金木犀(キンモクセイ)

2008-10-08 23:19:22 | 呑んだり喰ったり語ったり
この時期、街を歩いていると甘い花の香りが漂っている。

金木犀の香りだ。

今日は雨だったので香らなかったが、昨日はかなり香った。


金木犀の香りは13年前のこの季節を想いださせる。

当時、なかなか子供が出来なくて寂しさを埋めるために今も住んでいる小さなマンションを買った。
オレは音楽製作会社にいて、平日は終電か深夜2時以降の帰りで朝は起きるとカミサンは仕事に出ていてもういなかった。
週末はイベントやコンサートのリハーサルや本番でほとんど休めやしない。

会社の社長が広げてくる風呂敷を畳むべく、プロデューサーという立場でアーティストやミュージシャンの言う金のかかることはことごとく拒否する。
当然、現場では総スカンされる。
人から嫌われるのが辛い自分にとって針のむしろ状態で苦しい日々だった。

そんな秋の日、ポッカリ何も予定の無い休日があった。
もう家に閉じこもって1日何もしたくない気分だったのだけど、
あまりのポカポカ陽気にカミサンと近所に散歩に出た。

家の近くの遊歩道をほんの短い距離歩いた。
金木犀の香りが漂ってきた。

金木犀と沈丁花(ジンチョウゲ)の違いもわからなかったのだが、
カミサンが秋は金木犀で春は沈丁花だと教えてくれた。

短い時間だったけど、凄く癒されたんだ。

イベントやコンサートの仕事は目が回るぐらい忙しくて、
そして儲からない。

でも終わって、自分の思う通りに行ったなと思う瞬間、何とも言えない充実感がある。
これは当事者ではなく一歩引いた立場で関わったものでしか味わえない快感かも知れない。

静かにコブシを握りしめる瞬間だ。

鏡で自分の顔を見ると目だけギョロギョロして、
そしてギラギラしていた荒んだ気持ちを、
新築マンションの近くをカミサンと散歩して金木犀の香りを嗅ぐことで和らぐことができたのです。

翌年の同じ季節には、念願かなってやっと生んでくれた娘を抱いて同じ遊歩道を家族で歩くことになろうとは思いもしないことでした。

半年後、ヤクザな仕事も辞めて堅気の会社に就職しました。

辛かった日々を、
人生の岐路を、
想いださせてくれるこの季節の金木犀の香りです。