呑んベエSTING

ロック、やきとん、丼、ERをこよなく愛するオヤジのたわ言

坂の上の雲

2009-12-27 11:05:54 | 呑んだり喰ったり語ったり
もう、先週、先々週は呑んでばかり・・・
イヤになるほど呑んでばかり。

なので、ブログネタがまったくないので、
今年のドラマ視聴率ナンバーワンを獲得しながら、
尻切れトンボ状態で終了した今年の大河ドラマ
「天地人」のあと番組として年内中オンエアされる
「坂の上の雲」
につて語ろうかな。

オレ、歴史オタクだし~

中一の娘も仕込んで「歴女」にしちゃった♪
学校の社会の好成績に貢献したから善いことでしょ!


さて、「坂の上の雲」

歴史小説の大家、司馬遼太郎大先生の小説にして、
描かれているテーマがあまりにも壮大な舞台のため、
「ドラマ化は永遠に不可能!」と言われてきた原作だ。

時代は明治の御代。

主人公は
秋山好古・真之兄弟&俳人・正岡子規。

兄・秋山好古は「日本陸軍騎兵の父」と呼ばれ、
日露戦争ではロシア軍の史上最強の「コサック騎兵隊」を撃破する。


弟・秋山真之は「日本海海戦」において、
名将・東郷平八郎の作戦参謀として
これまた当時最強とされたロシア軍の「バルチック艦隊」を
ほぼ全滅に近いぐらい完膚無きまでに撃破して
世界海戦史上最大と言われる勝利に貢献する。


正岡子規は秋山真之出身の愛媛・松山での幼なじみ。

日露戦争開戦当時、日本はとても微妙な状況にあり、
外交的にも世界から孤立しつつあって
この戦争に負けると国の主権が脅かされることになりかねない、
というバクチ的な国情だった。

その中、
陸海軍で、しかも兄弟が歴史的勝利に貢献するという
奇跡のような、しかし史実である物語を淡々と黙々と描いているのが
「坂の上の雲」なのだ。

まあ、
歴史は気まぐれというか、
戦にはなぜだかどちらかに勝利の女神が微笑む、
という偶然的不条理があるものだが、
この日露戦争においても圧倒的に有利と言われていたロシアが
圧倒的に不利とされていた日本に負けてしまうのだけど、
(欧州のなんでも賭けにする連中はそれこそ100対1ぐらいでロシアの勝利に賭けたらしい)
大国・ロシアは実は崩壊寸前だったわけです。

ロシアはその後まもなく「ロシア革命」が興り、
帝政ロシアは崩壊するのですが、
そのパルチザンを影から支援していたのが日本の外交官だったり、
開戦前に小村寿太郎が締結した「日英同盟」によって
イギリスが諜報活動や妨害工作などで裏面から協力してくれたり、
など小国ながらも必死な外交交渉が功を奏した点も見逃せない。

また、
偶発的な戦略的優位点として、
コサック騎兵隊の主力がシベリア鉄道の不備で到着が遅れたり、
バルチック艦隊がイギリスの妨害によりスエズ運河を通行できず、
アフリカ大陸の喜望峰をまわらざるえなくなり、
当初予定していた時期にウラジオストック港に入港できず、
日本海軍の準備もその間万全となり、
また対馬海峡で日本海に回航しようとする艦隊を偶然発見できるなど、
日本にとってラッキーな勝利の女神ありがとう的なことが続くわけで。。。

原作の話しに戻るけど、
「坂の上の雲」は文庫本で全8巻。
読み切るのが大変。

そして司馬遼の小説は前振りが長い。

秋山兄弟の生い立ちから青春時代、
軍人になるまでの人間形成の過程までと
す~んごい長い。

だいたいの人はその辺でヘコタレて先まで読み進めない。

途中で正岡子規が結核で亡くなるのだが、
そのあたりからようやく秋山兄弟も軍の中で位置を占めるようになり、
日露開戦に時代も向かった行き、盛り上がってくる。

後半の「日本海海戦」での戦闘描写は、
まさに司馬遼の真骨頂と言うべきもので圧巻である。

こいつをTVドラマでどのように再現するのか。
実に楽しみです。

このドラマ、
3年間かけてとぎれとぎれに放映していくらしい。

役者も豪華だし、なにせ撮影が大変で間に合わないだろうね。

明治の激動の時代を描いたこのドラマ。
時代を必死に生きて現代に日本という国を残してくれた人たちの
思いが伝わってくる。

その思いや気持ちがねじ曲がって悲劇的な軍国主義の
暗黒の時代に突入していくのだが、
小国日本の軍人達は侵略指向もあったかもしれないが、
自国防衛に必死すぎて過度に行動してしまったのではないかとも思う。

犯してしまった過ちは確かにあるし間違えだったんだけどね。
純粋だったからかも、かなぁ。


最後に、、、、

阿部寛、好きです♪

圧倒的な存在感。
たまらんですね。